浦飯幽助
うらめしゆうすけ
概要
整髪料で固めたリーゼント風のオールバックがトレードマーク。髪を下ろすと一転して幼い印象を受ける。この為、霊体編の途中で一度数時間復活した際に螢子を助けるために不良達を蹴散らす際にはオールバックにするまで浦飯本人と気づかれなかった。
父親とは幼い頃に別れている為、現在は母子家庭であり、母・浦飯温子と2人暮らし。それゆえか料理は作れるほうで中でもラーメンが得意。
ケンカ好きの不良であるが根は悪くなく、良くも悪くも考えるよりも先に行動するバカ。
一見すると怖いもの知らずだが幼馴染の雪村螢子とはなんだかんだで相思相愛の仲であることもあって、頭が上がらず、彼女の両親とも仲は良い。
戦闘スタイル
ケンカの積み重ねで格闘能力は高く、特にパンチは殺人パンチの異名を持つ程で内蔵殺しと呼ばれるボディーブローもある。この技でライバルの桑原和真は一週間食事が出来なかったという。
霊能力者になって以降は霊丸を初めとした霊気技の使用が可能となる。
幻海の弟子になってからは複数の相手に向けて霊気を飛ばす飛び道具のショットガンや相手に向かって直接霊気をぶつける霊光弾といった霊光波動拳の技の使用も可能となった。
アニメ版では聖光気に酷似した黄金のオーラの使用も可能となる。
不良時代
学校はサボってばかりで授業の成績も悪く、勘は良いほうなのと選択問題が多いから得意という理科も結局は赤点。桑原の理科のテストの成績を7点と聞いた際、幽助自身は「12点だ」と言いながら、ドヤ顔で威張っていた。
ちなみに桑原は猛勉強の末に7点だった点数を53点にまで上げており、それ以降は勉強癖がついた為、幽助より断然成績が良くなった。
その他の不良要素に関しては喫煙に飲酒、パチンコや競馬といったギャンブルという未成年を無視した行動は日常茶飯事(しかも悪いことという自覚なし)で万引き(地元では大半の万引きは幽助がしているために彼を警戒している)やスリ、痴漢、補導歴もある。
ケンカの強さは尋常ではなく、「皿中の浦飯」といえば半端な不良ならビビって逃げるほどだが名を上げようとするワル共に狙われてもいるが幽助の存在から隣町の最大の不良勢力である累ヶ淵中学は皿屋敷市に迂闊に手を出せずにいる為、結果的に抑止力にもなっている。
名の知れた不良ではあるが徒党を組むようなことはせず、螢子は友人から「(幽助が)声をかければ2万人が動く」という噂話を聞いた際に呆れながら「2万どころか2人も動かせない」と言ったほど。ちなみにこの2人に関しては螢子と温子のことを指しているのかもしれない。
流石にアニメ版では放送コード上の都合から、ケンカと学校サボりと学業面の悪さ以外はカットされている。
霊体活動
既に車に轢かれて死んでいた幽霊という衝撃的な初登場を果たす。
具体的には車に轢かれそうになったマサル少年を助けようとして、身代わりに轢かれてしまったのだが本来ならばマサルは持っているボールがクッションになったおかげで傷一つ負わず、奇跡的に助かるはずだったので幽助の行動は無駄死にな上、突き飛ばしたことで軽傷を負わせてしまうというものだった。
しかしながら、超不良の幽助が子供を助けて死んだことは霊界ですら予測できなかった予定外の死でもあったゆえに「幽霊の状態ながらも人間界で徳を積んで霊界獣の卵を育てる」という試練を受けることで生き返らせてもらうことになる。
当初、幽助は現世に未練はなかったが通夜の席において、螢子、温子、桑原、学校の先生である竹中、自分に礼を言うために通夜に訪れた助けたマサルとその母親など自分の死を悲しんでいる人間は少なからず存在するという現実を認識。試練を受けることにする。
肉体のほうはコエンマの力で心臓が動き出し、一ヵ月に一度、肉体のほうを死なせないために1日のみだが魂を戻しての充電も行う。
霊界獣の卵に集めた徳は螢子と自身の肉体を火事から助けるために使い切ってしまうのだがコエンマはその徳を用いた際に幽助が善と悪の入り混じったバカであることを知り、生き返らせてからが本番と判断した。
幽助の復活を知る人間たちから、魂と肉体の波長が合う24時間以内(逃したら50年待たなければいけない)に生命エネルギーを分けてもらうことで復活可能となり、螢子のおかげで無事に生き返る。
アニメ版では徳ではなく、霊界獣の卵そのものを使う展開となり、そのために復活は無理と思われたが螢子を救うために迷わず使ったことをコエンマに認められ、卵もコエンマが回収しており、復活を許された。
ちなみに原作の霊体編は1話完結式で単行本2巻に渡ってのシリーズではあるがアニメ版ではバトル路線に早く突入するために霊体編は大幅にカットされ、全5話となった。
霊界探偵
復活後、コエンマから人間界のトラブルを解決する霊界探偵に任命。霊丸を初めとした霊能力の使用も可能となり、ぼたんが助手となった。
悪さに関しては霊体時代に「生き返れたら悪さをやめてもいい」と発言していたことから、万引きとスリはやめたもののそれ以外のことは続けている。
学校のサボりに関しては霊界探偵の任務があるゆえという一応の正統性が見られるのだが…
初任務は霊界側のミスによる闇の三大秘宝奪還のために悪名高い妖怪3人、剛鬼、蔵馬、飛影と戦うという初心者にはハードルが高すぎるものだったが辛うじて達成。
第2の任務は99人の格闘家の奥義と命を奪い続けた乱童の逮捕。
乱童が高名な霊能力者である幻海を100人目の標的にしたことから、それを阻止するために幻海師範門下生大選考会に出場し、決勝戦で乱童を破った後、霊光波動拳の後継者として、幻海の指導を受けることになる。
これにより、特別ボーナスの異種格闘技戦観戦チケットの件は無効となってしまった。
第3の任務は人間界への進出を目論む妖魔街に赴き、支配者である四聖獣の持つ蟲笛の破壊。桑原、蔵馬、飛影の3人の助っ人の助けもあって、四聖獣を撃破し、蟲笛の破壊にも成功。
第4の任務は飛影の妹でもある雪菜を闇の宝石商の垂金権造から奪還すること。垂金が雇った闇ブローカーを桑原と共に撃破していき、最後に立ちはだかった戸愚呂兄弟にも勝利する。
暗黒武術会
実は生きていた戸愚呂弟から暗黒武術会のゲストに選ばれたことを告げられ、戸愚呂のさらなる力に恐怖し、打倒戸愚呂のために幻海に鍛え直してもらった後、浦飯チームを結成し、武術会に臨む。
準決勝進出後、幻海から最後の試練として、霊光玉を継承。その激痛に苦しみ死にかけるも分身である霊界獣プーを助けたい一心で霊光玉を自らのものとする。
幻海が戸愚呂との決闘で戦死したことで打倒戸愚呂を新たにし、決勝戦において、フルパワー合戦に生き残ったことで戸愚呂に勝利。
戦い終えた後、戸愚呂の償いという形でも復活した幻海を加えて凱旋。
魔界の扉
中学3年生に進級。
左京の遺志を継いで人間界と魔界を繋ぐ界境トンネルを開かんとする仙水ファミリーと交戦。
単純な戦闘能力では上の幽助であるが仙水ファミリーの特殊能力と同じ人間を相手にすることからの戸惑いで苦戦は少なくなく、リーダーにして、霊界探偵の先輩である仙水忍相手には実力面でも苦戦する。
聖光気を発動した仙水の前になすすべなく、心臓を攻撃されて、二度目の死を迎えるが実は魔界三大妖怪の1人である雷禅の子孫であったことが判明。
一度目の死では器でないゆえに起きなかった魔族大隔世で魔族の命を得て復活。S級妖怪にもなる。
魔界で仙水と互角の戦いを繰り広げるも雷禅の横槍で自身の意思とは無関係に仙水を倒したことで勝利とは言えない不本意な結末となってしまう。
仙水の最期を看取った後、雷禅を探しに行こうとするがコエンマから「霊界特防隊の手で魔界の穴は塞がれてしまうので魔界に残るか人間界に帰るかのどちらかを選べ」と告げられたことで人間界に帰還する。
魔界統一
人間界に帰還するも霊界から霊界探偵を解雇され、未だに抹消の対象とされていた。
楽しみのケンカに関しても他校の不良の大集団を相手に「手足緊縛」「重石を数個」「体を立て看板に固定」という凄まじいハンデを負いながら無傷で全滅させたにもかかわらず、歯ごたえがないゆえに虚しい日々を送る。
そんな中、霊界が魔界三大妖怪の「幽助と蔵馬と飛影を人間界から追放したいのなら、自分たちのところに寄こせばいい」という交渉を受け入れ、幽助も雷禅からの誘いを受けたことで自身の苛立ちにケジメを付けるべく、魔界に向かう。
雷禅の国で修行を積み、雷禅の最期を看取った後、「ただのケンカしようぜ」という理由から魔界トーナメントを開催。雷禅のライバルの1人である黄泉との試合で敗退するも魔界トーナメントにより、魔界と霊界と人間界は共存の道を歩み始める。
アニメ版では自身の中の雷禅の血を克服したことで霊気が復活し、霊気と妖気の両方が使用可能となった。
人間界に帰還した幽助は中学を一応は卒業できたことになっており、屋台ラーメンを経営しながら、人間と妖怪のトラブルを解決する何でも屋としても活動。
霊界から抹消されることもなくなった為、正聖神党事件では霊界から事件解決の依頼もされている。
アニメ版では魔界トーナメント終了後、すぐには人間界に戻らず、魔界を旅しており、最終回エピローグでようやく人間界に…いや、螢子を初めとした仲間たちの許に帰還。
アニメ版最終回後を描いたオープニングエンディング大百科では原作同様に屋台ラーメンを経営しており、桑原、蔵馬、飛影と共に第2回魔界トーナメントに出場して幕引きとなった。
衣装
どういうわけか彼だけ他の生徒より緑っぽい学ランを着ているが、これは特注ではなく、あくまで読者の目にはそう見えるだけとのこと。
アニメでは周囲の生徒との差別化の為、より緑色が強くなっている。
Jスターズビクトリーバーサスおよびジャンプフォースでは暗黒武術会での黄色いシャツと濃紺のズボンの衣装で登場する。後者ではダメージを受けると上半身裸の状態になる。
余談
同作者の連載中の作品の、最近頻繁に登場する主人公の父親に似ていると言われていたが作者本人がそれをネタにした4コマを発表している。自覚はあるらしい。
アニメ版CVの佐々木望氏は放送当時は甲高い声で幽助を演じていたが、声質が変化した後の2000年代以降のゲーム作品やOVAなどではテレビアニメ放送時よりもかなり低い声で演じている。
関連タグ
他作品の関連キャラ
ジン=フリークス:幽遊白書の次回作であるHUNTER×HUNTERの登場キャラクターで、主人公の実父という立ち位置だが、そっくりらしい。
東方仗助:リーゼント頭。また相棒に三枚目の不良がいる、母が若くて美人と言った共通点がある。ただし素行に関してはこちらの方がやや良さげ(外見が不良っぽいだけで素行不良というほどではない)。
花菱烈火:不良と言うよりは暴れん坊。相棒に三枚目の不良がおり、若い母親もいる。序盤では強敵に囚われたヒロインを助けに館まで乗り込んだ後、トーナメントの決勝戦で強敵と決着をつけるなど物語の流れもよく似ている。
江戸城本丸:主人公でなく準主人公だが格闘家。悪ガキ気質で当初は主人公らしくない言動(彼の場合はワガママでツンデレ)が目立ち、周囲から嫌われていたが義理人情に厚いところもある、一度戦死している等が共通。
武藤カズキ:同じく第1話でいきなり死亡したことがあるジャンプ作品の主人公。他人を助けて尊い犠牲になったと思ったら実は無駄死にだったという嫌な共通点も。
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