概要
初登場は『ドラゴンクエストⅡ』。1人旅だった前作から最大3人での旅になった事により、誰かが戦闘不能になる=ゲームオーバーでは無くなった為に登場した蘇生呪文。
効果はシンプルに「死亡(戦闘不能)になった仲間を100%の確率で復活(蘇生)させる」というもので、復活後にどれだけのHPが残るかは作品によって異なる(後述)。
冒険を続ける上では必須とも言える呪文で、強敵との戦いになれば戦闘中にお世話になる事が多い。
ただし、初登場の『ドラゴンクエストⅡ』の時点では戦闘中に使う事ができず、習得するのがサマルトリアの王子ただ一人である事、類似効果を持っている世界樹の葉は同時に1つしか持ち歩けない事などから、うっかりサマルトリアの王子が戦闘不能になった場合は、
といった3択になってしまう。
後発作品でも「ザオリク」の使い手が1人しか居なくなってしまうケースはちらほらあり(クリフトしか使えない『ドラゴンクエストⅣ』、ゼシカの杖スキルを上げなかった場合の『ドラゴンクエストⅧ』など)、こうなるとその1人が倒れた場合はかなり厳しい冒険を余儀なくされる。
そのため、作品がリメイクされると覚えるキャラクターが増えていたり、新規に追加された仲間キャラが覚えたりする場合が多い。
味方だけでなく、魔法使いや神官、シャーマンといったイメージの魔物が使用する場合もある。
最初に敵サイドで「ザオリク」を使ったのは同じく『ドラゴンクエストⅡ』のあくましんかんで、こちらは戦闘中に倒れたモンスターを復活させる(復活したモンスターはあくましんかんと同じHP158の守備力38になる)事ができるなど、ちょっとズルい仕様。内部的には仲間を呼ぶの処理を使いまわしているようである。
同時に出現する可能性があるはぐれメタルを延々生き返らせてもらう事で、経験値1050を何回も入手するという稼ぎも理論上は成立しうるが、そもそも「イオナズン」大好きで中々蘇生させないうえ「ザラキ」も使ってくるので、即死を貰ってしまう確率を考えるとやや非現実的である。
『ドラゴンクエストⅢ』以降の作品では基本的に復活した敵を倒しても経験値はもらえない仕様の事が多く、『ドラゴンクエストⅥ』やリメイク版の『ドラゴンクエストⅣ』等経験値を貰える方が例外となっている。
なお、ファイナルファンタジーシリーズのレイズとは異なり神聖な魔法というわけではない。
そのため、アンデッド系にかけても即死ダメージを与えるような事もない、……というかアンデッド系を蘇生させるために「ザオリク」を使ってくるモンスターすらいる。
当然生前の姿に戻るわけではなく、くさったしたいだったらくさったしたいのまま蘇生してくる。
シリーズ作品ではイベントシーンで死んでしまうNPCが多く登場するが、なぜこの呪文で生き返らせないのか、というツッコミはお約束である。
ただしこの点については、作品によって「神やそれに類する存在の加護を受けているものでないと生き返らない」あるいは「効果があるのはホイミ系では回復出来ないほどの重体だが、まだ仮死状態である場合に限る」、「そもそもザオリク自体が失われた古代の呪文であったり非常に難易度が高い」などと説明されている場合が多い。
また、損壊が激しいor白骨化してしまっている死体などにも効果が無いようである。
ドラゴンクエストを元にしたメディアミックス作品ではこの手の蘇生呪文は扱いが難しいようでほぼ封印状態。
漫画版『ドラゴンクエストⅥ』では「マダンテ」の対極にあり、伝説上の究極蘇生魔法として登場。小説版『ドラゴンクエストⅦ』では「回復呪文も効かないほど重傷」「かつ仮死状態で辛うじて生き延びている者」に効く呪文とされている。
また、術者と対象者の距離が離れすぎていても使えないようである。
最初に登場した『ドラゴンクエストⅡ』の攻略本でも蘇生させるためには死体のそばに跪き、集中して青筋が浮かぶ程の全力で祈らないと効果が発動しないように描かれている(戦闘中使用不可だったのはこのためかもしれない)。
以後の作品で味方が使う際も集中して祈りを捧げるモーションである場合が多いほか、敵サイドでもデスタムーアは右手と左手が「ザオリク」・「ザオラル」で自分の体の一部を蘇生させるのに対し、ミルドラースも控えのあくましんかんが場外から復活させるような事はなく、本呪文の射程範囲は長くとも直接戦えるぐらいの距離に限られているようである。
ドラゴンクエストモンスターズ1・2の対戦では手持ち3匹に覚えさせるのが大前提中の大前提となる、最重要クラスの呪文となっている。
シリーズごとの効果と味方側の使用者
タイトル | 使用者 | 効果 |
---|---|---|
ドラゴンクエストⅡ | サマルトリアの王子 | 死んだ仲間をHP1で復活 |
ドラゴンクエストⅡ(SFC版以降) | サマルトリアの王子、ムーンブルクの王女 | 死んだ仲間をHP全回復で復活 |
ドラゴンクエストⅢ | 僧侶・賢者 | 死んだ仲間をHP全回復で復活 |
ドラゴンクエストⅣ | クリフト、ピサロ(リメイク版) | 同上 |
ドラゴンクエストⅤ | 男の子、ベホマスライム、スライムベホマズン | 同上 |
ドラゴンクエストⅥ | ドランゴ、キングスライム | 同上 |
ドラゴンクエストⅧ | ククール、ゼシカ、モリー(リメイク版) | 同上 |
ドラゴンクエストⅨ | 賢者 | 死んだ仲間を最大HPの半分の状態で復活 |
ドラゴンクエストⅩ以降 | アンルシア、エステラなど(『ドラゴンクエストⅩ』)、主人公(DQ11)、セーニャ、ロウ、グレイグ(『ドラゴンクエストⅪ』) | 死んだ仲間を最大HPの半分(使用者の能力値により最大80%まで上昇)の状態で復活 |
※『ドラゴンクエストⅥ』と『ドラゴンクエストⅦ』は転職システムによりプレイヤーキャラクター全員が習得することが可能である。
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