「無駄ですよ。聴いたところですぐに忘れるんですから…」
「私の名はフリーズ、全てを凍らせる!」
データ
身長 | 212.0cm |
---|---|
体重 | 118.0kg |
特色/力 | 人間の記憶を書き換える「氷の針」、冷凍エネルギー弾や吹雪による凍結攻撃 |
進化元 | ロイミュード001 |
人間態のコピー元 | 真影壮一 |
CV | 堀内正美 |
スーツアクター | 大林勝、神前元 |
概要
敵勢力「ロイミュード」の幹部の一人にしてその最高位の存在たる、コブラ型ロイミュード001の進化態。
外見は、白みがかかった薄い水色の体色をした、雪の結晶を人形にしたような姿の怪人であり、怪人態に変身する際にも雪の結晶のエフェクトが発生するのが特徴。
人間態は、勤務中はスーツ姿でプライベートでは、インバネスコートを羽織ってソフト帽を被った風格のある初老の男性。表向きは国家防衛局長官も勤める参議院議員の真影壮一として、その権力と能力を用いて暗躍している。
本編の12年前に、自身の暗躍に気づいて辿り着いた警察官の泊英介が、001の記憶操作能力に屈する事なく彼を追い詰めた際、彼の姿を目の当たりにした001が感じた「強い屈辱の感情」によって後に進化した。
第26話にて真影が初登場してしばらくの間は、あえて下級ロイミュードの姿に退化して活動していたが、第31話にて遂にその姿を進ノ介と視聴者の前に曝け出した。
その目的は、かつて自身に「屈辱」という感情を与えた英介の1人息子である進ノ介を利用し、更なる進化を遂げて超進化態へと至り、「約束の数」の一人に加わって第2のグローバルフリーズを引き起こす事である。
能力
下級ロイミュード時と変わらず、氷の針を用いて人間の記憶を改竄する能力を持つ。
ただし、一部の特異体質の人間にはその能力が通用しないという弱点は進化態に至っても克服されていない。※記憶改竄能力の詳細は001の個別記事を参照。
本人が「その時(超進化)がすぐそこまで来ているのを感じる」と自称していた通り、この時点で既に並の進化態を越えた力を持っており、戦闘時は主に冷凍エネルギー弾と強力な冷気等、「フリーズ」の名にちなんだ能力を用いる。
この冷気の威力は、エネルギーを操るシフトカー「マンターンF01」や、第32話時点でのドライブの最強形態であるタイプフォーミュラさえも瞬く間に凍結させて行動不能にする程であり、また吹雪を引き起こす事で冷気を拡散して広範囲を攻撃する事も可能で、攻撃範囲だけでもかなり広い。
純粋に冷気そのものを操ってる為、基本的に防御や回避は不可能で、超重加速すら無効化できるタイプフォーミュラのコアドライビアのエネルギーや速度でも逃れられない。
加えて、近接戦もタイプフォーミュラを寄せ付けない程の実力を持つ。
ただし、この攻撃にはチェイスの様な機械生命体やベルトさんのような人工知能(正確にはベルトさんは生前の人格をプログラム化したもの)には効果が充分に及ばない。
これについては、第33話で対峙したチェイス曰く「ロイミュードである俺の心まで凍らせる事は出来ない」かららしく、どうやらフリーズの冷気は記憶操作能力とは別口に精神に対しても凍結影響を及ぼす効果があり、ドライブに有効だった事からこちらは特異体質も関係ない模様。
一方で、純粋に物理的な破壊効果を持った冷気を使う事もでき、チェイスの掌を氷の針で貫いてダメージを与えている。
とはいえ、精神への攻撃力を弱められると威力が落ちる事自体に変わりはなく、最終的にこの弱点のせいで後述のドライブの新形態に対抗出来ずに敗北する事となった。
このように、彼の使う能力は殆ど冷気がベースなのだが、効果が多彩なのに加えてそれぞれの種類の違いが分かり難く、非常に難解な能力とも言える。前述通りものによっては無効条件が根本的に違うので、そういう意味でも本当に厄介である。
超進化態
「その屈辱が、私を超進化させた。最早私は無敵だ!全ての人間の記憶を止めてやる!!」
第32話で一度タイプフォーミュラに撃破され、「屈辱」の感情が極限まで高まった事により覚醒した究極態。
進ノ介に執着していたのも、全ては英介の息子である彼を利用して、この姿に超進化する為であった。
外見は、他の超進化態同様に体色の大部分がそのまま金色になっており、当時はそのビジュアルから「ゴールデンフリーズロイミュード」と称される事もあった(東映公式サイト第34話特集ページでの公式表記は「フリーズロイミュードゴールド」で、テレビ朝日公式サイトのキャラ紹介文での表記は「フリーズロイミュード超進化態」)。
ただし、金色の体色は他の超進化態も同じなので、最終的に公式名称は「◯◯ロイミュード超進化態」に統一されている。
元から備わっていた前述の能力が純粋に強化された他、高エネルギーの破壊光線を放つ事が可能となった(この際に彼自身は空中に浮遊し、背中には氷の結晶のエフェクトが発生する)。
その威力は絶大であり、たった一撃でタイプフォーミュラに変身していた進ノ介を死に至らしめ、ベルトさんを機能停止に追い込んだ程で、まさに必殺技である。
加えて、物理的な攻撃力も更に強化されており、「心が凍らせられなくても力で分解すればいい」と仮面ライダーチェイサーを冷凍エネルギー弾で変身解除に追い込んでいる。
ただし、前述した破壊光線も氷の針を発展させたものなので、前述した精神凍結が効かないロイミュードや人工知能には通じないという弱点はそのまま。通常の冷気も精神攻撃を伴うものはこの弱点については据え置きである。
その為、復活した進ノ介とベルトさんが変身したタイプトライドロンが、半ロイミュードに等しい人機一体の新形態で、「乗り換え」によってベルトさんの人格となる事で、チェイス同様に心を凍らせる冷気を無効にする特性があった事から次第に追い詰められ、必殺技である「トレーラービッグインパクト」の前に敗北し、コアも完全に消滅した。
しかし死ぬ間際、英介殉職の原因が自身では無い事を示唆しており、進ノ介達の今後を嘲笑いながら死んでいる。
「父親の仇を討てたと信じて喜ぶお前は滑稽だ…これから知る事になる真実の闇に悶え苦しむがいい…!」
そして、第47話の特防ビルから落下した進ノ介が精神世界の迷い込んだ森で、シーフ・ロイミュード、ソード・ロイミュードと共に超進化態が再登場した(台詞は無し)。
しかし、進ノ介を逃がした仮面ライダーゴーストの通常フォームにあっさり3体とも倒されて爆散した。
進ノ介には一瞬見られているが気付かれていないのか、死んだ筈の彼がいる事を疑問に思われる事は無かった。
ファイナルステージでの活躍
ロイミュード108の手によって復活。
TVシリーズの記憶と自我を有しており、108との関係も良好。
蘇ったチェイスを欠陥品と見做して始末を目論むが、マッハがそれを庇った事でチェイスが記憶を取り戻し、クリムによって仮面ライダーチェイサーが完全復活。
得意の凍結能力もチェイスには相性が悪く、チェイサーエンドとキックマッハーを浴びて爆散した。
中盤の強敵として扱われた本編と比べるとなんとも呆気ない最期である。
余談
第32話の超進化態の初登場時のBGMとして、モーツァルトのレクイエム「怒りの日」が使用された。おかげでロト7のCMを連想してしまった視聴者も少なくない。
ただし、同BGMはソフト版ではヴェルディの同名曲に変更された。特撮では過去には太陽戦隊サンバルカンの第1話や、忍風戦隊ハリケンジャーの第34話のウェンディーヌの巨大化シーン等で使用された曲である。
また、劇中仮面ライダーと戦闘した時の姿は進化態・超進化態の姿であり、下級ロイミュードの姿では仮面ライダーとは戦ってはいない(その為、能力についての記述は001は記憶改竄、フリーズは戦闘能力がメイン)。
ちなみに記憶改竄に関しては、劇中では特異体質者に効かないとされていたが、実際は「強靭な精神力を持った人間には通じない」だった可能性が高い。こちらも詳細は001の記事を参照。
カタログ設定では身長は212cmという設定だが、実際の怪人態は人間態のハートよりも小さい。これについては特撮あるあるである。
『ドライブ超全集』では、幹部の一人(その中でも最高位)だったにも拘わらず登場回数が少なかった為か、一般ロイミュードと一緒に紹介されている。これは後に登場した幹部のロイミュード008=トルネード・ロイミュードや、進化態が登場しなかったロイミュード006も同様である。
ただし、東映公式サイト等では幹部として紹介されており、そういった他媒体でも一貫して一般ロイミュード扱いのトルネードや006に比べればマシである。
関連タグ
仮面ライダードライブ ロイミュード 上級ロイミュード 超進化態
井坂深紅郎/ウェザー・ドーパント:同じ脚本家の過去作品の中盤の中ボスにあたる存在。赤い仮面ライダーとの二代に渡る因縁、凍結能力、メインの敵勢力から離れた幹部を受け入れる、最期に主人公達の未来を呪う捨て台詞を吐いて死ぬ等々、多くの共通点を持つ。
デェムシュ:前作に登場した敵幹部で登場時期が似ており、最強形態に初めて倒されたのが共通する。
レイトーマン、ユキバンバラ:同じく凍結能力を持つロボット怪人
他の幹部ロイミュード
ロイミュードXXX
プロトゼロ(000) → フリーズロイミュード(001) → ハートロイミュード(002)