SDワルド
えすでぃーわるど
データ
身長/192cm
体重/291kg
世界/SDトピア
名物/SD人間
名産/SDスパーク、Dボール
概要
ステイシーを操るゲゲ自身の策略の為に、SDの世界「SDトピア」を閉じ込めたSDトジルギアをクダックに組み込んで、頭にメカをきらめかせて誕生したワルド。
頭部は可変形タイプの戦隊ロボの元祖・ダイデンジンに似た二頭身のロボットの腹部に顔を付けた様な造形で、ロボットの顔と胸に当たる部分に「SD」と割文字で書かれている。なおDの方は元ネタと同じく『エコ』とも読める分割ディテールが施されている。更に武器として、元ネタの武装の一つ『デンジボール』そのまんまな鎖付きのトゲ鉄球「Dボール」を携行している。
ボディはホシガキワルド等と同じ黒・白・金で塗り分けられており、俯瞰するとSDキャラのギニョール(パペット)を改造した被り物をクダイターへ被らせた様にも見える。
SDトピアの力を悪用する事により、額のDマークから放つ『SDスパーク』を当てたあらゆる人や物をSD=スーパーデフォルメして無力化する能力を行使する。
これはSDトピアに発生した「あらゆるものをSD化する呪い」と同じ物であるらしく、喰らったものはカッタナーやリッキーと同じ二頭身の“SD人間”になってしまう。
だが、SD化したと言っても元から出来る行動は問題無く行え、既にSD化した対象にはSDスパークが効かない上に個人の特殊能力もそのまま使える為、無力化という意味では若干不安の残る能力である。しかしこんな身体の異常に冷静さを保っていられる人は少なく、手足が短くなって身体の自由が効かないのも当然ながら、加えて身長体重も小さく軽くなってしまった事からちょっとした強風で遠くへ運ばれる、子供に拾われて弄ばれたり風船の紐や網に絡まって身動き出来なくなる、川に流されたり水溜まりへ嵌って溺れ掛ける等、命の危機に遭う頻度も格段に跳ね上がるので世界に混乱を齎す効果は十分以上にある。
あからさまにコミカルな外見と能力の反面、「~SD(エスディー)」と言いながら、勝つ為ならば卑怯な真似も辞さないリアリストの性格。戦闘ではSD化で無力化させた人物をDボールで叩き潰す外道戦法を好む他、護衛役に多めのクダック部隊とクダイター達を引き連れており、それと共に変身を封じられたヒーローを寄ってたかっての袋叩きにする事も。
その反面単体の実力はワルドの例に漏れず低く、ツーカイザーとのタイマンではほぼ手も足も出ず押し負けた。
ゴールドツイカー一家、ことにゾックスにとっては双子の弟の呪いを解く為に長い事探し求めた獲物である。
活躍
双子達の姿を操っているステイシーを通して見たゲゲは、それとステイシーの記憶にカイゾクトピアとSDトピアの住民の情報を掛け合わせて推理し、界賊一家がSDトジルギアを探し求めているのを付きとめる。
そこで久しぶりの甘言でボッコワウスを誑かしてSDトジルギアを探し当て、自身の指揮下の元SDワルドを製造。人間界へと送り出した。
そうして自身が生まれた裏にあるゲゲの思惑等は知らず、人々をSD化しながら暴れ始めたSDワルドだが、キカイたこ焼き屋の屋台を襲撃したタイミングでゴールドツイカー一家と遭遇。遂に目当てのトジルギアより生まれたワルドを見付け、気炎を挙げるゾックス/スーパーツーカイザーに対して護衛達も呼び出し迎撃する。
この乱戦のついでに、SDスパークをガオーンやブルーンに浴びせた(直後に起こった強風で他のSD化した人達諸共遠くへ飛ばされた)他、遅れて駆け付けたゼンカイジャーの内ジュランとマジーヌにもSDスパークを浴びせる事に成功。これでキカイノイドメンバーを無力化し、介人/ゼンカイザーをSD化した仲間や人々の対処へ掛かり切りにさせて、孤立したスーパーツーカイザーを人海戦術で圧倒。
更には単身飛び出して来たフリントをSDスパークで狙った所、それをツーカイザー=ゾックスが庇った所でSDスパークがギアダリンガーへ当たりSD化。ツーカイザーの変身を強制解除させ封じる事に成功した。
この勢いでトドメを刺そうと迫るも、セッちゃんのアドバイスでダイレンジャーギアを使ったゼンカイザーがシシレンジャーの技『天幻星・霧隠れ』を使い電車の幻影を召喚。それに乗り込まれる形で逃げられてしまう。
それからしばらくは、侵略活動を再開して更に人々をSD化していたが、突然の大雨に見舞われた所で変身出来ずとも覚悟を決め武器を携えたゾックスが1人で現れる。しかしこれへ特に感慨も覚えず、以前の様に人海戦術を行い生身の相手を袋叩きにする。
そこから、SDスパークをゾックスに浴びせようとするも、既にSDトピアの呪いに掛かっていてSDスパークの効かないカッタナーとリッキーが乱入し兄の盾となった。更に続けて、SD化した人々の対処と救出をヤツデや知り合い達に任せたゼンカイジャーが駆け付ける。
そして、フリントがSD化したギアダリンガーに合わせて同規格のセンタイギアを用意した事でゾックスがツーカイザーへ再変身するのを許してしまい、更にSD化してもいつもの様に奮戦するキカイノイドメンバーを含めたゼンカイジャーに護衛役が殲滅され、否応無しに一対一の戦いへ持ち込まれてしまう。
こうして、本懐を果たす時の到来に士気マックスへなったツーカイザーの猛攻に晒された挙句、頼みのSDスパークも双子達が盾になって防ぎ勝ち目があっという間に無くなってしまう。Dボールすら投げた所をゼンカイザーにキャッチされて奪われ、しかも丸腰になった所で徒手空拳で戦うオーレンフォームによるインファイトへ持ち込まれる。
こうして結局、ほぼ何も出来ず追い込まれた末、最後は超力スターナックルで叩き潰され爆散・敗北。同時にSD化した人々は元へ戻り、遂に界賊一家の目的達成への道筋が見えて来たのだった。
しかしまだ油断はならず、残ったSDトジルギアを「今日は俺の出番だな!」と言いながら現れたニュークダイテストが踏み付けて取り込み、ダイSDワルドを誕生させた。
そしてそのダイSDワルドも倒され、遂にSDトピアへの再来訪が出来る様になった界賊一家はカラフルの面々とお別れの挨拶を交わし、長い事滞在していた人間界より旅立って行った。
...しかし、その光景を離れた所より観察していたゲゲイシーはSDトジルギアと共にボッコワウスへ探し当てさせていた、カイゾクトジルギアを宙へ放り投げてギアトジンガーで破壊。カイゾクトピアを並行世界へ開放した上で「お別れだね、界賊...」と呟くのだった。
余談
SD自体をモチーフにした戦隊怪人は史上初となる。
デザインしたK-SuKe氏は元々SDキャラのデザインを得意としており、戦隊シリーズへの初参加も『炎神戦隊ゴーオンジャー』EDのデフォルメ炎神デザインからである為、このSDワルドのデザインはある意味原点回帰とも言えよう。
また、かつて『超電子バイオマン』『電撃戦隊チェンジマン』へ戦隊怪人デザイナーとして参加した経験のある神田正宏氏は、SDキャラの大家にして代表格であるSDガンダムの作品群に属する『SDコマンド戦記シリーズ』『武者ガンダムシリーズ』のコミカライズを漫画家としての自身の代表作としている。
目がサタンガンダムや洗脳された武者斎胡頑駄無のような「SDガンダムの悪役キャラの目」をしているのもそれが由来と思われる。
声を演じる内田氏は、前作の『魔進戦隊キラメイジャー』のキンコ邪面の声を演じての続投となり、ヒドケイワルドを演じた鳥海浩輔氏やダイコンワルドの声を演じた村岡弘之氏に続いて3例目となる。
また、内田氏は『電子戦隊デンジマン』にてデンジグリーン/緑川達也を演じた戦隊OB事でも知られ、ダイデンジンをモチーフにした怪人をモチーフ元の戦隊の演者が演じるという豪華なキャスティングになっている。
関連タグ
ダイデンジン:頭が「Sエコ」に見える原因とも言われている。
ネガティブシンジケート:戦隊ロボをモチーフにした戦隊怪人の前例。
進(ラジアル):上記ネガティブシンジケートの戦力の一つ。SDワルドと同様にダイデンジンをモチーフ元の一つとしている。