概要
『仮面ライダージオウ』も佳境に入り、ライドウォッチも残すところあと3つとなった。2019年5月26日放送のEP37からは『仮面ライダーカブト』の要素をメインにしたカブト編に突入。
その一週間前の19日に、カブト編ゲストとして加賀美新 / 仮面ライダーガタックや、地獄兄弟こと矢車想 / 仮面ライダーキックホッパーと影山瞬 / 仮面ライダーパンチホッパーの3名の出演がネットニュースなどで発表される。まずは番組内の次回予告で、そのゲスト陣の姿が披露された。
「隕石が落ちて渋谷は壊滅しただろう?」という加賀美のセリフから予告が始まり、続いて黒のジャケットを着た矢車の姿も映り、ファンは狂喜した。
しかし次のカットに出てきたのは、アナザーカブトの横に立つ、妙に顔の肉付きがいいふくよかな男性……
誰だお前!?
門矢士「だいぶ時空が歪み出している…」
そう、彼こそが影山瞬であり、2019年時点の内山眞人氏だったのである。
反響
『仮面ライダージオウ』で13年ぶりに顔出し出演したぽっちゃり体系の影山瞬に対し、同作のアナザーライダーにかけて付けられた非公式の名称。
公式でカブト編ゲストが告知された際、スリム体型だった2006年放送当時からのあまりの変わりように、同日ジオウで放送されていた北島祐子の「攻防一体マンホール」とは別ベクトルで話題になってしまった。
また、同予告に出てきた冒頭の士のセリフを借りて「だいぶ時空が歪み出した結果太った影山」ともネタにされている。想定外な出来事だったとは言えどいじられっぷりは相変わらずである。
さらに、あろうことか実際に登場したジオウ第37話の劇中では常磐ソウゴが影山の過去のスリムな写真と現在の姿をまるでビフォーアフターのように見比べるシーンまで存在した。カブト本編でも特にキツすぎる地獄ファッションの効果もあって、パッと見だと痛々しいキモオタのコスプレに見えてしまう。
なお、カブト本編の公式設定での影山は生死不明だったが、ジオウ内では死亡扱いとなっており(公式ではないものの、カブト小説版でも死亡は明言されていた)、劇中内の影山はワームの擬態となっている。そのため擬態失敗だの擬態下手だのとも言われている。
ただし、ここまで内山氏の変貌ぶりが注目を浴びたのは本人の容姿のみならず、矢車を演じる徳山秀典氏が13年前からほとんど容姿が変化していなかったことへの相対評価もある。
なのでいくら太ったからといって影山を笑い過ぎると、矢車の兄貴から
「俺の相棒を笑ったのはお前か…?俺も笑ってもらおう…変身」
と手痛いライダーキックを食らうことにな…ウワアアアアアアアアアアアアアア!! (ウンメイノー
ちなみに容姿のインパクトのせいかカブト放送当時の影山は終始黒髪寄りだったハズなのにジオウだと色濃い茶髪に変わってね?という真っ先に出るであろう疑問が消し飛んでいる。
内山眞人氏本人の反応
なお、内山氏本人もジオウ出演が決まったコメントで
「13年ぶりに帰ってきました。そして、13年ぶりの地獄兄弟です。
「ジオウ」は出番を半ば諦めていましたが、まさかここに来て出番があるとは思いませんでした。これもすべてライダーファンの皆様のおかげです。
久しぶりの現場にも皆さん温かく迎えていただき、実家に帰ってきたかのような気分でした。メイン3人の共に作品を作っている感じも素敵だなと思いながらも、そんなことを考えている自分は年をとったなと(笑)。
13年熟成され、さらにパワーアップした地獄を是非お楽しみください。
ちなみに1カ月半じゃ痩せられませんでした。
これもまた地獄か…。」
と当時より太ってしまったことをしっかり気にしている旨を明かしている。(ちなみに、太っていたのは別作品の役作りのため。)
本人的にはコンディションを万全にするため、あと1か月早くオファーが来てほしかった様子。
上述したように矢車の兄貴がほとんど容姿が変わっていないせいで、自分が割を食ってしまっている件にも言及しており、「ひたすらストイック地獄の人とひたすら食わされる地獄の人の差。地獄にも色々あるんだ…劣化龍…」と自虐している。
メタ的な話
内山氏がコメントでも述べている「まさかここに来て出番があるとは思いませんでした。」という感想自体は無理もなかったりする。
元々、カブト本編では影山は死亡している(説が濃厚であり、前述の小説版に加え、ジオウ第37話では加賀美が「死亡した」と説明している)キャラクターなので、アナザーライダーの設定から影山を生存させるには、まずワーム襲来のきっかけとなった1999年の渋谷の隕石落下事件もなかったことにしなければならない。
物語の根幹にかかわる大幅な歴史改変が必要な事情から、視聴者間でもカブト編で影山の再出演はまずないだろうとされていた。影山をコピーしたワームという変化球も既に予想されていたが、ワームの擬態要件としてオリジナルが生きている必要があるため(明言されている訳ではないが、仮面ライダー図鑑でも「擬態した人間は、特別な理由がある場合を除いて始末し」とあるため可能性が非常に高い)、死亡から10年以上が経過している影山に今更擬態するのは困難とされていた。これらの予想を打ち砕いたまさかの影山復活は、視聴者にとっても内山氏にとっても、完全に予測不可能なイレギュラーだったとしか言いようがない。
さらにメタ的な話になると、「カブト」としてはそもそも主人公・天道総司 / 仮面ライダーカブト役である水嶋ヒロ氏が事実上芸能活動セミリタイア状態のため、再出演が極めて難しく(劇場作品「仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVER」公開時もSNSで本人が「映画出演のオファーがそもそもなかった」と明かしている)、神代剣 / 仮面ライダーサソード役の山本裕典氏もトラブルにより事務所を解雇された騒動や剣自体本編で既に死亡していることもあって、これまた出演が困難になっていたことから、キャストの再出演が安泰とされるライダーは非常に限られている。
上記の事情から踏まえても「カブト」はどのキャラがゲスト出演するか全く読めないシリーズの一つであり、いくら作中の人気キャラとは言え内山氏のように役作りの準備が伴っていないキャストが出てくるのも仕方がない話であろう。
なお、内山氏が痩せ始めたのは撮影終了後からの模様(公式発表後の写真等では痩せている姿が確認できる)。この経験が悔しかったせいか、内山氏は戦隊シリーズへの出演を目指し、オーディションを視野に本格的なトレーニングを積んでいる。是非ともまた日曜朝に戻ってきてほしいものである。
そして上述の通り、実際のジオウ第37話にてこの影山はワームの擬態と判明したため、「アナザー影山」はあながち間違いでもない呼称と言えるかもしれない。
…とはいえ、「本人もネタにしているから」といえども他人の容姿などは面白半分にネタにして広めるべきではないことには留意したい。
関連タグ
仮面ライダージオウ 仮面ライダーカブト 影山瞬 内山眞人 地獄兄弟
大人の事情 どうしてこうなった なんということでしょう ねえ、ちょっと太った? 君なんか写真と違わない?
ゲラグ…立場的な意味で似た者同士。
みたらしアンコ(似たような運命をたどった)