戦兎「さぁ、最後の実験を始めようか」
『クローズビルド!』
龍我「……え?えっ?おおっ?何だよオイ!?巻き込まれてんぞ!!どうなってんだよ!!?」
『Are you ready ⁉︎』
龍我「ダメです!!!」
戦兎「変身!」
龍我「ナッ⁉︎」(ガッチャーン)
『ラビット! ドラゴン! Be The One! クローズビルド!』
『イェイ! イェェーイ!』
・・・
戦兎「ん?」
龍我「ぁあ?」
戦兎「これって……」
龍我「もしかして……」
2人「「合体しちゃったー!!!?」」
龍我「どーゆーことだよ戦兎!説明しろよ!」
戦兎「ちょっと待て、これは完璧に物理法則無視してるからえっと……」
概要
『劇場版 仮面ライダービルド Be The One』に登場する、ビルドの劇場版限定フォーム。
桐生戦兎がビルドドライバーにクローズビルド缶を装填、この時万丈龍我もスナップビルダー内に格納し、戦兎と龍我の二人を肉体ごと融合させる事で変身する姿。
葛城忍のデータによれば完成条件は「ハザードレベル7に達した仮面ライダー二人と、その力で進化したフルボトル二本」。それらを揃える事で究極の化学反応を起こした末に誕生するフォームだとされている。その為、このフォームの完成にはビルドの強化によってハザードレベルを限界を超えて上げた戦兎だけでなく、エボルトの遺伝子を持つ龍我の存在が必要不可欠である。
しかし、エボルトと龍我を危険視する葛城巧ではどうしても龍我を信用し切れない為、このフォームに変身できたのは桐生戦兎という人格だからこその奇跡だった。
変身の仕様上、二人の肉体は融合しても意識はそうではない為に、変身して間もなくはお互いそれぞれの戦い方をしようとした結果、上手く身体を合わせて動かす事ができなかった(しかも、一分一秒を争うブラッドとの決戦の最中なので尚更である)。
しかし、共に困難と過酷な戦いを乗り越えてきた相棒同士、次第に抜群のコンビネーションでモノにしていき、その高い戦闘力を遺憾なく発揮してブラッドを圧倒した。
ちなみに誕生経緯からビルドとクローズ共通の究極形態だと言えるのだが、名称上はビルドの究極フォーム扱いである。
『ビルド ファイナルステージ』にも登場した。
スペック
身長 | 197.6cm |
---|---|
体重 | 111.1kg |
パンチ力 | 55.0t(右腕)/64.2t(左腕) |
キック力 | 70.5t(右足)/62.7t(左足) |
ジャンプ力 | 91.8m |
走力 | 0.8s/100m (時速450km) |
ジーニアスボトルを元に、ハザードレベル7に達して進化した、2人と最も相性が良いラビットとドラゴンのフルボトルが融合している為、スペックはジーニアスフォームやラビットドラゴンを凌駕している。また、一部のスペックとはいえ、仮面ライダーエボルのブラックホールフォームを上回る事が出来る、劇中唯一のビルドライダーでもある。
※なお上記の数値はあくまで初期値であり、他のライダー同様に変身者のハザードレベルに応じてその数値は変動する。
ラビット側
「ビルドラッシュレッグ」や「CBラビットフットシューズ」の働きにより、高いジャンプ力と伸縮自在のキック力、そして軽快なアクションが発揮できる。加えて、腕部「ビルドラッシュアーム」と手甲部「CBラビットファイトグローブ」の働きで、敵の内部に一定数のダメージを与える超高速ジャブを実現する。
ラビットラビットフォームに使用された次元伸縮バネ「ディメンションスプリンガー」の強化版と思われる「CBディメンションスプリンガー」が手足に組み込まれているからこそ、こうした能力を最大限に利用できる。
更に「ビルドヘッドアーマー」や「ビルドチェストアーマー」には、運動速度と反応速度を2倍に引き上げる効果があり、加えて複眼の各パーツによって聴覚や嗅覚といった五感が強化される。
ドラゴン側
「CBドラゴンフェイスモジュール」、「CBドラゴンフットシューズ」や「CBドラゴンファイトグローブ」には、感情に呼応して必殺技や打撃の威力を上げる機能が備わっていて、その発熱量は装甲が溶ける程であるらしい(しかも腕部は硬化する為、反動の心配はない)。
また、通常のクローズ同様に「CBファングオブレイド」による切断攻撃も可能(これらはビルドドライバーの変身者の強く正しい思いが、真の戦闘力に変わる機能を連想させる)。更に、頭部の「クローズヘッドアーマー」には攻撃を受ける度に耐久性を向上させ、「CBライトアイドラゴン」には回避率と命中率を補正してくれる機能がある(荒っぽい戦闘スタイルが特徴の龍我に適した機能である)。
加えて、「ベストマッチシグナル」の働きにより、万が一損傷を受けてもオートで応急処置が可能。攻撃に特化した能力が多いように見えて、防御力にも優れている攻防一体のボディとなっている。
容姿
ビルドのラビットラビットフォームとクローズの二つの外見を併せ持ったような姿をしている。
他、ビルドの形態としては初めてエボル・ブラックホールフォーム同様に腰から下半身にかけてコートの裾のようなCBベクターローブが現れており、このコートによって空中を自在に飛行する事ができる。
色もボトルの変化に合わせて少しずつ変わっており、ラビット側は複眼とディメンションスプリンガー部分が金、スプリングの色が赤に変化し、クローズ側は紺色の複眼とドラゴライブレイザー・バーンアップクレストなどのファイヤーパターンが、オレンジゴールドから銀色に変化している。
戦闘能力
忍のデータによって、ビルドドライバーは究極的には息子の戦兎(巧)と龍我が力を合わせて戦う事を前提に、ボトルを二本挿してその組み合わせで力を発揮するように設計された事が明らかになった為、このフォームはまさにライダーシステムが目指した究極の姿であると言える。
変身アイテムであるクローズビルド缶も、ベルナージュの力によってジーニアスフルボトル、ゴールドラビットフルボトルとシルバードラゴンフルボトルが融合したものであり、エボルトの遺伝子を持つ万丈とも融合しているので単純なスペックはジーニアス以上であり、一部のスペックではあのエボルのブラックホールフォームすらをも凌駕している。
実際に、劇中では初めての融合で思うように戦闘ができない中でも、ジーニアスを手玉に取った仮面ライダーブラッドと互角以上の勝負を繰り広げている。
ラビットラビットとクローズの能力も受け継いでおり、クローズドラゴン・ブレイズに酷似したベストマッチドラゴンと、黄金のラビットラビットアーマーベストマッチラビットを召喚可能。劇中で前者はブラッドの使役するコブラと壮絶な騎馬戦を繰り広げ、後者は大ジャンプの際にアシストを行った。
(詳細な能力については先述のスペックの頂を参照の事)。
武器の類は映像作品では使用していないが、「CBラビットショルダー」の働きで腕部の稼働速度が上がった影響で武器を使った戦いも得意である(ファイナルステージではフルボトルバスター、ガンバライジングではビートクローザーを使用しており、ビルドやクローズの武器は一通り使用できるものと思われる)。
『ビルド ファイナルステージ』では、更に加えてジーニアスフォームの能力を自在に使用出来る事が判明。究極態を更に上回る新たな形態となったエボルトを撃破出来る程の凄まじい戦闘力を発揮した。
間違いなく、ビルドの世界最強の仮面ライダーであると言って間違いは無いだろう。
必殺技
- ラブ&ピースフィニッシュ
通常と同じくレバーを回す事で発動する。
どこからか金色のベストマッチラビットが出現し、クローズビルドを後ろ足に着地させると同時に蹴り上げ敵に急接近させ、クローズの技と同じく背後にベストマッチドラゴンが現れてブレスを発射、その際はドラゴンボディの方でキックを繰り出す。
そして、トドメに金と銀の化学式の二重螺旋で相手を拘束し、ラビットボディの方でのキックでエネルギーを流し込み続けて相手を撃破する。
なお、クローズビルド缶を装填したビルドドライバーの働きにより、想定外の威力が出ているようである。加えて、「CBラビットショルダー」の働きでレバーを通常の数十倍の速さで回せるようになった影響で、更に威力が跳ね上がっている事が示唆されている。
ちなみにこの必殺技の命名は戦兎と龍我によるもので、必殺技名も二人で叫ぶ。その代わりにドライバー側の必殺技音声はない(玩具、シティウォーズでは「Ready Go!」の音声はあるが、劇場版は「Are you ready?」である)。
- ラビットラビットドラゴニックフィニッシュ
ゲーム『シティウォーズ』で登場。
発動手順はラブ&ピースフィニッシュと同じで、シンプルな回転蹴りを発動する。
これについては、時期の関係でまだラブ&ピースフィニッシュが実装できなかったので、仮の必殺技としてこの技が実装される事になったのである(クローズビルド自体は映画公開当時実装された)。
正規の必殺技のラブ&ピースフィニッシュの実装は、そこから2年3ヶ月とかなりブランクが空いている。
余談
- 変身者が二人で一人の仮面ライダーや別の仮面ライダーの要素が合体したライダーならば前例があるものの、異なるライダーの変身者同士が合体して誕生したライダーは非常に珍しい。
- 尚、初期に公開された予告編での姿は大幅に異なり、金色のラビットハーフボディと銀色のドラゴンハーフボディを併せ持つ姿(色違いのラビットドラゴンフォームとでも言うべき形態)として描かれていたが、後に雑誌で公開された時には現在のデザインになっている。
- 金と銀の姿は、最終回においてラビットドラゴンとして登場する事になる。
- ビルドとクローズ、双方の特徴がバランス良く纏まった秀逸なデザインや、劇中での活躍などから歴代の数ある劇場版限定の究極フォームの中でも、かなり人気の高いライダーであり、商品化の機会に関しては最強フォームであるジーニアスよりも恵まれているという優遇ぶりである。ただし、ジーニアスに関してはデザインの都合上立体化が難しいという事情もある。
- 2023年12月29日という年の瀬のタイミングに、東京駅仮面ライダーストアにビルドでもクローズでもなく、クローズビルドの立像が展示された。2023年(兎年)と2024年(辰年)でベストマッチ!という事だろうか。
関連イラスト
関連項目
ビルド(仮面ライダー)/ラビットラビットフォーム 仮面ライダークローズ
メテオフュージョンステイツ:同じく二人の仮面ライダーの力を用いる劇場版限定の究極フォーム。
サイクロンジョーカーエクストリーム/サイクロンジョーカーゴールドエクストリーム:クローズビルドフォームのように「二人の人間が融合して一人の仮面ライダーに変身する」仮面ライダーの強化フォーム。特に後者は夏の劇場版の最終決戦で変身する劇場版限定フォームで奇跡の形態と共通点が多い。
仮面ライダーエグゼイド:前作の仮面ライダーで、二人の仮面ライダー変身者が合体している状態で変身した事もあるライダー。ただし、こちらは片方はウイルスである為に、クローズビルドや仮面ライダーダブルとは事情が大きく異なる。
リアライジングホッパー、オールマイティセイバー:同じくアイテム、形態名、変身音に主題歌の曲名を冠するフォーム。
ルパントリコロール:同時上映の『en_film』に登場するルパンレンジャーの融合形態。こちらは、ルパンレンジャーが3人で合体した戦士であり、性質的には同作のパトレンU号に近い。
ウルトラシリーズ:こちらのシリーズでは変身者ごと合体するウルトラマンが多く登場する。
仮面ライダーリバイス(仮面ライダー):同じく融合するフォームの一つであり、一つの強化フォームでもある。
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夏映画限定フォーム
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