概要
2ちゃんねるを中心としたネット文化として、「w」とは文章の語尾に付けることによって笑いを表す言葉である。
「真夏の夜の淫夢」に関連するコンテンツで誕生した「草不可避」は、「w」を野に生える芝・雑草に例えて、それから逃れられない…つまり「笑いが堪えられない」「爆笑」を表す遠回しな表現である(同じく笑いを表す「藁」から来ているという説も)。
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww…草に見えないだろうか
時と場合によっては「草生える」という言葉や「草」の一言で伝わることもある。さらに派生して「大草原不可避」という言葉で爆笑を表す語録も登場している。
かなり限定されるが、状況によっては「花生える/咲く」「大海原不可避」「大雪原不可避」「土肥える」「おハーブ生えますわ」などといった派生も見られる。
「真夏の夜の淫夢」を好む人(淫夢民)が始め、2ちゃんねるのなんJ板のユーザー経由で普及した。
淫夢界隈では、2011年ぐらいから「wwww」と表記することが「語録を使用していない」「wwwwでなくて動画のどの場所がどう面白いのか語るべき」「お前ノンケかよお!(ここでのノンケは一般ニコ動ユーザーを指す)」など、様々な理由から極端に嫌われる傾向が強くなり、使ってしまったらホモガキ(マナー知らずの淫夢厨)などと徹底的に非難や罵倒を浴びせられるようになった。
外部の住民を嫌っていた理由のひとつとしては、当時の流動的な社会情勢の中、時事・政治厨の出張宣伝行為が激化していたことがある。彼らはVIP・ニュー速系まとめブログの影響が強く、それらの板で主流の「w」多用文体を使う傾向があった。
なんJでは2012年頃まで「w」が主流であったが、2013年になると淫夢ブームの影響を受け急激に草に置き換わっていった。
しかし結果的に草を生やすことではホモガキやまとめブログの流入を防げなかった。2010年代後半には、まとめブログでよく見る表現の一つとしてすっかり定着している。
なお「草www」等と書くと笑いの表現がダブってしまうため、「草に草生やすな(迫真)」とツッコミを受けるので要注意。他の笑いを表現するスラングと場によっての使い分けを心がけよう。
余談
2018年には国語辞典にも載るようになり、以下のように意味が追記された。以下、三省堂現代新国語辞典第六版より。
- くさ【草】
[一]〈名〉④[ツイッターなどで]笑う(・あざける)こと。笑えること。[warai の頭文字を並べた www が、草が生えているように見えることから]
三省堂現代新国語辞典に続き、大辞林第四版(2019年)や新明解国語辞典第八版(2020年)にもネットスラングの「草」が載った。三省堂国語辞典第八版(2021年)はそれのみならず、句項目として「草生える」も載った。