当記事は「アイスクライマー」から分離・独立させています。
記事の肥大化を防ぐため、先方に当記事の内容を追加しないようお願い致します。
概要
『アイスクライマー』の主人公「ポポ」と「ナナ」がコンビを組み、第2作『大乱闘スマッシュブラザーズDX』から参戦。
ファイター番号は15、通り名は氷壁の双星。
(左がスマブラ版、右が原作版)
デザインは原作のドット絵を元に可愛らしいものに一新され、服の色は紫寄りに変更。
ポポが男の子、ナナが女の子と設定され、髪型も差別化されている。
声は小林沙苗が2人を演じ分けている。
特徴
2人1組で行動するという異色のファイター。
プレイヤーはポポを操作し、続いてナナがワンテンポ遅れて同じ動きを取る(カラーバリエーションで逆にすることも可能。以降はポポを操作するという前提で解説する)。
能動的な「切り離し」を行い、別の動きをさせることも可能で、「ナナがブリザード固め→ポポがつかみ」などチーム戦のような連携が取れる。
ナナの蓄積ダメージは独立しているが、画面下に表示されるのはポポのもので、基本的にふっとびかたでしか判断できない(『SP』では100%以上溜まっていることは確認可能)。
攻撃を受けるなどして2人がはぐれると、ナナはオート操作によりポポの方へ向かう。
そしてナナが撃墜されてポポ単体になると大幅に弱体化。特に合体ワザの横必殺ワザと上必殺ワザはほとんど上昇できなくなり、復帰力が大幅に下がってしまう。特に『DX』では2人一緒にガケにつかまることができないため、あっさり落ちてしまうこともしばしば。
逆にポポが撃墜されるとたとえナナが生き残っていてもミス扱いになり、ナナは消滅してしまう。
そのため、ポポとナナ両方の状況を見極めながら戦法をとることが重要となる。
原作に忠実に、空中横移動は遅く設定されているが、氷の床でも滑らない。
必殺ワザ
- 通常必殺ワザ:アイスショット
ハンマーで氷を打ち出す飛び道具。2人一緒なら1つずつ打ち出す。
氷は時間経過と共に溶けて小さくなっていく。
弾速が遅く攻撃力も低いなどお世辞にも高性能とは言えないが、ダメージがたまった相手を凍らせることができる。
- 横必殺ワザ:トルネードハンマー
高速で回転しながらハンマーを振り回す。左右入力で移動可能。
2人一緒の時はボタン連打で上昇できる。1人の時だとほとんど上昇しなくなるが、それでも上必殺ワザよりはマシ。
ただし、ワザ終了後に空中にいるとしりもち落下になってしまう。また、回転中はガケつかまりができない。
ちなみに2人の時と1人の時でフィニッシュが異なる。
- 上必殺ワザ:ゴムジャンプ
ゴムを使って大ジャンプ。ナナよりもポポの方が高く上昇する。
ナナの方には攻撃判定が付いている。ただし当たるとゴムがのびず、ポポの上昇距離が激減する。
また、1人の時だと不発になり、空中でほんのちょっと浮くだけになってしまう。
『X』以降ではガケとの距離が一定以内だとワイヤー復帰になる。
- 下必殺ワザ:ブリザード
手のひらから吹雪を放つ。通常必殺ワザと同様、ダメージがたまった相手を凍らせる。
『DX』と『X』では地上で使うとナナが後方に攻撃するが、『SP』では2人とも前方に攻撃する。
- 最後の切りふだ:アイスバーグ
ステージ中央に巨大な氷山を出現させ、触れた相手にダメージを与える。
地形を変えてしまう唯一の切りふだ。アイスクライマー自身は発動中も通常通りの行動ができる。
『X』ではこのワザで撃墜することはできないが、氷山に当たった相手はもちろん、地上にいる相手にも寒波で少しずつダメージを与える。
その攻撃判定は非常に広い上に、氷山の大きさがステージに比例するため、神殿だろうと安全地帯がほとんどなくなる。……連続ガケつかまりで回避できるけど。
『SP』では性能が大きく変化。まず、継続時間が激減し、スリップダメージも無くなったため安易なダメージ稼ぎはできなくなったが、代わりに相手を少しふっとばすように。
次に、氷山を左右に移動できるようになり、戦場や終点などでも片方のガケを完全に覆えるようになった。ただし、アイスクライマー自身も自滅する危険性が高いので慎重に。
上空ではコンドルが飛び回り、アイスクライマー自身はこれにつかまることができる。自分からつかまる必要はあるが、出現する位置は左上で固定のため、すぐにつかまれるタイミングで出すのもアリ。
氷山には回転する演出やホワイトベアが追加されているが、このホワイトベアや上空のコンドルにも攻撃判定がある。
永久パターン
『スマブラ』のアイスクライマーを語る上で外せないのが、永久パターンの存在。
『DX』の時点でも「ぱしぱし(Wobbling)」と呼ばれるつかみからのハメワザを持っていたが、それ以上に強キャラが速すぎてつかむのが難しいことから、強さとしては準強ランクに留まっていた。
しかし、続く『X』では大きな問題が発生。
それはミラーマッチを除いた全ファイターに対して投げ連・ダウン連が永久に通じてしまうこと。
他のファイターにもデデデを筆頭に投げ連などは存在するのだが、アイスクライマーのものは難易度が低く、ナナのおかげですぐにふっとばせるダメージまで稼げて、最後にスマッシュ攻撃でフィニッシュ…と凶悪極まりない。
桜井氏も認知しているようで「自己責任でお願いします」とコメントしている。
だが、そんな永久パターンを以てしても、上には遥か上がいた……
『SP』ではこれらの永久パターン消滅や、拘束時にパートナーが行動不可になるなどの対策がされている。
「切り離し」の難易度も上がり、『X』以上に緻密な戦術が求められるようになった。
亜空の使者
物語中盤に突如登場。この作品でも二人して山を登っており、横を駆け抜けていったメタナイトに対して対抗意識を燃やす。登りきったあとは二人して喜んでいた。
なお戦闘に参加するような描写はあまりなく、登頂後は流れでマリオ達やリュカ達と合流しそのまま亜空間へと突入する。
その他
対戦結果表示画面
スマブラシリーズのファイターのほとんどは負けた時に拍手をするのだが、アイスクライマーはその場で泣く。より具体的に書くと、腕で顔をゴシゴシと擦る。
これは、原作のボーナスステージにおけるクリア失敗時のリアクションが元ネタである。
ほかに拍手以外の反応をするファイターは、プリン(ファイター)とミュウツー(ファイター)くらい。
勝ちあがり乱闘「ベストパートナー」
全ラウンドで2体を相手にする。
アイスクライマーが男女のペアであるためか、相手の半分以上が異性同士のペアになっている。
二人の仲
原作とはうって変わって仲が良く息がぴったりあっている二人。
『DX』の公式HPによると「友達以上恋人未満」、『X』の公式HPによると「ふたりはなかよしだ!! たぶん。」とのこと。
ご無沙汰登場
『for』でも開発段階では参戦を予定していたようだが、桜井氏曰く「WiiUでは動いたが、3DSではマシンパワーが足りずにどう調整しても動かせなかった」「『DX』のデータを使い回すのも古すぎて困難」といった問題があったために、仕方なく参戦を断念したのだという。
続く『SP』でそれが解消されたことにより復活したが、「ホムラ/ヒカリのつかいかた」で「Switchでも動かすのはギリギリだった」と語られており、実は(技術的な意味合いで)最も参戦が難しかった事が判明した。
そういう意味で、アイスクライマーは本当に「奇跡の復活」だった訳である。
『SP』の初回紹介映像においては『for』不参戦組の中で先陣を切って登場し、多くのスマブラファンに喜びとともに迎えられた。
ちなみに『SP』では、下スマッシュ攻撃がポポは前方、ナナは後方に攻撃する「足もと打ち」に変更され、ほとんどのファイターと同じような両側カバーの単発攻撃になっている。
また、上空中攻撃もハンマーを振り上げる「頭上はらい」に変わっている。
下投げの「なだれつぶし」は、両手で持ち上げてからジャンプして叩き付けるモーションに。
2人が独立で行動できるが故に…
ポポの操作に続いてナナが同じ行動を取るという性質上、ナナにアイテムを取らせることが難しい。
たとえば『SP』の灯火の星の最終決戦では、ロケットベルトを使ってステージを登っていくことになるのだが、「ポポだけロケットベルトで飛んでナナは置き去り」とか「マキシムトマト(回復アイテム)をダメージが積み重なったナナに取らせたいのに、ポポが取得してしまう」というような歯痒い展開になりがち。
『SP』では乱闘中、1位のファイターが一瞬光ることがしばしばある。アイスクライマーが1位の場合はポポとナナの両方が光るため、お互いの位置関係を把握するヒントとして使える。
さすがに攻撃力2倍はまずいためか、『X』の「スペシャル乱闘」や『SP』の「いろいろ乱闘」で状態を「カレー」にしても、ナナだけは常時カレー状態にはならない(「リフレクト」は有効)。
関連イラスト
髪型の全容を想像したイラストもある。