ギラ・ドーガ
ぎらどーが
機体データ
型式番号 | AMS-119 |
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所属 | ネオ・ジオン、袖付き |
開発 | ネオ・ジオン、アナハイム・エレクトロニクス |
生産形態 | 量産機 |
全高 | 20.0m |
頭頂高 | 20.0m |
本体重量 | 23.0t |
全備重量 | 50.8t |
出力 | 2,160kW |
推力 | 54,000kg |
センサー有効半径 | 16,400m |
装甲材質 | チタン合金セラミック複合材 |
携行武装 | ビーム・マシンガン、ビーム・ソード・アックス、シールド、グレネード・ランチャー×5、シュツルム・ファウスト×4他 |
機体説明
型式番号AMS-119。
元々は旧ネオ・ジオン軍がティターンズのマラサイをベースに開発していた機体であり、第一次ネオ・ジオン抗争終結後、操縦系統に変更が加えられて完成した。生産はアナハイム・エレクトロニクス社のグラナダ工場で行われ、第二次ネオ・ジオン抗争時に指揮官機10機を含む82機が実戦投入された。
完成時には既に基礎設計が古く旧式に部類され、機種転換が必要と認識されている機体であったが、その基本性能は地球連邦軍の最新鋭機ジェガンにも匹敵する。
一年戦争期に於けるMS本来の姿である「人間の機能を拡大した汎用性の高い機動兵器」をコンセプトに設計されており、往年の名機であるザクⅡに近い意匠を持ち、高い汎用性・拡張性・操縦性・整備性など実用兵器に求められる条件を十分に満たしている事から信頼性も高い。
またジオンの伝統にならって、指揮官やエースパイロット用の機体の頭部には一本角のブレードアンテナが設置され、個人の裁量で機体の改造や専用カラーへの塗装が認められている他、通信機能・アビオニクス強化型の箱形モジュールを頭部に追加、改修したボックス・ヘッドタイプも存在する。
シャアの反乱後も後継機であるギラ・ズール共々エングレービングを施されネオ・ジオン残党軍「袖付き」の第一線で運用された。
宇宙世紀0120年代になると完全に旧式型MSに分類されてしまい、小型・高性能化された次世代型MS群に翻弄されてしまっている。
武装
一般兵士用ビーム・マシンガン
縦2列の銃口を持つ本機の主兵装。これは速射と単射の2つのモードに対応している。
銃身下部にはグレネード・ランチャーを装備可能。
小隊長クラス用ビーム・マシンガン
指揮官機用の主兵装。ブルバップ式でバナナマガジンを使用する。
単射モード時の威力が向上している。
一部の資料ではビーム・ライフルとも呼ばれている。
ビーム・ソード・アックス
ソード/アックス/ピックの3形態と使い分けることができる接近戦用の兵装。
グレネード・ランチャー
シールドの小型装甲板裏に2連装を2基装備。スモークディスチャージャーなど、複数の弾種が存在する。
ランゲ・ブルーノ砲
重装型が装備する長射程の実弾砲。同装備のレイアウトを参考にしたビーム兵器ランゲ・ブルーノ砲・改も存在し、ギラ・ズールの親衛隊仕様機に装備された。
マインレイヤー
ザクマインレイヤーのものと同種の機能を持つ機雷散布用バックパック。機雷14発を投下することが可能で、コロニー制圧などに使用される。
電磁ワイヤー(仮名)
左腕から射出した、ハンブラビの海ヘビのような兵装。電流により敵機とそのパイロットにダメージを与え、行動不能にする。劇中ではνガンダムを捕縛しようとした際に使用された。
設定が固まっていないのか、プラモデルやゲームなどでその存在が語られることはほとんどなく、正式名称すら不明である。ここでの仮名はゲーム『機動戦士ガンダム バトルオペレーション2』で登場した際の名称に由来する。
バリエーション
ドーガ
型式番号AMS-117B。
雑誌企画『GEARA DOGA Variations』に登場。
第一次ネオ・ジオン抗争時に試作された、ギラ・ドーガの原型となった機体。ガルスJと同じ開発班が手掛けた旧ジオン軍のグフの後継機種であり、地上での運用に特化した格闘戦向け機体となっている。
両肩のスパイク・アーマーや右腕のヒートロッドといった特徴もグフのものを引き継いでいる他、裏面にビームガンを取り付けたグフ用シールドも装備している。
なお、ギラ・ドーガの原型機としては、他にグザという機体も知られている。
ギラ・ドーガ(プロトタイプ)
型式番号AMS-117X。
ゲームブック『機動戦士ガンダム シャアの帰還』に登場。
第一次ネオ・ジオン抗争後の宇宙世紀0090年、ダンジダン・ポジドン少将率いるネオ・ジオン軍残存部隊が運用していたギラ・ドーガのプロトタイプ。
ネオ・ジオン再建のため協力を願い出たシャアに対し、その技量を確認するべく模擬戦相手のうちの1機として立ちはだかる。
なお、前述のドーガは本機の陸戦型だとする説もある。
ギラ・ドーガ(レズン・シュナイダー専用機)
型式番号AMS-119。
アニメ映画『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』に登場。
レズン・シュナイダー少尉の搭乗機。武装のビーム・マシンガンが小隊長クラス用に変更されており、機体カラーも彼女のパーソナルカラーである青に塗装されている。
部隊の先頭に立ちラー・カイラムへ単身近接戦闘を仕掛けるも、対空砲火の直撃を受け大破した。
ギラ・ドーガサイコミュ試験型
型式番号AMS-120X。
メカニックデザイン企画『CCA-MSV』に登場。
ファンネルを装備したサイコミュ対応機。ファンネルに由来する高い火力を持つ反面、運動性に難があったため、のちに欠点を改善した後継機ヤクト・ドーガが開発された。
所謂、プロトタイプ・ヤクト・ドーガと言える機体。
詳細はギラ・ドーガサイコミュ試験型を参照。
ヤクト・ドーガ
型式番号MSN-03。
『逆襲のシャア』に登場。
ギラ・ドーガサイコミュ試験型をベースに、更なるニュータイプ専用機としての最適化を目指して開発された発展機。
だが、この機体でもシャアの要求を満たすことができなかったため、サザビーが開発されることになる。
詳細はヤクト・ドーガを参照。
ギラ・ドーガ重装型
型式番号AMS-119。
『CCA-MSV』に登場。
機体背部にランゲ・ブルーノ砲や大型プロペラントタンクなどを備えたバックパックを装着した重装仕様機。
袖付きに於いても、通常タイプのギラ・ドーガと共にエングレービングを施されて運用された。
ギラ・ドーガの装備バリエーションの為、型式番号に変更は無い。
ギラ・ドーガ改
型式番号AMS-119S。
『CCA-MSV』に登場。
指揮官機として開発されたギラ・ドーガの改修型。
装甲をガンダリウム合金に変更した事で機体強度は40%向上し、アビオニクスの大部分を新規部品に変更したことで、全体の性能も向上した。改修に伴って外装の各所にも変更が加えられている。武装は新型のビーム・マシンガンとシールドが新たに用意されている。
α・アジールの開発が決定されたことで、コスト面の兼ね合いから本格生産は見送られ、試作機数機の製造のみにとどまっている。
ギラ・ドーガ(ヴィンセント機)
型式番号AMS-119。
ゲーム『機動戦士ガンダム外伝 ミッシングリンク』に登場。
ヴィンセント・グライスナー少尉の専用機であり、宇宙世紀0090年に於いてシャア率いる新生ネオ・ジオン軍が先行配備した機体の内の1機。
パイロットであるヴィンセントのパーソナルカラーである青と水色のツートンカラーに塗装されている。
ドーガ
漫画『ダブルフェイク アンダー・ザ・ガンダム』に登場。
ギラ・ドーガを元に試作されたニュータイプ専用機のひとつで、AMS-117Bとは別物。キュベレイの技術が盛り込まれており、肩部や背部などにキュベレイに類似するバインダーを有している。
主武装として超小型の「ピクセル・ビット」を約2,000基搭載しており、あらゆる方位からの同時オールレンジ攻撃が可能。その他にビームサーベルを装備する他、マニピュレーターの代わりにハンドランチャーを備えている。
宇宙世紀0090年の「カラード事件」の折にレウルーラの艦載機として実戦投入されているが、サイコミュの暴走によって行動不能に陥っている。
なお、正式な機体名は不明で、『ダブルフェイク』作中ではパイロットであるシン・ワタナベの名前から「シンのドーガ」と呼ばれている。ゲーム『SDガンダム GGENERATIOU-F』登場時に通称として「ドーガ」の名を与えられた。
デザート・ドーガ
型式番号AMS-119D。
『GEARA DOGA Variations』に登場。
北アフリカ戦線に展開した地球侵攻部隊向けに開発されたギラ・ドーガの砂漠戦用派生機。バックパックと脚部のスラスターが強化されている他、ジェットスキーを装着することも可能。
武装として、実弾式のスマートガンやハイザックのザク・マシンガン改などを携行する。
また、通常のギラ・ドーガに準じた頭部のタイプAと、額にセンサーを追加したタイプBの2種のサブタイプがある。
ギラ・ドーガ海兵隊仕様
型式番号AMS-119E。
『GEARA DOGA Variations』に登場。
地上侵攻への投入を前提に開発された海兵隊向けギラ・ドーガ。装甲を削減して原型機の80%まで重量を落としたことで、骸骨に例えられる細身の機体となった。また、ムーバブルフレーム自体の構造強化によって防御力の低下を補っている。
武装とオプショナルパーツは様々なものが用意されており、機体ごとの仕様差も大きかった。
シュツルム・ドーガ
型式番号AMS-119F。
『GEARA DOGA Variations』に登場。
大気圏内での単独飛行能力の獲得を目指して試作されたギラ・ドーガの派生機。背部に飛行用の巨大なバックパックを備えており、さらにプロペラントタンクを装着することも可能。
武装として大型ライフルとシュツルム・ファウストを携行する。
実験機による地球上での試験中に第二次ネオ・ジオン抗争終結を迎えているが、これとは別に宇宙戦用に改造された機体2機が実戦投入されている。
マリン・ドーガ
型式番号AMS-119M。
『GEARA DOGA Variations』に登場。
旧ジオン軍の水陸両用MSのデータを元に開発されたギラ・ドーガのマリンタイプ。機体背部にコンパクトな水流ジェット・エンジンを備え、肩部アーマーもセンサーを内蔵した流線型のものに換装。武装にはバズーカが追加されている。
また、それぞれ腕部や腰部の仕様が異なるタイプAとタイプBが存在している。
南米地域などでの運用が想定されていたが、一から水陸両用機として開発されたMSと比較すると性能は不十分であり、広く用いられることはなかった。
レーテ・ドーガ
型式番号AMS-119N。
『GEARA DOGA Variations』に登場。
サイコミュ試験型と並行する形で、ギラ・ドーガを元に開発されたニュータイプ専用機。総帥専用機とすることが目指されていたが、サイコミュ試験型と同様に性能不十分と判断され、新たにヤクト・ドーガなどが開発されることになる。
両脚部に計6基のファンネルを装備するとともに、後のサザビーのものに近い形のライフルとシールドを新たに携行している。また、バックパックはヤクト・ドーガに類似するものに変更され、脚部にもスラスターが追加されている。
一時期、暫定的に総帥専用機として使用されていたため、シャアのパーソナルカラーである赤色に塗装されている。
ベルター・ドーガ
型式番号AMS-119R。
『GEARA DOGA Variations』に登場。
ギラ・ドーガの宇宙用高機動型として開発された機体。スラスターユニットが各部に増設され、それに伴って機体そのものも大柄になっている。ジ・Oやドーベン・ウルフに関与したスタッフが開発に参加しており、それらの機体を思わせる要素も各所に見受けられる。
武装は、新たにロングライフルとグレネードランチャーが用意されている。
操縦に高い技量を必要とするエースパイロット向けの機体として仕上がっており、レズン・シュナイダー少尉にも与えられる予定だったという。
パンツァー・ドーガ
型式番号AMS-119V。
『GEARA DOGA Variations』に登場。
ネオ・ジオン地球侵攻軍が、ザクタンクと同じ要領で破損したギラ・ドーガの上半身とマゼラベースを組み合わせて製作した現地改造機。
腕部はザクタンクのものをそのまま使用しており、背部には対MS用の60連装ロケット・ランチャーを備えている。また、マゼラベース部の前方機銃も単装のものに換装されている。
ギラ・ドーガ(フル・フロンタル専用機)
型式番号AMS-119C。
ゲーム『機動戦士ガンダムUC』に登場。
袖付きが運用するフル・フロンタル専用のギラ・ドーガ。機体カラーは「赤い彗星」を思わせる赤とピンクのツートンカラー。
武装はセンサーユニットを増設したギラ・ズール用ビーム・マシンガンを選択している。
元々はバリエーション機への改修による部品の耐久数値を検証するための実験機であり、性能向上型と謳われてはいるが、その実過度な強化によって機体バランスは最悪であった為、予備パーツ用に解体される予定だったものをフロンタルが使用した。
フロンタルによってシナンジュ強奪に使用され、シナンジュがフロンタル専用機としてフィッティングされた後は、一時的に親衛隊のバド・パンセリノスの乗機として運用されていた。
ギラ・ドーガ(アンジェロ・ザウパー専用機)
型式番号AMS-119。
ゲーム『機動戦士ガンダムUC』に登場。
袖付きのアンジェロ・ザウパー大尉がシナンジュ強奪時に使用した機体。機体カラーは紫。ブレードアンテナは未装備となる。
この頃からアンジェロはランゲ・ブルーノ砲を装備した重装型を使っており、後のアンジェロ専用ギラ・ズールに近い武装選択が成されている。
ギラ・ドーガ改(シド・アンバー機)
型式番号AMS-119S。
漫画『機動戦士ガンダムF90』に登場。
連邦軍が接収したギラ・ドーガを独自に改修した機体。『CCA-MSV』のギラ・ドーガ改とは別物。
ジェガンのパーツを使用した事でモノアイが複合バイザー型ツインアイへ、肩アーマーやスカート、バックパックがジェガンのものに変更されているなど外観が変化している他、機体性能の向上も認められている。
F902号機を鹵獲されたシド・アンバーが代替機として使用し、火星における2号機奪還作戦にて運用した。
ギラ・ドーガ[C]
型式番号AMS-119[C]。
アニメ『ガンダムビルドファイターズトライ』に登場。
グラナダ学園のチーム「フォン・ブラウン」が全日本ガンプラバトル選手権準決勝で使用した改造ガンプラ。
重装型を元にしているがランゲ・ブルーノ砲は装備せず、オレンジ色で塗装されたトミタ・ルイ機はジャイアントガトリングを、青色で塗装されたアイバ・タイキ機は小隊長クラス用ビーム・マシンガンを携行する。
バトルではルーカス・ネメシスのクロスボーン・ガンダムX1フルクロスへのプラフスキー粒子補給を担ったが、最終的には2機とも相対するガンプラ学園側に撃破されている。