株式会社ガンダムは、GUND技術による医療事業を目指します。
概要
『機動戦士ガンダム水星の魔女』に登場する企業。
起業家たちがプレゼンを行なって投資を募る場である「インキュベーション・パーティ」(incubation=事業支援)に飛び入りで登壇したミオリネ・レンブランが設立を宣言した会社。
GUND-ARM開発の咎で解体される運びとなったペイル・テクノロジーズのガンダム・ファラクト開発部門と同様の経緯で責任を問われていたシン・セー開発公社の開発部門を買収、統合したものであり、パイロットの身体・生命の安全を前提にGUND-ARMの倫理的リスクの解決を目指す。
出資は匿名組合契約の形で行われ、表向きはベネリットグループと直接の関係がない独立企業である。この会社の存在によりベネリットグループはGUND-ARMに付随する倫理的問題から距離を置きつつも恩恵を得ることができる。
本社事務所は地球寮。
設立までの経緯
7話冒頭でベネリットグループの事業資料らしきものにミオリネが目を通している描写があり、構想自体は前々から温められていたもの思われる。
近いうちに発表する予定はなかったようだが、不本意ながらも参加することとなったインキュベーション・パーティの場で「花婿」のスレッタ・マーキュリーがエアリアルのGUND-ARM疑惑について吊し上げられてしまう。その際に「スレッタの花嫁」として彼女を守るべく、周囲からのスレッタへの糾弾を遮って登壇、その場で資料を書き上げながらプレゼンを行い投資を募った。
当初はミオリネ個人の実績・信用の不足から出資者の賛同を得られなかったが、ミオリネによる直接の嘆願の結果、グループ総裁であるデリング・レンブランが投資に参加したため信頼性の問題が払拭され、直後に目標金額が達成されて事業が始動する運びとなった。
事業
急遽立ち上げられた会社であるため、当初は本社事務所や基本的な事業内容も定まっていない状態であった。出資者らはボランティアではないため、会社として正式に事業内容や目標を定める必要があったのだが、当初ミオリネが考えていたガンダムを兵器として販売することは(希望は一応聞いたがほぼ一方的に社員とした)地球寮のメンバーやスレッタからの反対を受けた他、プロスぺラを始めとしてGUND技術に関して調査を行った結果見送りとなった。
その後代案としてミオリネがGUNDについて調査する中、ベルメリア・ウィンストンへの聞き取りの結果から、カルド・ナボおよびヴァナディース機関が目指していたGUND技術が本来目指していた医療への利用を目指すこととなった。
しかしながらシャディク・ゼネリの工作により、学生規則に安全確保に関する条文が追加、新規事業は早速暗礁に乗り上げることに。
その後、シャディクの工作を取り消すために6対6のチーム形式の決闘をすることになった。
社員
- ミオリネ・レンブラン(社長)
- スレッタ・マーキュリー
- 地球寮のメンバー
備品…もとい保有機体
- ガンダム・エアリアル
- デミトレーナー(一般機及びチュチュ専用機)
- ザウォート(ペイル・テクノロジーズから納入)
- ガンダム・ファラクト(ペイル・テクノロジーズから納入予定)
余談
- デリングが出資した3%という割合は現実の株式会社に即するなら「経営資料の閲覧および株主総会の招集が出来る」という、最低ラインの株主の権利が行使できる持株比率である。経営に口は出すが(少なくともスポンサーとしては)強権は使わないという意思表示に取れなくもない。
- ちなみに額としては7億2000万。これだけの額を指先一つで顔色変えずに出せる辺り、デリング及びベネリットグループの資本力がどれほど巨大なのかが伺える。
- 現実世界に株式会社ガンダムは実在しないのだが、動く実物大ガンダムの制作をテーマに活動している団体として「一般社団法人ガンダムGLOBAL CHALLENGE」が実在している。詳細はお台場ガンダムを参照のこと。
- 取り扱う商品ブランドをそのまま社名にしている企業の代表例として、ゲームポケットモンスター関連作品を取り扱う「株式会社ポケモン」があり、比較する視聴者もいた。
- この回はここまで皆勤賞だったグエルがついに一度も登場しなかったが、視聴者視点では家を追い出されて進路に困っているグエルにとってまたとない再起のチャンスに見え、勝手に「GUND-ARM.inc」へ就活させられる二次創作ネタが作られた。
- また、本タグのネタとして様々な物?を売るイラストも作られた。
- 他にも、あまりにそのまんまな社名から某ガンダムが反応したり、あるいは入社に来たりするというネタも作られている。
- ちなみに「『社名がガンダム』の“ガンダムの会社”」はともかく、「『社長がガンダム』の“ガンダムの会社”」ならば「鎧王グループ」「ブルーウイングコーポレーション」と、過去の作品に前例があったりする。
会社PV
「株式会社ガンダムは、(メェェ~~ェェェ)GUNDによる医療事業を目指します!(コケッコー)」
見れば分かるが、凄まじいクソダサPVである。
開幕からいきなりスレッタの立ち位置がズレている他、カンペの類かスタッフの指示を見ているらしく視線が度々上や横に向く、よく分からないエフェクト素材を多用して印象が散漫になってしまっている。
さらに編集も甘くて合成ではめ込んだエアリアルから背景が消しきれておらず、日が暮れても機体の明るさは元のまま、横切ったヤギも残ってしまっている。
時間経過は演出ではなく撮影が昼間から夜まで続いたためらしく、演者のスレッタのテンションが疲れで明らかにおかしくなってしまっている他、よく分からない歌詞の社歌の合唱(しかも一部は明らかに下手)が流れてくるのは医療事業のCMとしてソレはどうなのかと言わざるを得ない。(→株式会社ガンダム社歌)
最後のリリッケのナレーションも寮での収録の為、家畜の鳴き声がモロに入り込んでいる。
一方でスレッタの動きに合わせてエアリアルの機動性は十分にアピールできており、あまりにもダサいので(作中世界でも)話題となり、ミオリネが依頼した『ガンダムの悪いイメージを払拭できるようなPV』という意味では、検索サジェストが「呪い」などのネガティブなワードから「PV ダサい」「変な歌」などに変化することが期待できることから良いPV…なのかもしれない。これも経営戦略科主席の深謀遠慮の策なのだろうか…?
また、このPVを見た後のプロスペラとベルメリアの2人は明確な事業が決まった事に喜びの表情を示していた(但しプロスペラの方は単に娘のPVを喜んでいるとは思えず何処か別の意図があるような不敵な笑い方を示しており、一方でベルメリアはGUNDを使った事業が明るい未来に繋がると感じたのか安堵の表情を浮かべていた)。
他の寮の面々からもPVの存在自体が知る所になったかどうかは不明だが、今後の物語と事業の展開次第では、様々な賛否両論の声が上がっていく可能性があるのは間違いない(とあるキャラなら『大草原』と大爆笑をかましそうである)。
その後、9話でスレッタがエアリアルの圧倒的性能と、御三家の筆頭及び肝いりのモビルスーツ全てを撃破した功績が絶大な宣伝となり、PVの視聴数が急上昇。シャディクの工作も無力化した事で、株式会社ガンダムは無事に起業出来たのであった。
経営実態
肝心の社長は当のミオリネで見るからにワンマン型、看板社員のスレッタは実戦以外はポンコツで先行きはかなり不透明。見えるかたちでの商材(?)も8話段階ではエアリアルくんのみ。(一応、態勢さえ整えばファラクトも搬入される予定だが。)
これに加えて、会社事務所は地球寮内にいつの間にか置かれていて、一般社員はどんな経緯を経たのか寮の原住民たちが担わされいる。(※)
このように事実上、地球寮自体を強制接収(?)したかたちになっていて、その強引さからスレッタ以外では唯一のパイロット要員である令和のカミーユが半ギレ状態になっている。
なお、定款(=会社の基本方針)こそ定められたものの、社員への給金および福利厚生その他は未定である様子。このため作中での描写から察するに8・9話時点では社員全員が手弁当での労働とトラブル対処であった可能性すらある。(スレッタ曰く「部活動」)
詳しくはこちら→クソスペわがまま女
※一応、エアリアルくんの収容先が地球寮のハンガーなので最適ではあるが……
ミオリネへの弁護になるが、そもそも彼女は元々はどこの寮にも属さない「孤高の令嬢」であり、新たな花婿にしてガンダムパイロットであるスレッタと出会わなければ父親に強制的に入れられたアスティカシア校から脱走するつもりであったのである。
すなわち、株式会社ガンダムという組織自体がミオリネ・レンブラン個人による初の『自分の派閥』であり、様々な意味で泥縄になってしまうのは致し方がなかったりする。
なお、社長の方針として他寮(派閥)との連携は現段階ではお断りな模様。
理由は、学校における決闘の規定とも相まって、「グループ総裁の一人娘であるミオリネと並び立つ者は必然とグループ全体の後継者」という暗黙の了解が成り立ってしまうため。これをミオリネ自身が熟知しているため、シャディクによるグラスレー寮との提携をはねつけてしまい9話での決闘騒動になっている。
関連タグ
ベネリットグループ ミオリネ・レンブラン デリング・レンブラン
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