- 四神(青龍・朱雀・白虎・玄武)の事。主に日本のサブカルチャー上における呼称。
- 『デジタルモンスター』のキャラクター群。→四聖獣(デジモン)
- 女神転生シリーズに登場する四体の悪魔たち。本稿で記述。
- 『おとぎストーリー 天使のしっぽ』およびその派生作品『セイント・ビースト』に登場するキャラクター群。本稿で記述。
- 『幽☆遊☆白書』の霊界探偵編に登場する妖怪集団。本稿で記述。
- ケルビムの四聖獣。→智天使の四つの顔。獅子座を表す火の番人「獅子」・牡牛座を表す地の番人「雄牛」・水瓶座を表す風の番人「人」・蠍座を表す水の番人「鷲」。
女神転生シリーズの四聖獣
四神をモデルとした悪魔の総称。『真・女神転生V_日めくり悪魔』などの公式媒体でもこの表記なので、本頂もそれに倣う。『デビルチルドレン』シリーズでは亜種としてゾンビが登場。
マスターに当たるコウリュウも存在する。詳しくは黄龍にて。
『ペルソナ3』では纏めて「節制」のアルカナに区分されているが、「節制」には調和を司るペルソナが多いために四方を守護する四聖獣が充てがわれたのだろう。
なお、ペルソナシリーズの英語版ではホウオウ(→phoenix)などを除き、中国の伝承が由来の悪魔(ペルソナ)は中国語表記が採用されているが(例:シュウ→Chi_You)、四聖獣とそのマスターであるコウリュウは日本語表記が採用されている(例:スザク→Suzaku)。
龍神ゲンブ
『女神転生II』(いわゆるナムコ版)時代から存在する古参の悪魔。当時は「聖獣」であり、『真Ⅱ』をはじめとする作品では「神獣」、『デビルチルドレン』シリーズでは「ケモノ」あるいは「カミ」であったりと作品によって種族の変更を繰り返している。
ペルソナシリーズでの対応アルカナは「節制」では充てがわれた(※1)。
当初はカメ型の龍といった感じのデザインだったのだが、現在は元ネタを反映してか、尻尾が龍そのものになったカメのデザインで定着している(それ故に種族が「龍神」というわけ)。
耐久寄りのステータスをしている作品が多く、多くの作品では元ネタを反映してブフ系(もしくはアクア系)を得意としているが、マグナ系やハマ系を扱う作品もあり(前者は『P2』、後者は『II』)、四聖獣では比較的序盤に手に入る事が多い(『D×2』でのレアリティも星3)。
『Persona4_the_ANIMATION』でも鳴上悠のペルソナとして登場。
(※1)「2」では「隠者」とされており、伝承において玄武は「四象」の太陰を司る。
聖獣ビャッコ
デビュー時期はゲンブと同じ。ペルソナシリーズでの対応アルカナもゲンブと同様(※1)。容姿もシンプルに白い虎であり、攻撃力と素早さに長けている事が多い。
得意属性は専らジオ系だが、ブフ系(『真ⅢM』)/アクア系(『P2』)、ザン系(『アバチュ』)/ガル系(『ペルソナ』)である場合も。何れにしてもビャッコに対応する「金」属性のそれとは程遠い。
『DEVIL SURVIVOR2 the ANIMATION』では主人公久世響希の初期悪魔としてまさかの大抜擢(CV:斧アツシ)。登場早々にドゥベを相手に無双する活躍を見せた。
ゲーム版では高レベル帯の悪魔である為、アニメ版のように序盤から使う事は出来ない。
(※1)『女神異聞録』では「隠者」。伝承において玄武は「四象」の少陰を司る。
霊鳥スザク
デビュー作は『真・女神転生Ⅱ』。種族は『真ⅢM』では「聖獣」、『デビルチルドレン』シリーズでは「トリ」あるいは「カミ」とされている。ペルソナシリーズでの対応アルカナは「節制」が充てがわれていたが、一部作品では「太陽」(※1)となっている。
容姿は赤いダチョウと孔雀を合わせたような姿をしており、ビャッコ同様に攻撃力と素早さに長けている作品が多い。得意属性は専らアギ系だが、『ラストバイブル』シリーズではブフ系、ザン系、ジオ系と変化が著しい。
『DEVIL SURVIVOR2 the ANIMATION』では主人公久世響希の2nd悪魔として登場(CV:中根久美子)。
(※1)『女神異聞録』や『P5』など。なお、朱雀は伝承では「四象」のうち"太陽"を司る。
龍神セイリュウ
デビュー作は『真・女神転生Ⅱ』。種族は龍神である事が多く、『デビルチルドレン』シリーズでは「リュウ」とされている。ペルソナシリーズでの対応アルカナは初期作では「世界」(※1)が充てがわれていたが、「節制」や「顧問官」(※2)とする作品もあるようだ。
四聖獣の中でも入手難易度は比較的高め。
見た目は名前通りの青い東洋龍であり、緑色の鬣と背びれがアクセントとなっている。
得意属性は専らジオ系だが、ブフ系が得意とする作品(『デビルチルドレン』シリーズなど)、ガル系を得意とする作品(『P2』など)もあり、『D×2』ではザン系が得意という設定であった。
木属性は五行的には風や雷を内包する属性なのでチョイスとしては間違っていないと思われる。
(※1)「世界」は『女神異聞録』では「龍神」が属するアルカナとなっていた。
(※2)『P5R』のみ。なお、「顧問官」の正位置は「理想」とされる(ちなみに青龍が司る「東」は風水において、成長や繁盛を表す縁起の良い方角とされ、「南方」と共に好まれる)。
セイント・ビーストの四聖獣
『セイント・ビースト』の主役で、『おとぎストーリー 天使のしっぽ』においては敵キャラとして登場した。
この作品の物語によると、ユダ・ルカ・ゴウ・シン・レイ・ガイの六名の天使たちにそれぞれ六体の聖獣(鳳凰・麒麟・青龍・朱雀・玄武・白虎)の二つ名を与え、地上の動物たちを統べる者として彼らを「六聖獣」に任命した、とある。
- 青龍のゴウ:麒麟のユダと鳳凰のルカ堕天後の四聖獣(ゴウ・シン・レイ・ガイ)のリーダー的存在。オッドアイ。勇敢で強い意志と純粋な心を持つ天使。頼れる兄貴分だが短気な一面がある。
- 玄武のシン:四聖獣の参謀的存在。優しさと冷たさを合わせ持ち、信じた者にはどこまでもついていこうとする一途さがあるが、逆に相容れないとそっけない。不器用で、ドジっ子属性でもある。
- 朱雀のレイ:四聖獣の家事担当。神経質で少し気難しいタイプ。時折子供っぽい振る舞いをすることもあるが、敵と見定めた相手はとことん追い詰める好戦的で非情な一面も持っている。
- 白虎のガイ:四聖獣の末っ子的な存在。ベビーフェイスで幼い印象があり、元気で明るく無邪気だが、少々粗い。本当は誰よりも繊細で、傷つきやすい。
- 麒麟のユダ:六聖獣の長。薄紫に輝く翼を持つ。気高く強く思慮深い。クールな相貌とはうらはらに内面は情熱的で、同士や心を傾けた相手には深い愛情と激しい執着心を見せる。
- 鳳凰のルカ:ユダの親友。銀に輝く大羽根を持つ。寡黙だが内面は感情豊かで信念を貫くタイプ。自分よりも他人を案じる思いやりと優しさを持つ。表で活躍するより、裏方に徹するタイプ。
幽☆遊☆白書の四聖獣
妖魔街の住人。いずれも中国起源の伝説上の生物、四神が基となっている。最初は幽助と和真の2人だけで妖魔街に向かっていたが、コエンマの計らい(罪の軽減)で蔵馬と飛影を向かわせて共闘させたという経緯があるため、いわば「浦飯チーム結成の原点」とも言える妖怪達である。
玄武
CV:島香裕
四聖獣の先兵で、岩石でできた巨大な亀のような妖怪。
白虎が言うには使い走りらしい。
岩石でできた体で、岩の部屋の中を自由に移動できる。
また、体を自由に分離することも可能。
岩石でできた尻尾にも破壊力がある。
初めは死角からの攻撃などで蔵馬の腹部に傷を負わせるが、蔵馬がまき散らした薔薇の香りで居場所を見切られ、「華厳裂斬肢」で切り刻まれる。
今度は「爆裂岩衝弾」で襲いかかるが、2回目の分離中に体の岩をコントロールする「中枢岩」(ちゅうすういわ)を発見され、破壊されて死亡。
逆を言えば、この「中枢岩」(ちゅうすういわ)を破壊されない限り、どれだけ微塵切りにされても再び集結することができる。
使い走りとは言われるが、蔵馬を苦戦させ戦えなくなるくらいに深手を負わせた。
白虎
CV:渡部猛
3m近い巨大な虎の様な姿の妖怪。
外見に似合わず、四聖獣の中ではかなり多彩な技を持つ器用な妖怪で、口から全てを粉砕する振動波を出し、むしりとった体毛は分身妖獣となる。
他に爪のような鋭い刃を飛ばすことも可能である。
霊気を吸収する能力も持ち、どんどん巨大化していく(限度はある)。
情報源は不明だが、カール・ルイスのことを知っている(アニメ版ではカット)。
初めは自分の相手が桑原和真一人であるのを見て、自らが戦うまでもないと4匹の分身妖獣に相手をさせていたが、分身妖獣が4匹とも和真によって拘束された為、今度は自らが戦うことに。
和真の霊剣から霊気を吸収し、力を蓄えて圧倒するが、和真の霊気量が僅かながらに自身の体の許容量を超えていたことが仇となり、腹が破裂し、吸収した霊気を失う(このとき、穴のあいた風船のように飛んだ)。
その後戦う場所を濃獄酸だらけの自らの部屋に移して戦闘を再開。
「鳴虎衝壊波」で、和真の足場を削り、じわじわと追い込んだが、伸びる霊剣を棒代わりにした和真の奇襲からのパンチを受けて濃獄酸の海に落ちた。
瀕死の中、生命維持の為、妖気を分けてもらおうと青龍に頼むが、魔闘凍霊拳を受けて無残に殺される(アニメ版では絶命したと同時に涙を流していた)。
死後、頭部は飛影の服で隠されたが、アニメ版では飛影が青龍を倒した後、無念が晴れたかのように凍りついた白虎の頭部は消え去った。
青龍
CV:千田光男
朱雀のように四聖獣の中では人間に近い容姿をしているが、体色は青い。
氷の拳士で本人いわく、絶対零度に近い拳を秒間(アニメ版では瞬間的に)百発叩き込むことができる。
飛影と戦う以前まで、この拳を見切れるのは朱雀だけだったらしい。
一応、四聖獣の中では朱雀の側近のような立場で彼に対しては「様」付けするなどある程度は忠実。
反面、基本的に仲間意識がない冷酷な妖怪で桑原に敗北した白虎を上記の技で殺害した挙句に罵倒後に唾を吐いており幽助はおろか白虎と戦ったばかりの桑原ですら敵でもあった彼の敵討ちをしたくなったほど。
しかし、この非道な行為によって静かに怒りを燃やしていた飛影によって瞬殺されてしまった。
アニメ版では飛影と戦う前に彼を仲間にしようと声をかけた。
戦闘では部屋中を氷漬けにし、飛影の退路を断ち、一時は飛影の足や腕を凍らせたものの敗北。
絶命直前になって自分が既に何度も斬られていたことに気がつき、消滅した(作者曰く「名前からしてもっと強敵にできそうだったが、飛影と当たったのが運のつき」)。
飛影の話によれば、後に蔵馬が戦うことになる凍矢の方がはるかに階級が上らしい。
朱雀(幽遊白書)
詳しくは朱雀(幽遊白書)へ
ムルグ
朱雀の使い魔の妖鳥で、化粧のようなものをしているお喋りな鳥。
朱雀に心酔しているが、朱雀以外の四聖獣のことは見下しており、負けたことを知ったときは嘲笑った。
朱雀の命を受けて人間界に赴いて幽助のことを調べ、螢子の存在を朱雀に伝えた。
これにより、朱雀は幽助を苦しめるために魔回虫が寄生した人間達に螢子を殺させようとした。
原作では途中からいなくなり、生死不明だが、アニメ版では幽助と朱雀の最後の撃ち合いで生じた衝撃に巻き込まれて死亡した。
また、朱雀が最初のショットガンで倒れた際には彼の代わりに蟲笛を守ろうとしたが、断られた(朱雀曰く「お前に蟲笛を渡せば、奴(幽助)は無防備のお前を狙ってくる」)。
尚、アニメ版でCVを担当した横山氏は後に、劇場版2作目でゲストキャラ「ひなげし」を担当する事になる。