「オルフェノクの力を完全に自分のものにすれば、人間のままでもある程度その力が使えるようになるんですよ」
演:山崎潤
概要
年齢25歳。ラッキークローバーの一人でセンチピードオルフェノクに変身する。
出歩くときは常にウィリアム・バトラー・イェイツの詩集を持ち歩くほどの知性派。村上峡児と同じく紳士的で、年下の相手に対しても「〇〇さん」「あなた」と呼ぶ。
オルフェノクとしての実力は高く、人間態時でも海堂直也の変身するスネークオルフェノクを軽くあしらい、詩集から浮かび上がった文字を纏った光弾を放って追い詰めている。また、その場に駆け付けた木場勇治(ホースオルフェノク)と長田結花(クレインオルフェノク)をも変身して返り討ちにした。
プライドが高く、仕事を催促する村上に対し「自分は協力者であって、貴方の部下ではない」と釘を刺している。また、影山冴子に仕事の交換を持ちかけられた際も「自分にもプライドがある」と断っている(が、エビ姉さんの甘い誘惑に負けて承諾している)。
しかし、一度自分の中で確かなものが崩れると取り乱してしまうという欠点があり、ファイズに敗れて逃げ帰った際に冴子の目の前で泣いたり、北崎に怯えていることに気づいた冴子の膝枕で指を吸って甘えたりしていた。
メンバーである北崎が登場してからは彼による理不尽なイジメを受けるも、チャンスがあればここぞとばかりに仕返しするなど感情表現に富んでいる。
仮面ライダーファイズの変身者の一人であり、乾巧からファイズギアを2度も奪って変身している。
自らの実力に絶対の自信を持っていた彼だが、当初は圧倒していたファイズに惨敗を喫してからはそれも崩れ、仮面ライダーデルタが登場してからは戦いに恐怖心を持つようになる。さらに北崎の登場以降は事あるごとにいじめられ続け、怯えるヘタレぶりを見せるようになった。
物語終盤、ファイズとデルタの攻撃に敗れて深手を負った北崎を、この時を待っていたとばかりに存分に鞭打ってそれまでの虐めに対する復讐(というか仕返し)を果たそうとする。だがその前に現れたアークオルフェノクに北崎が捕食されるさまを見てからは一層恐怖心が増し、最終決戦にて人間の姿を捨てて完全なオルフェノクになった冴子の姿に恐怖してその場から逃げ出した。
最終決戦の後は自らの弱さを自覚し、残された日々を人間として生きる道を選ぶ。工事現場で額に汗を流して働く日々を送っていった。
備考
- 彼だけは他のラッキークローバーメンバーとは違い、作中で1人も人間やオルフェノクを殺害している描写がない。しかしラッキークローバーの一員である以上、描写がないだけで実際は殺害している可能性がある。
- 演じた山崎氏は『仮面ライダーアギト』で北條透としてレギュラー出演していた。
- 最終回で琢磨くんが働いていた工事現場の現場監督を演じたのは本作の脚本を手掛けた井上敏樹である。
- 後の『仮面ライダー4号』に登場した海堂の発言によると、オルフェノクとして生き残っていたのは巧と海堂の二人だけらしいので、琢磨もすでに亡くなっているようだ。
- ひらかたパークで行われた『仮面ライダーエグゼイド スペシャルショー』にまさかの13年ぶりの登場。元・幻夢コーポレーションのプログラマーが覚醒したオルフェノクの王の使者によって再生されたファイズギアの残留思念としての登場であり、ショーの冒頭で王の使者に脅され、ファイズの姿でセンチピードオルフェノクのムチを使用してエグゼイド&ブレイブのコンビと戦い、敗れる。
- 登場の際にイェイツの詩集を携えており、戦闘時でもエグゼイドとブレイブの攻撃を詩集で受け流すなど当時を彷彿とさせるアクションを見せつけるが、ヘタレさは健在であり、彼の正体が分かった観客から笑いと歓声が沸き上がった。
- あくまでもこのショーにおける独自設定であり、声優も山崎氏ではないものの、ショーの中で「せっかく平和に最期を迎えたのに」と発言しており、幸せな余生を送れたようである。
余談
2015年の『仮面ライダードライブ』に最も境遇が似ている敵幹部がいる。もし両者が出会ったならば絶対仲良くなれるだろう。
このことに対して琢磨役の山崎潤さんは、Twitterにて「ああいう芝居って、やってて面白いんだよなー。またああいうのやりたいなー。」と答えていた。
なお、演者はシークレットミッションの方に出演している。ブレンと直接共演することはなかったのだが…。
関連タグ
仮面ライダー555 スマートブレイン オルフェノク ラッキークローバー センチピードオルフェノク 人間体