ゲーム系サイト『墓標』内で作られた「北斗の拳」の二次創作。
概要
プレイステーションで発売された『北斗の拳 世紀末救世主伝説』のミニゲーム「世紀末シアター」を使用した動画シリーズ。
作中のムービーシーンの台詞を自由に入れ替え、カオスな一発ネタを作るのが定番であるこのゲームにおいて、初の全ムービーシーンを使用した長編ストーリー動画として完結させてしまったのが『真・世紀末死あたぁ伝説』である。
ダークヒーローの極みのようなケンシロウを作り上げ、あまりに原作からかけ離れたキャラ造形はファンの間でも少なくない影響を与えているとかいないとか。
主な登場人物
ケンシロウ
ご存知北斗神拳伝承者にして北斗五兄弟の四男。だがその実態は水の為なら手段を選ばぬ世紀末スピリットの体現者である。誰が呼んだか「世紀末求水主ケン王」。理不尽な理由で師父リュウケンの記憶を封じる・世界を荒廃させた大戦争の陰で敵味方関係なく700人を殺害・13回の死刑に耐えた末に脱獄…といった壮絶な過去を持つ。
本人は「北斗神拳で人を救う事を理想としている」らしいが彼にとっての「人間」とは水をくれる相手だけである。
「手となり足となり一生懸命生きてきた」と自認する部下が大勢おり、水を得る為に各地で暗躍させている。もちろん用が済んだら抹殺する。
北斗神拳の伝承者でありながら秘孔術に関する知識は浅く、得意技も「喋れるようになるおまじない(物理)」と「3秒以上1分未満の間で死ぬ秘孔」といういい加減なもの。しかも水切れになると効果や成功率が落ちる様子。
トキ
北斗五兄弟次男。北斗神拳史上最も華麗な技を操ると言われるが、その拳の本質は身体の痛みが数倍になる「だけ」という残忍な代物。おまけにこれを受けるとたちまち野盗の餌食になるらしい。
その正体は北斗宗家の超人的な生命力を軍事利用する目的でラオウの遺伝子をもとに製造されたクローン人間の一人。生まれつき呼吸器や精神に不調を抱えており、たびたびアミバの人格と声色が表に出る(通称アミバ病)。過去を語るたびに生まれ故郷がコロコロ変わるのもこれが原因と思われる。こうしたハンディキャップにくわえてクローンの量産計画が頓挫したこともあり、劇中の時代で生存している個体はトキとアミバの二人のみとなっている。
アミバは拳法殺しの肉体とニセ北斗神拳を操る元ボクサーをラオウと誤認した挙げ句に人体実験したりユウ少年を「死ねぇ!」したりと好き放題やっていたところ、水をタカりに来たケン王&トイレを借りに来たレイの来訪で状況が一変。水を出し渋ったためケン王にビルから突き落とされてしまう。
最後の一人になってしまったトキはカサンドラ深部でケンシロウ一行を待ち続けており、再会が叶った時にはリハビリ代わりに看守2名を惨殺している。その後は人格改変による言動をマミヤに引かれたり、レイに「死ねぇ!」×3して白髪にしたりと要所で存在感を示すが、ラオウとの決闘ではまさかの羅漢仁王拳を繰り出し彼に死兆星を見せた。
元ゲームではリュウガが出ないので、多分その後も生きているはず。
ラオウ
北斗五兄弟長男にして世紀末覇者・拳王。だがその実態は豆腐メンタルとロリコンの二重苦を背負う苦労人。リンにハァハァする姿はレイはおろかケンをも困惑させる。
墓標の裏設定によると青春時代の苦い思い出がきっかけで少女に手を出すようになったそうだが、本作未登場の実兄もリンに子供産ませるとか言ってたので血筋だろう。
かつてのトラウマの象徴たるユリアの存在に恐怖を覚えており、現在でも鬼の子と化したフドウの養子達にビビっている。
弟思いであり事ある毎に兄アピールを繰り返すが、ケン王からは塩対応されて哀しみを背負わされている。しかし流石にトキとの決闘に野次を飛ばされた時は怒りを露わにしている。
黒王号を賭けた最終決戦に破れた後は最期まで兄扱いされなかった哀しみと悔いを胸に、失意のまま天に還った。
ジ○○
北斗五兄弟三男。原作同様に「俺の名を言ってみろ!!」と難癖つけて回っているが誰も呼んでくれない。部下にすら間違えられている。それでも部下に対しては「バカな奴らだ!」と笑って許す寛大な男である。最初のモブは殺っちゃったけど。
もちろんケン王からも名前を呼んで貰えず、その非情さと凄みに戦慄した。なお彼が知る昔のケン王はここまで酷くなかったらしい。
最期はケン王の俺と俺と俺とこの俺の怒りを込めた連撃で致命傷を負うが、生命と引き換えの大魔法「メダパニ」を発動したのか、一瞬だけとは言えケン王の口から「ジャギ」という言葉を引き出し、満足しながら爆散した。
その後もケン王からは名前を間違えられ続けながらも存在自体は覚えられているため、原作よりは報われている…かも知れない。
リン
ケンシロウが行き倒れた村で暮らしていた少女。喋れなかった設定は空に消し去った。
本能的に優れた男を見抜く眼力の強い少女で、ケンシロウの生命力の強さは世紀末における理想の男性像だと感じている。
強い者に媚びへつらい生き延びるという、世紀末に生きる者として誠に正しい精神を持つ。
空気が読めない。
バット
ケンシロウが投獄された牢で出会った少年。お調子者である点は変わらず、時にケンシロウをおだてておこぼれを貰おうとするが、ほとんどの場面で失敗している。
ケンシロウの非情さに恐怖を感じると共に、その強さには淡い憧れを持っている。
シン
南斗孤鷲拳伝承者で、ケンシロウの最初の強敵(とも)。ユリア(中身は豚)を奪ったり、ハート様やでかいババアをサザンクロスの宮殿で飼っていたりとかなりの豚好き。豚の言葉がわかるらしいが、ユリアは去ってしまったことから、本当にわかっていたかどうかは分からない。
レイ
南斗水鳥拳伝承者。この動画における数少ない良心であり、長くケンシロウのツッコミ役としてがんばる男。
実は牙一族穏健派の出身なのだが、都会嗜好の強さや毛皮を被る牙一族のファッションに対する反発などから家出していた。一族が用いる崋山群狼拳のことも子供だましと嫌悪していたが、南斗水鳥拳を学んだ理由との関係は明言されていない。
奥義の掛け声は「マミヤ!」。
一時期、ある出来事をきっかけにケンから義兄扱いされていたのだが…
ユダ
南斗紅鶴拳伝承者でありレイに想いを寄せるゲイ。レイを兄貴と呼ぶプレイが好きで、常に左手が危ない動きをしつつハァハァ言っている危険人物。レイがマミヤに惚れていると知るや否や自らマミヤの村に侵攻し、レイと死闘を演じる。最後はその華麗な技に見とれて飛翔白麗を食らい、レイに告白しつつ息絶えた。結果的には知略によりレイを孤立させることに成功しており、そのハァハァボイスはあざ笑う声としてレイを死の間際まで苦しませた。
シュウ
レイの死と入れ替わるように出会った南斗白鷺拳伝承者であり、対ケンシロウ2代目ツッコミ役。ケンシロウには会った直後からぞんざいな扱いをされてきたあたりも前任者のレイと被っていたりするが、その魂の叫びによって昏睡状態のケンシロウを目覚めさせることに成功した。原作同様、最期は聖帝十字陵の下敷きになって死ぬのだが…
サウザー
南斗鳳凰拳伝承者であり、聖帝サウザーと呼ばれる男。矢による攻撃を好み、攻撃の9割は「矢を放て!!」という号令である。だが部下からはほとんど撃ってもらえない。しかし結果的に矢を苦手とするラオウとトキに手を出させないようにすることに成功している。ケンシロウの証言によると体からバイクのエンジン音がするらしく、体が機械化されていた可能性がある。
ユリア
南斗聖拳最後の将・慈母の星であり、豚である。ケンシロウを慕っているが当の本人からは煙たがられており、シンが現れなければ処分されるところだったらしい。
ハート様
サザンクロス宮殿に住むことを許された高位の豚。喋れるようになるおまじないで話せるようにしてくれたケンシロウに恋愛感情を抱き、ユリアの声そっくりになり求愛するが跳ね除けられ、非業の死を遂げた。その光景はケンシロウを怯ませ、怯えさせるほど恐ろしいものであった。
マミヤ
村で用心棒をしている女戦士。それなりに原作準拠だが、リンにおばさん呼ばわりされたり、ボケの進んだトキの話し相手から逃げたりと苦労人。体の痛みを数倍にする薬をトキ経由でレイに渡したことから、実は無情なのかもしれない。
フドウ
南斗3代目ツッコミ役。山のフドウ・鬼のフドウの異名を持つ。役回りは先代・先々代とだいたい同じ。ラオウとの決戦ではナイーブなラオウの心に大きな傷をつけるが、力尽きてしまう。
リハク
ユリアの居城にてラオウを迎え撃った海のリハクの異名を持つ南斗の将。予想外のことが起こると口癖のように「このリハクの目をもってしても読めなかった!!」と言うため、またその頻度の多さから視聴者に「節穴」と呼ばれる。その点はケンシロウにも突っ込まれているほどだが…?
ウイグル獄長
拳王軍の重要拠点、カサンドラを任される獄長である。老婆の物真似が得意で、善良な老婆を装って毒入りの水を飲ませ、その後、一方的に恐怖を植え付けるという凶悪な拳法の使い手だったが、元々毒に強いケン王を相手にしてしまったのが不運だった。
デビルリバース
北斗五兄弟の末弟。過去700人を殺し死刑執行されること13回。だがそのことごとぐを生き延びてきたという、経歴・声がケンシロウと一緒の悪魔。
裏設定によれば四人の兄を圧倒するほどの拳の才能を持ちながらも、その巨体が暗殺拳にそぐわないという理由から破門されたとのことで、劇中では伝承者争いに敗れた後に修得した羅漢仁王拳を用いている。
ジード
そこそこ名の知れた野盗団のリーダー。ジードの名がそのまま組織名として通っている。その事からも判る通り、リーダーのカリスマで成り立っている集団である。仲間意識も強く、メンバーの死には涙を流す者もいた。この外見だが意外と博識で、部下がケンシロウによって苦しむ姿を見て一目で北斗神拳である事を見抜いた。
トヨ
バットの村で子供達の母親代わりとなっている。近年、物忘れが激しくなり、また奇行も目立つようになった。具体的にケンシロウに何をしたのかは一切不明だが、この人物との接触でケンシロウは哀しみを背負うことになった。
アイリ
レイの妹。当然兄と同じく牙一族穏健派の出身。
ケンシロウ、レイらに救出された後も無力感のまま、流されるように生きていたが、次第にリンの逞しさに打たれ、力強く生きることを心に決める。
どうも過去(レイの修行時代か?)にアミバ(トキ)と会った事があるらしくアミバ病に感染しており、拳王親衛隊の侵攻に際して発症。北斗特効武器のボウガンを持ち出して親衛隊員を射殺した。
でかいババア
かつてユリアの話し相手としてサザンクロスで飼われていた豚だったが、親しくなり過ぎたためにシンに嫉妬されて追い出された。追放後は辺境の地の一軒家で暮らしていたがユリアに似たマミヤが現れたことにより懐かしく思い、ケンシロウ一行に水を振る舞った。その御礼にケンシロウから喋れるようになる秘孔を突かれるが表裏逆だった為非業の死を遂げる。
黒王号
ラオウの愛馬で、元々は群れを率いる馬軍の王だった。ケンシロウの秘孔術により人間の言葉を話せるようになった後は、話し好きで、割とフランクな素顔も見せた。情報は大分古いものしか持っていない。ケンシロウと意気投合し、ラオウの死後は彼の愛馬となる。