アルカナ・アルカディア
あるかなあるかでぃあ
概要
『アルカナ・アルカディア』とは、スタリラメインストーリー#12以降に冠された言わば副題であり、またそこで劇中劇として描かれる創作歌劇を演じる姿として実装された舞台少女たちの総称でもある。
そもそもスタリラのメインストーリーは『全国学生演劇フェスティバル』(劇フェス)に選抜された4校24人の舞台少女たちという設定が出発点となっていたが、当初公開されたストーリーでは選抜直後に巻き込まれた謎のレヴューの方に主軸が置かれ、その後も各校のキャラクターの過去を絡めつつレヴューの真相が明かされていくという方向で物語が展開されていたため、最初期に提示されていながら実際にストーリー上で劇フェス編の幕が開くまでに実にサービス開始から2年の時を要した。こういった経緯もあって、2020年12月からプレイアブルキャラに格上げされた青嵐総合芸術院の3名は含まれていない。また、当然のことだが、2022年2月の舞台で初登場し、『アルカナ・アルカディア』のストーリーが完結した後にプレイアブルキャラになったシークフェルト中等部の5人も、『アルカナ・アルカディア』には登場していない。
それだけ満を持しての新章だったためゲーム内でも過去に例のない扱いをされており、この舞台少女アルカナ・アルカディアシリーズも、本来なら入手・育成することで解放される「絆ストーリー」に相当するシナリオが「アルカナ・アルカディア 幕間」として全ユーザーに恒常解放され、メインストーリーと合わせて重層的な物語を形成している。
配役
サービス開始2周年の日にあたる2020年10月21日に『隠者 露崎まひる』の実装と同時に劇フェスで演じられる舞台が大アルカナをモチーフとしたものであると判明したものの、当初は具体的な配役の大半が伏せられ、ストーリーの進行に従い徐々に明かされていく形式が取られた。
そのためユーザー間でもどのキャラがどのアルカナを担当するのかに関しては議論・考察の対象となっていたわけだが、そこで問題になったのが、劇フェスに参加する舞台少女が全24名なのに対し、一般的な大アルカナの場合、計22枚しかないという人数の不一致である。
そのため「大アルカナとは別の特別な役が存在するのか」、あるいは「一つの大アルカナを複数人が演じるのか」など様々な推測がなされたが、13章13話にて最古のタロットことビスコンティ・スフォルツァ版タロットがモチーフに使われていることが判明し、知名度の高い22枚に三大美徳「希望」「慈善」「信仰」の3枚を加えた計25枚のカードが各舞台少女に割り当てられていることが語られた。
この3枚のカードは情報量が少なさ過ぎて表現が難しいことから、雨宮詩音の提案で新しいものを創り上げることをコンセプトとしているフロンティア芸術学校が担当している。
なお25枚体制となった場合、今度は逆に1枚余ってしまうこととなるが、この点は「星」を登場人物たちが目指す目標の象徴として空白とすることで解決している。なお、詳しくは後述するが、後に「星」を担当するキャラが登場している。
戯曲【A】
劇フェスへの話と並行して行われる「未知なる主役を賭けたレヴュー」。
各舞台少女の性能
最大の特徴はパーティ編成コストが15かかる代わりに、総合力10000越えという破格の性能を持っている点(それまでに一人につきかかっていたコストは12だった)。そのため立ち位置が後衛でも非常に硬かったり、前衛なのに非常に攻撃性能が高いといった事象が普通に有り得るのである。
通常アクトやクライマックスアクトの性能も強力…という表現を越えてもはやぶっ壊れと言っても過言ではなく、特に解除不可能な状態異常攻撃が非常に厄介。
オートスキルに関しても、☆4舞台少女シリーズや誕生日限定舞台少女級の強力なものを備えている。ただし「大場なな イザナギ」解禁以降はオートスキルを4つ保有する舞台少女も登場したため、さすがにオートスキル単体だとそちらに軍配が上がる。
パーティ編成にコスト上限がなく彼女達が出場可能なVSレヴューでは必ずと言っても良いほど猛威を奮っており、上位ランクを狙う場合は要対策。プレイヤーLv上限や絶対数の少なかった頃ならBAN機能で何とか出来たのだが、現在は3人以上この舞台少女で固められているパーティもウジャウジャいるため初心者にはとてもじゃないが高ランクを狙うのは至難の業と化している。
最大の欠点はそのコストの高さ。デフォルトのコスト上限は105のため、5人フルで戦う場合どうしてもメモワール分のコストを削らなければならない。
アルカナ・アルカディア一体でもフル装備状態で編成出来るようにするにはコスト上限を108に増やす必要があるが、その条件だけでもプレイヤーLvを121まで上げるという非常に高いハードルを要求される。ちなみにその後はプレイヤーLvが6上がるごとに上限が3増えてゆき、5体全てをコスト15メモワール9で揃えられるコスト上限120にするためはプレイヤーLv145まで上げなければならない。
そのため、使いこなすには高いプレイヤーLvの方も必要になってくる。
なお、最近は、アルカナ・アルカディアよりも越える総合力20000越え(但し、パーティ編成コストも20に上昇)という、さらに破格な性能を持つ舞台少女(その中には、2022年、しかもアルカナ・アルカディア完結後に実装されたシークフェルト中等部なども含まれている)が登場したため、かつてぶっ壊れと呼ばれていたことも多かったアルカナ・アルカディアの使用率が少しずつ減少している状況である。インフレは本当に恐ろしい……。
各舞台少女一覧
2020年10月から順次実装されて行き、丸1年以上経た2021年12月1日に「最後のアルカナ・アルカディア舞台少女」こと『月 大月あるる』の実装をもって、劇フェス24名全員の配役がプレイアブル化された。
★…ガチャ実装。
☆…劇団レヴュー報酬として実装。
余談
- スタッフについて
アルカナ・アルカディアのストーリーは、アニメ版・再生産総集編・劇場版(なお、この内、劇場版はアルカナ・アルカディアが開催されていた時期に公開されていた)のスタッフが担当している。そのため、ストーリーの完成度が非常に高いこともあり、同じくリリース当初の舞台少女が登場しているミニアニメでありながら、スタァライトとは全く関係ないスタッフが制作を担当したことによって、キャラ崩壊の多さによって評価を落としてしまった『少女☆寸劇オールスタァライト』よりもかなり評価が高い。
- 配役について
アルカナ・アルカディアでの配役の中には、大アルカナでの内容と共通点がある部分も存在する。例えば、
暗示 | 演者 | 繋がり |
---|---|---|
皇帝 | 雪代晶 | 皇帝は帝国の君主であり、晶は『気高き君』の『白金の君』であることから、王として扱われることが多い。 |
戦車 | 夢大路栞 | 大アルカナで描かれているイラストは若き王が駆る二頭立ての戦車であり、その戦車を引いているのは、栞が好きなこととしてプロフィールに描かれている乗馬に必要な馬である。ちなみに、栞の声優はウマ娘プリティーダービーでマチカネタンホイザを担当している。その影響なのかどうかはわからないが、ウマ娘の特徴と同じように、ちゃんと馬耳を付けている。 |
力 | 石動双葉 | イラストの構図はライオンを手懐ける女性で、ここで登場するライオンは肉食動物であるが、石動双葉が好きな食べ物は肉である。 |
運命の輪 | 愛城華恋 | 正位置での占術的な意味には、『新しい変化が訪れる』があり、華恋の口癖には「愛城華恋は日々進化中」。つまり、日々新しい変化が訪れているという意味が通じやすい。 |
死神 | 巴珠緒 | 正位置の意味には『死の予兆』、逆位置の意味には『新しい始まり』『再出発』という意味があり、前者は凛明館の演劇科の廃科、後者は演劇同好会としての再出発とほぼ同じ意味になりやすい。 |
節制 | 夢大路文 | 正位置での意味には、節約とほぼ同じ意味を持つ『倹約』があり、ある意味、バイトをしながらアパートで自活している夢大路文と合致しているような意味である。 |
希望 | 野々宮ララフィン | ララフィンは特撮が好きであるのだが、現実で放送された特撮の中に、彼女が担当する『希望』と関連性が高いキャラが登場する作品である仮面ライダーウィザードが存在している。ちなみに、ちょっと変わった出来事として、「希望 野々宮ララフィン」がスタリラに実装される17日前に、ラスバレで声優が同じである定盛姫歌のメモリア『平穏を守るための哮り』及び衣装である『デモリッシャーフォーム』が実装された。 |
ここで紹介した例以外にも、様々な共通点があるため、調べてみると興味が出てくることも多いだろう。
- 石動双葉の扱い
2022年にアルカナ・アルカディアが完結したのだが、その直後、他の舞台少女は登場しているのに、何故か『力 石動双葉』がアルカナ・アルカディアに登場していなかったという指摘があった(この件は(既に該当ツイートは削除されているが)声優からも、双葉が登場していなかったことで驚愕を受けていたほどであった)。現在はサイレント修正されて、『力 石動双葉』はアルカナ・アルカディアに登場している。
- タロットモチーフカード
アルカナ・アルカディア完結後、ブシロードオンラインストアで、アルカナ・アルカディアのタロットモチーフカードが販売されていた。そのタロットモチーフカードによって、最後に残っていた『星』のイラストと、そのイラストに描かれている舞台少女が判明された。
- 『ギガント級ヒュージ討伐』との類似点
2021年にリリースされた、同じブシロード作品である『アサルトリリィ』のアプリゲーム『アサルトリリィ Last Bullet』で開催されたイベント『ギガント級ヒュージ討伐』及びそのイベントで実装された衣装『ブリッツアングリフ』は、アルカナ・アルカディアの性質と若干似ている部分がある。前述したように、アルカナ・アルカディアは、リリース当初から登場していた舞台少女が登場しているが、2020年12月にプレイアブルキャラになった青嵐と、『アルカナ・アルカディア』のストーリーが完結した後にプレイアブルキャラになったシークフェルト中等部は登場していない。これは『ギガント級ヒュージ討伐』や『ブリッツアングリフ』も同様であり、リリース当初から登場していたレギオンのリリィのみ登場&順次実装されていて(但し、全員実装されたアルカナとは違い、『ブリッツアングリフ』については、2022年11月現在、未だに三名が未実装)、後にラスバレに参戦したリリィは登場&実装されていないという共通点がある。
なお、その後、『ギガント級ヒュージ討伐』は、2022年11月19日に開催されるイベント『凍て空の流星―狂乱の三重奏―』でボリュームアップし、期間を空けてストーリーをお送りしていたアルカナ・アルカディアと似たような感じで、4部構成を4ヶ月に渡ってお送りしている長編シナリオストーリーイベントとなり、アルカナ・アルカディアでは実現できなかった、リリースされてから数ヶ月以上経った後に登場したリリィが『ギガント級ヒュージ討伐』に登場するようになった。但し、これにより、楓、二水、神琳の『ブリッツアングリフ』の実装がほぼなくなってしまい、アルカナ・アルカディアとは異なって、リリース当初から登場していたリリィ全員が『ブリッツアングリフ』の衣装を実装する可能性がほぼなくなってしまった。
- 『アルティメットメモリア』との類似点
これも『ラスバレ』のシステムの共通点と被るが、2023年1月26日に、ラスバレで『アルティメットメモリア』が実装されることが突然判明された。その際、『コスト24 最大強化時は戦闘力(スタリラで例えるなら総合力)19000越え 新スキル持ち』というアピールが、かつて「隠者 露崎まひる」(一番最初に実装されたアルカナ・アルカディア)が実装された際のアピール(あちらも2020年当初は存在していなかったコスト15&総合力10000越えのアピールをしている)と何気に似ているという共通点が存在している。さらに、名前の最初の二文字は何気に『アル』である繋がりも。また、高ステータス&新スキル持ちであることもあり、多くのラスバレのユーザーからインフレを懸念しているという点までも、「隠者 露崎まひる」が実装された時、当時のスタリラのユーザーがインフレを懸念していたという点と似ている。
なお、最初に『アルティメットメモリア』が実装されたのはまひると同じ声優が担当するリリィ……ではなく、別のリリィであった。