タツロット「ザンバット!」
概要
ファンガイアの皇帝のために作られ、歴代のキングが代々受け継いできたと言うこの世に存在する最も強力な魔剣。ライフエナジーを持つ者に対して過剰に反応し、それを自ら「喰いにいく」危険な性質を持つ「命吸う妖剣」である。
ファンガイアのキングのみを主として認めているため、それ以外の者が持つと制御不能となり、暴走をはじめる。正式名称は魔皇剣ザンバットソード。
入手経緯
先代から順当に受け継いだキングが1986年まで所有していた。だがキャッスルドラン内で久々に顔合わせしたクイーンの真夜が、紅音也に心を奪われた事を知り激昂。しかし愛故の怒りにも関わらず「オレに愛などあってはならない」と如何なる理屈でか愛を否定するキングは「(ザンバットソードを)持っていればお前を斬ることになり、お前を斬れば愛していることになる」として、ザンバットソードを投擲、剣はそのままドランの壁にめり込んでしまう。
その後は"そもそも立ち入る事が困難なドランの内部"という事もあり、抜ける者がいなかった為剣はそのままの壁は表面上の修復された上で絵画で隠され22年間放置されていた。
その後、第35話でキバが飛翔態覚醒した事に反応し出現。ドラン内に幽閉されていた次狼、ラモン、力の3人が抜こうとしたがビクともせず、キバの力を持つ紅渡でさえも1度目は抜けなかった。しかし「深央さんを守る力が欲しい」と決意した為抜くことに成功。直後に強大な魔皇力により一時的に暴走したものの、彼らが「ザンバットバット」になる事で制御に可能となり、キバの得物としてその力を発揮していく事になる。
以降はタツロットの吐く炎の中から任意で出現させるようになった。
機能・外見
刀身「インペリアルブレード」は金属ではなく「巨大な魔皇石の結晶」から削り出されたもの。鋭い切れ味を持つのは当然として、キバの魔皇力を全てを吸い上げ、蓄積できる程のキャパシティーを持つ。溜めた魔皇力は柄と切先に配置された紅の魔皇石によって安定して増幅される。
持ち手には「インペリアルベッセル」というエネルギー伝達経路が走っており、これを介して魔皇力の吸い上げと刀身への流入が行われる。中央の太い"ゴルディベッセル"はその働きが大きい。
コウモリの翼を模した柄は「ザンハンマー」と言い打撃武器としても使えるが、その威力は嵌った魔皇力の効果もあり獣戦車の装甲板をも一気に撃ち抜くと言う、剣の柄とは思えない程過剰な破壊力を持つとされる。
刀身は光の加減で七色に輝くインペリアルに相応しい豪奢な見た目。
ザンバットバット
資格者としては認められたものの渡だけではソードの力を制御できなかった為、それを補助するべく次狼、ラモン、力の思念とライフエナジーが結集・融合して誕生した幻影怪物。次狼たちの意識などが反映されているため、時として彼らの言葉で話す。
「剣とキバの仲介人」の様な存在で、ソードの持つ魔力を緩和・抑制しつつ、キバの魔皇力を注ぎ込むことで、キバ専用剣として使用できる様にしている。
このザンバットバットが取り付いたザンバットソードが、2008年における姿でありキバが使用する武器である。
ブレードを極限まで研ぎ澄ます研磨牙「シャーペンスファング」によって一定量の魔皇力が注ぎ込まれ、研磨するごとに切れ味を安定して保つ効果がある。研磨には頭部の伝達器官「デュナミスクラウン」にキバが触れて、魔皇力をザンバットバットに伝える必要がある。
4枚の翼「ウイングエッジ」は鍔としての役割を担うが、キバの魔皇力が注ぎ込まれているため高い攻撃力が備わっており、短剣として使う事ができる程。
なお次狼らアームズモンスターの、思念とライフエナジーから集合体であるため彼らとは別の個体として存在してる。やろうと思えば別行動も可能な筈だが、誕生直後を除き作中では剣から離れる場面は無かった。
翼膜と目が赤。額にある謎の結晶が緑。耳と結晶のすぐ上が黒で残りは金。
剣本体に見劣りしない荘厳な容姿で、キバットⅡ世とはまた違う鋭い目が特徴的。
必殺技
ファイナルザンバット・斬
キバット「ウエイクアップ!」
ザンバットがペルソナの様に装備している専用ウエイクアップフエッスルをキバットが吹き鳴らす事で発動。
覚醒したザンバットバットで刀身を研磨することで切れ味が極限にまで高まり、同時に蓄積された魔皇力により刀身が真っ赤に発光。
斬られたファンガイアは即座にガラス体になり、再度行うザンバットの研磨に合わせて刀身が元に戻り、研磨の完了と同時にガラス体は砕け散る。
初回は斬ると同時にザンバットによるカウントが入った。
ザンバット「1匹…2匹…3…4……5…ラストだ」
キバよりも遥かに巨大なサバトやマザーサガークをも一刀両断する圧倒的な攻撃力を誇り、第41話では直接叩き切る以外にも赤い魔皇力の刃を刀身から放ちって遠方の相手を切り刻む技を披露し、マザーサガークの放った無数の子機を撃破した。
ディケイド コンプリートフォームのファイナルアタックライドでも遠距離版が採用されている。
商品化
2008年10月25日に「魔皇剣DXザンバットソード」が一般販売。
ウエイクアップフエッスル(ザンバットバット)が付属。
ザンバットを外せる構造にはなっていない、過去の姿を再現するには分解するしかない。
余談
- キング自ら投げ捨てた物を回収しただけなので奪ったわけではないのだが、あらゆる物を奪われた過去キングを表すため、「ザンバットソードも(味方側に)盗まれた」と評される事もしばしば。
- 平成ライダーではパーフェクトゼクターと共に、最強フォーム登場後に登場・発売された珍しい最強武器。初登場時は文字通り「三匹が斬る」であり、従来の剣武器に比べるとアクションがカッコよく評価が高い。
- こいつの登場した翌年のハロウィンでは何故か某D社から類似品が登場している。グリップ部に付いている装飾品を先端まで持って行ってモードチェンジ、というコンセプトの武器は良くある話だが、コウモリもモチーフになっているのと、2009年発売という点でどう見ても確信犯である。
- 「ガンバライジング」では本来の持ち主である仮面ライダーダークキバの武器としても登場。こちらには設定通り、ザンバットが存在しない。
- 「クライマックスヒーローズ」では何故か左手持ちになっている。
- 本編ではエンペラーフォームでしか使用していない(初回では変身前から手にしていた)が、仮面ライダーディケイドの「ライダー大戦の世界」や映画「レッツゴー仮面ライダー」ではキバフォームが使用している。
- 当初は「トギットバット」という"コウモリ型の鞘"で「抜刀と同時に刀身を研いで敵を切り倒す」構想だったらしいが、子供では抜けないサイズだったため研磨要素を残して没になったのだという。
- この剣がキャッスルドランの中で放置されていたのは上記の通りだが、タツロットもドランの中で眠っていたため認知していなかっただけで渡は最強フォームも最終武器も本編開始時点で所有していたと言える。使いこなせるかどうかは別の話であるが、女王の血筋を引いているだけはあるというべきか…。
- 「獣戦車」というのは仮面ライダー図鑑にもある記載。恐らく「重戦車」の誤記だと思われるが、城郭竜が存在している事を考えると「獣戦車」で正解なのだろうか…(ただし魔族にそれらしい種はいない)。
関連イラスト
関連タグ
ダークバイザー/ダークバイザーツバイ、スチームブレード、エビルブレード:コウモリがモチーフのライダーの剣型武器。ダークバイザーツバイは最強形態が使用する。
刃王剣十聖刃:これまでの最終フォームが使った武器の中でも、「鍔に相当する部分をスライドして技を発動する」という共通点をもつ剣であり、情報公開時にザンバットソードを想起した者は多いだろう。
ソードライバー必冊ホルダー:「抜刀と同時に刀身を研いで敵を切り倒す」が形になったもの。刃王剣にも対応している。
カリバーン:持ち主を選定する剣。
ダーインスレイヴ:同じく持った者を暴走させてしまう魔剣。
カンカンバー、キュアフルーレ:同時期のニチアサ作品における最強武器。