「そこにいるのは一香か?最高だったぞ!!お前の父親の苦痛に歪む顔は!アヒャヒャヒャヒャヒャ!!」
演:熊木陸斗
概要
『劇場版仮面ライダーガッチャードザ・フューチャー・デイブレイク』に登場するキャラクター。
グリオンに従う幹部・冥黒のデスマスクの一人であり、普段は青い仮面とフードで全身を覆い隠している。素顔はミナトと瓜二つ。
仲間や生徒の身を常に案じていた彼とは対照的に、冷酷非情な人物像の持ち主で狂喜的な笑みを見せるなど全くの別物。気を失い、倒れてしまった一香を足蹴にしたりと暴力を振るう事も躊躇いがない。
劇中では上記のセリフを言いながら白目を剥いて舌を出すというあまりに常軌を逸した表情で相手を侮辱しており、りんねからも、「もうその顔で喋るな!!」とはっきり拒絶されている。
また、顔半分にケロイドのような痕があるが、これはミナトが生徒を守るため想像を絶する拷問を受けた末に生命を落としてしまい、その時に顔半分が焼け爛れてしまったためという設定があるとのこと(舞台挨拶より判明。後に自身のX公式アカウントのポストでも「宝太郎達の隠れ家を白状せずひたすら拷問を受け続けた」という補足を加えた上で説明している。)
ここから、肉体自体はミナト自身もしくは彼の遺体をモデルに作成したホムンクルスであることが窺える。
錬金術で瓶やフラスコに入った水を自在に操る他、本編で圧倒的な戦闘力を持っていたドラゴンマルガムに変貌する能力を持ち、未来で一ノ瀬宝太郎と九堂りんねに牙を剥く。
動向(ネタバレ注意)
デイブレイク世界にて現代への侵攻をヘルクレイトに任せた後、生き残った人類の避難所をラキネイレスと共に襲撃。その中の一人である榊一香の父親を始めとする親子を誘拐した。
その後、城塞内で囚われた人々を救おうとしたりんねと一香と激突。素顔を露にすると父親を傷つけた怒りに燃える一香を一方的に痛めつけ嘲笑うが、ミナトの顔で彼の尊厳を破壊する所業を重ねるアルザードの姿を見たりんねの堪忍袋の緒が切れてしまい、仮面ライダーマジェード・ムーンケルベロスに変身したりんねと交戦。レプリケミーとはいえレベルナンバー10の力を持つ圧倒的なドラゴンマルガムの力で互角に渡り合うも一香の銃撃により配管に穴を空けられ蒸気で目眩しを喰らい、そのまま競り負けて敗北。
捨て台詞を遺そうとするも、一香が破壊した建物の破片に潰され呆気なく土塊となり、デスマスクの中では2番目の退場者となった。
余談
- アルザードの登場したシーンでは普段の「頼りがいのある厳しくも優しいミナト先生」とのギャップからか、泣き出してしまったり、堪えきれず途中退出してしまった子どもも少なくないとか。
- スペシャル座談会ではスパナ役の藤林泰也氏に「不気味な笑顔が『シャイニング』みたい」と表現されている。
- その言葉通り、ミナトの演技とのギャップに驚いたファンも多かった。
- 田崎竜太監督からも本編でグリオンサイドに一番長くついてたミナトの印象がファンに残っていたため、普通にやっては芸がないと思われる所をアルザードの狂気と残忍性を監督の想定以上の狂演で表現してみせたことでりんねと一香の怒りを引き出すという重要な役割を果たしてくれたことに太鼓判を押している。
- 撮影期間中、熊木氏はアルザードのメイクをしたまま自家用車で帰宅しており、舞台挨拶でこのエピソードを話した際には本人曰く「夜なら大丈夫かなと思った。」と理由を述べていたが、本島純政氏から「夜こそ怖いよ!」とツッコまれた。
- また、藤林氏曰く「コンタクトを付けるのにかなり時間がかかっていた」らしく、藤林氏に向かって「ヤス、痛いよー!」と助けを求めていた(ちなみに、その原因は藤林氏曰く「左右逆だった」とのこと)。
- アルザードがドラゴンマルガムに変身していた理由としては、恐らくグリオンが所持していた黄金のキューブが関係していると思われる。
- ドラゴンマルガムの元となるドラゴナロスは初登場時、グリオンのキューブの内部に幽閉されていた。
- そもそもこのキューブはミナトがグリオンを捕縛する際に錬成した拘束具を元にグリオンが再錬成したものであり、ミナトの後輩だった錫屋大輝を殺害する際にもこのキューブを利用している。
- また、TV本編のドラゴンマルガムは仮面ライダーウインドによって倒された為、九堂親子それぞれに倒されたマルガムとなった。
- 熊木氏はTVシリーズにてゾンビをモチーフにしたケミー・セイゾンビのCVも兼任していたが、アルザードの経歴を踏まえると洒落にならない皮肉だったりする。