イターシャ「どうも〜、地球人の皆さ〜ん!お騒がせしておりま〜す♪」
デコトラーデ「俺たち!」
「「「大宇宙侵略大走力団……ハシリヤン!!!」」」
ヤルカー「地球はカー達のナワバリになるカー!」
デコトラーデ「ギャーギャー悲鳴を上げやがれ〜い!」
イターシャ&ヤルカー「「上げやがれ〜い♪」」 (バクアゲ4)
概要
本作の敵組織・大宇宙侵略大走力団ハシリヤンの構成員の内、「現場監督」に相当する三バ……もとい3人(正確には2人と1台?)のデコトラーデ、イターシャ、ヤイヤイ・ヤルカーを指す総称。
一応、従来のシリーズ作品での幹部格に当たるが、「三下」なだけあって組織内の序列では低く、実際は各部隊長たちにアゴでこき使われる程度の立場。
そのため3人揃って出世を夢見て、東奔西走の日々を過ごしている。
その一環としてギャーソリンを集めやすそうな地球を訪れ、侵略を開始した矢先、ブンブンジャーと名乗る新興チームが阻止に現れ、彼らの手によって失敗が続くように。
結果、その失態を聞きつけた部隊長達が自ら仕切りに訪れ、息が詰まる日々を過ごすようにもなった。
特徴
悪役でそれなりの地位に就いてはいるものの、ブンブンジャーとのカーチェイス中には(相手に釣られた側面もあるが)高齢者が横断歩道を渡る際にはちゃんと停車する、お金を払ってから柏餅を買ったりする(※但し、地球の通貨を持っていないからか、お金ではなくネジである)等々、悪役らしからぬ律儀な面を見せもする。
また、近年の戦隊悪役幹部では珍しく(上層部から叱責を受けた際に責任をなすりつけ合いこそするが)メンバー同士の間柄も良い方で、互いに激励し合ったり談笑を交わす様子(ギャーソリンを取り込んで単身ハイウェイ空間に逃げ込んだヤルカーと、それを追ったブンブンジャーとの間で交わされたカーチェイスの際には、置いてかれたデコトラーデとイターシャは空中に投影された映像を、さながらゲーム実況の配信でも見るかのようにヤルカーを応援しつつはしゃぎ合う)が度々見られる。
また、生み出した苦魔獣を無下にせずに大切に扱っている……にも拘わらず、時には彼等の能力によるとばっちり(ソウジキグルマーを生み出して早々に吸い込まれかけたり、トケイグルマーに「動くな!」と脅されるまま彼が倒されるまでずっと動かないでいる等々)によって酷い目に遭う姿も見せている。
更に上司が新たに苦魔獣を生み出す過程で、女子トイレに入ろうとした彼を全力で引き止める面もあり、走り屋としてぶっ飛んでるのを除けば、本質的に常識人寄りな気質・性格なのかもしれない。
上記の記載を総括すると、3人は威圧的な言動を見せているつもりでも、傍目では自覚の有無を問わず愛嬌を晒しているとも評価できる。
……とはいえ、人間の悲鳴を聞いたり苦しむ様を見て喜んだり、ヤルカーが気に入っていたカセキグルマーが倒されても「玩具が壊れた」程度の反応しか示さなかったりと、やはりマフィアの一員なだけに倫理観が欠如しているらしき態度は随所で見せてはいる。
一方で、ヤルカーが見せる巨大化能力についてヤルカー自身も含め、サンシーター全員が当惑した様子を見せる等、若干ながら不可解な部分もない訳ではない。もっとも彼らの身分を鑑みれば、最低限の情報だけ渡され地球に襲来した可能性もあり、総じて苦魔獣やネジレッタよりも上な程度であるとも考えられる。
バクアゲ4ではブンブンジャーばかりが新聞で報道されている現状に、腹を立てたサンシーターはサウナグルマーを暴れさせ、その場に来たTVクルーの前で自分達ハシリヤンを大々的にアピールすべく、上記の通り宣戦布告の如く喧伝を実行した。
戦闘能力
現状では、サンシーターが直接戦闘に参加するシーンは少なく、上記のヤルカー巨大化時を除いて苦魔獣やネジレッタを用意した後は、陰から見て茶々を入れたり応援しているだけで、戦力が全滅すればそろって「がくっ」と項垂れるのに加え、マッドレックスにはギャーソリン収集や囮の役割をあてがわれ、一貫して戦闘要員としてカウントされていない様子から、そもそもブンブンジャーともまともに戦えるのかどうかすら定かではない。
一応トケイグルマーを誕生させた際には、サンシーターもギャーソリンを集めるべく暴れようとした場面を見せたが、マッドレックスが戦死して以降「(マッドレックス様が勝てなかった以上)自分達がブンブンジャーに敵うわけがない」 と諦念したのか、劣勢になるや否や今まで以上に退却に徹するようになった。
だがバクアゲ13以降で、戦死したマッドレックスの後任に現れたハシリヤン改造隊長・キャノンボーグから巨大戦力・ブンブンキラーロボを与えられ、ブンブンキラーロボの馬力とデコトラーデの荒々しくもパワフルな「走り屋」らしいドライビングテクニックが存分に発揮され、ブンブンジャーロボやブンブンジャーロボポリス相手に終始優位に立つ大立ち回りを披露、幹部チームの面子を保つのに成功した。
しかし反応速度を高めたインファイト特化のブンブンジャーロボモンスター(及び中間のブンブンサファリ単独装備)には部が悪く、キラーロボを木っ端微塵にされては「お疲れサンシター!」の新たな捨て台詞で吹っ飛ばされる新たなオチが定着した。
余談
- 名前の由来は前述した “「三下(組織内の下っ端、取るに足らない者の意)」と「seater(=~人乗りの車)」のダブルミーニングである” と公式サイトでも言明されており、彼らより上の立場の者達がいる旨も示唆されている。
- 過去のシリーズ作品では、ガイアーク三大臣(『炎神戦隊ゴーオンジャー』)や脳人三人衆(『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』)等々、戦隊と協力した3人組の敵幹部もおり、前述した悪役らしからぬ側面と併せて「サンシーターもまた同様の道を辿るのでは?」と見る向きもある。
- また、序盤で早々に上層部から叱責を受ける、非道になろうともなり切れていない姿から「『五星戦隊ダイレンジャー』のゴーマ3ちゃんズを思い出す」との声も。
- あるいは直属の上司が早々に登場&退場した直後に、新幹部の傘下に半ば強制的に加入させられた現状から「『百獣戦隊ガオレンジャー』のツエツエとヤバイバポジになるのでは?」とも見られている。
- 「人型の幹部が2人に、非人型の幹部が1匹」のメンバー構成は、本作のメインライターを務める冨岡淳広曰く「3人組の悪ズッコケといえば2人と1匹と相場が決まってるんです」との弁であり、同時に冨岡やブンブン役の松本梨香が参加していたテレビアニメの三悪も意識している事情が、公式サイトで示唆されている。奇しくもこの三悪の1人の演者は、前年度放送の『王様戦隊キングオージャー』にも敵幹部として出演していたりもする。