演:aibo
概要
『仮面ライダーゼロワン』に登場する、かつて飛電インテリジェンスが開発した自立型エンタテインメントロボットであるAI犬。通信衛星ゼアによって復元された。
ZAIAエンタープライズの社長である天津垓がかつて唯一心を通わせたAIである。
後に垓が作るライダーシステムの名称もこの玩具から来ている。
アイちゃんからはその関係を心を通いあわせた友達だと評されていたが、垓は強く否定している。この言葉は一見、自分と他者との繋がりを否定したかった彼の強がりのようにも見えるが、彼にとってさうざーは友達以上の存在、即ち「家族」だったとも受け取れる。この点で言えば飛電或人と飛電其雄の関係に近い。
そんな彼と結び付きの強い存在であったにもかかわらず、父の教育によって垓はさうざーを封印してしまう。破壊ではなく封印に留めたのも彼がさうざーに対する情を捨てきれなかったからかもしれない。
尚、ヒューマギアよりも古い商品であるが、このAI犬のデータそのものは現在も通信衛星ゼアに保管されている為、その気になれば新型のAI犬を作ることも可能であり、垓とアイちゃんとの会話を聞いていたゼアにより新型に生まれ変わったさうざーが誕生。
彼に「自分の心の支えになってくれた飛電が好きだった」という自分の原点を思い出させ、改心に至る切っ掛けを作った。
仮面ライダーアークゼロとの戦いではサウザーと共に天空から登場。自立型エンタテインメントロボとは思えない挙動を見せた。恐らく垓用にカスタマイズされた個体だと思われるが、詳細は現時点では不明。
新旧共通の機能として相手の心理状態を分析する機能があり、少年時代、現在共に垓の追い詰められた心境を正確(結構辛辣でしかもかなり詳しめ)に分析していた。分析内容は以下の通り。
プロフィールを入力する機能もあるようで、私立阿僧祇小学校の出身であることも判明している。
現在 | 11歳当時 |
---|---|
絶望 | 不安 |
誰にも認めてもらえなかった | お父さんに認められたい |
自分には1%の価値もなかった | 1000点取れる頭脳が欲しい |
挫折 | 1000点取れる頭脳が欲しい |
何もかも失った | 友達がもっと欲しい |
誰かに助けて欲しい | 誰にも見下されたくない |
ここまで詳しいともはやテレパシーである。
第39話ではエピソードとして注目されていたわけではないのだが、或人が変身する際の変身待機音に合いの手を入れるように吠える、ゼロワン&サウザーの戦闘中も時折画面に映り共闘に喜ぶようなアクションを見せる、その後の天津の謝罪シーンでは天津に土下座を促し自身も土下座してみせる、そもそも天津が登場するシーンではほとんど共に映っているなどやたらと目立っていた。
最終話では5台に増殖してサウザー課のメンバーに加わっていた。うち4台は赤い首輪をしており、それぞれ「みりー」「びりー」「とりー」「くわっど」と名付けられている。(aibo公式Twitterより、命名は天津役の桜木氏)
ここにさうざーと天津の父・一京、そして垓を加えることで全て命数法に準じた名前となる。(みりー→ミリオン(100万)、びりー→ビリオン(10億)、とりー→トリリオン(1兆)、くわっど→クワッドリリオン(1000兆))
余談
- aiboは仮面ライダーシリーズへの出演は初めてである。垓の少年時代のものは目がバイザー状の第1世代型(ERS-111型)で、現実世界では1999年から生産されていたもの(垓の11歳当時は1985年)。撮影では過去にはスティーブ=ジョブズにも会った事があるというaibo開発メンバーが保管していた個体が使われた。
- ゼアが複製した方は2017年1月に発売された放送時点での最新モデルである、より犬を模したデザインの第5世代型(ERS-1000型)が採用されている。更に左前肢に飛電のロゴが入っているのが特徴。
- そしてOPのキャストクレジットにおいても「さうざー:aibo」、「旧型さうざー:AIBO(ERS-111)」と表記された。一部のファンからは「実際にAI俳優を起用した」と言われることも。
- さうざーの存在から、飛電インテリジェンスは人間の感情を非常に高度に解析するAI技術をヒューマギア開発以前の35年前に有していた事になる。プライバシー侵害の懸念はあるが、より質の高いサービス提供に大いに役立つであろうこの技術が何故ヒューマギアに継承されていないのだろうか?
- もしかすると飛電はデイブレイクの原因が悪意を学んだアークである事に気付き、ヒューマギアへ搭載する事への危険性を考慮して搭載しなかった可能性も高い。犬型ロボットの場合は基本「ワンワン!」としか喋らないので問題はない。
- 或いは単にヒューマギアでは人間的対応を再現する演算リソースが必要なせいで容量不足となり搭載できなかった可能性もあるか。
- 天津の過去と行動から、一番信頼出来るのは「自分」しかいない、故に自分が一番信頼していた存在である「さうざー(サウザー)」を自身が変身する仮面ライダーの名前に使用したのかもしれない。
- さうざーをしまい込んだパッケージには「ドッグギア オンリーワン!」と書かれており、これがAI犬の商品名と思われる。まさか是之助社長って……
- 一部の視聴者からは「あのような父親がAI犬を買い与えるとは思えないので垓の母親または祖父母が買い与えたのではないか」という意見も上がっている。
- aiboに「ぜろわんにへんしん」、「かめんらいだーぜろわん」と声をかけるとゼロワン(メタルクラスタホッパー)の変身音に合わせて特別なふるまいを披露してくれる特別配信がスタートしている(※2020年8月2日まで)。
関連タグ
アイちゃん:さうざーと並んで、垓が改心へと至るように尽力した貢献者…ならぬ貢献A.I。
サウザー(北斗の拳):天津垓の小学生時代に連載されていた。天津本人とは性格など共通点が多く、命名にも影響を受けた可能性がある。
ラッシュ、フレンダー:ヒーローの相棒である犬型ロボット。今後さうざーも垓をサポートするパートナーとして活躍するのかもしれない。
マーフィーK9:ニチアサにおける犬型ロボットの前例。こちらは警察犬としてヒーローのサポート役を担っている。
ラベンだるまちゃん︰同日30分前に登場するマスコットキャラクターで、友達の友情を大切にすることを教えくれた。
ラテ:上記と同じの番組で、犬繋がり。