「ケミーの掟。ケミーを目撃した者の記憶、そして記録。全て消し去るべし」
「人とケミーによる多重錬成……120年ぶりかな」
演:熊木陸斗
変身する仮面ライダー
概要
『仮面ライダーガッチャード』の登場人物。
年齢は34歳。
普段は富良洲高校に勤務する歴史教師であり、冴えない見た目の男性。しかしそれは仮の姿で、その正体は錬金連合の一員で、錬金術を学ぶ学校《錬金アカデミー》の教師。錬金術師の黒いマントを羽織った姿は普段とは見違えるほどであり、「ミナト」が名前なのか苗字なのかも不明。一方で自身が生徒を呼ぶ時は苗字を呼び捨て。
物静かな言動を崩さない人物で、その行動は教師として生徒のことを気に掛けたものが多い。また、錬金術の素人である宝太郎には苦笑いしつつもケミーを対等な生命として接する彼に期待している節もある。
入学試験を予想に反したやり方で突破した宝太郎に厳しい言葉を向けつつも、合格を与えるなど杓子定規な人間ではない様子を見せた。
また、宝太郎に対しては、ケミーが好きな彼を認め、敵をも救った彼に「その甘さを守りたい」とも言っている。
指輪の石は赤色で、教師を務めるだけあって錬金術師の中でもかなり高い階級に位置している模様(少なくとも「超A級」とまで称される黒鋼スパナの指輪が緑なのでそれよりも上である)。そのため、スパナが敬意を示す数少ない人物であり、スパナは彼のことを「先輩」と呼んで尊敬しているものの、「(かつては教師と生徒だったが)今は立場が違う」と「一人の錬金術師」としてライバル視もしている。
ファンからの愛称は「3710(ミナト)先生」。
劇中では錬金術やケミーを目撃した人物やマルガムと化した悪人の記憶を消去したりするなど事後処理の場面がよく見受けられる。
第9話では、クロトーと生身で互角に渡り合っており、錬金術で映画村に置かれてた忍者の人形に一時的に生命を吹き込み、使役している。
教え子のスパナの師匠である枝見鏡花とは同級生であり鏡花はミナトを恐ろしいほど真っ直ぐだがその分不器用だと評している。
活躍
ケミーの回収を生徒たちに一任し、事後処理やサポート、周りとの軋轢を生みかねないスパナを窘めたりしていたが錬金連合の調査官が現れた第11話と第12話から状況が一変。
冥黒の三姉妹によって、自身の受け持つ生徒が仮面ライダードレッドに変身させられてしまう。それでもどうにか撤退することには成功し、上層部に掛け合うべく動き出す。
しかし、調査官である釘宮リヒトが静観を決めていたこと、錬金連合にスパイがいたことから不信感と疑問を抱き始めていた。13話で錬金協会上層部に今後の対応を掛け合うもケミーの優先をしろとドレッドにされた生徒の安全を無視するような命令を受ける。
17話以降
「生意気なOBにも…指導が必要だな」
第17話にて、アカデミーでまだ未回収のケミーの調査や先日起きた釘宮リヒトや針馬汐里といった連合の人間の裏切りによるマルガム化とレベルナンバー10のクロスウィザードが起こした事件の事後処理の最中、部外者は入れないはずのアカデミーにグリオンが出現。どうやらグリオンは彼のことを知っているような口ぶりだったが…。
その後、宝太郎達とは別行動でムーンマルガムを探していたスパナの前に現れ「話がある」とだけ呟いた。
その後、ムーンマルガムとの交戦後にスパナの元に向かう宝太郎たち。
そこで彼らが目にしたのは、スパナと戦闘を開始しているミナトの姿だった。
ミナトは突如宝太郎達のライドケミーカードとアルケミストリングを渡せと要求。
事態を飲み込めず困惑する宝太郎たちを他所に、錬金アカデミーの制服を着た冥黒の三姉妹が姿を現す。
宝太郎達を守ろうとしてヴァルバラドに鉄鋼したスパナを仮面ライダードレッドに変身して余裕であしらい、完膚なきまでに叩きのめして変身解除へと追い込んだ。
しかし、スパナが咄嗟の機転で錆丸から借りたサスケマルの力を使い、撤退を許してしまうが変身解除直後に手元から離れたスパナの持つビークル属性のケミーカード3枚を回収した。
後に第18話にてグリオンがアルケミストリングの記憶消去の錬金術を弾く能力すら無効化するほどの洗脳の錬金術を持っていたことが発覚したため、おそらく彼もまたその餌食となってしまったのではないかと思われていた。
……しかし、第19話では、りんねに「錬金アカデミーに戻ってこい」と語り掛け、そこに現れた宝太郎をドレッドに変身して襲ったものの、りんねが自身の答えを得て、仮面ライダーマジェードの力を取り戻した後に「錬金アカデミーには戻らない、それが錬金術師としてのルール違反だったとしても」と返した際には、彼女が自分で道を見つけたことに、「先生」として安堵したような顔を見せている。
直後に「次はその指輪を奪いに行く」と言って去ったものの、その場での回収を行わなかったこと、宝太郎と交戦した際もりんねを強引に襲わず、仮面ライダーに変身可能な宝太郎にしか手を出していないこと、そもそも第18話時点から、レプリケミーカードのドレイン必殺技を殆ど使っていない(第21話で初使用)ことなどから、単純に洗脳されたのではなく抗っている、あるいはそもそも洗脳ではなく何らかの意図をもって自分の意志で従っている可能性も出てきた。
特に第21話ではヴァルバラドライバーを持参した上でスパナに「鏡花を殺した」と嘘をついて立ちはだかり、彼が憎しみを乗り越えてドライバーを手に入れるように仕向けている。
洗脳されたのか、自分の意志でグリオンに従っているのか、あるいは脅されているのか、はたまた面従腹背の姿勢を取って何かを狙っているのか…ミナトの目的は謎のままである。
24話では、キッチンいちのせに集まってる宝太郎達の元に龍型の折り紙にメッセージ付きの錬金術を送って街の外れにある工場に呼び込むと伏兵として忍ばせたプテラノドンマルガムに宝太郎達のライドケミーカードを奪わせ新たなドレッドに変身。
パワー形態になったヴァルバラドをプテラノドンマルガムの力で同士討ちするようしむけ、ネミネムーン、ヨアケルベロス、ガッツショベル、ジャマタノオロチを奪い 残りのカードも手にしようとするが禁忌の力を手にした宝太郎に阻まれる。
また鏡花の口から10年前 スパナの両親がグリオンに殺害された日の事がずっと尾に引いてるようである。
25話の予告映像では若い頃の鏡花と後輩の錫屋大輝の3人で楽しそうにしている絵が写っている。
だが、グリオンが「君が殺した生徒の名前は、錫屋大輝だったな…。」と呟いていたことから、彼の死がミナトに暗い影を落としていると思われるが…。
過去
「錫屋!錫屋しっかりしろ!!夢を叶えるんだろ!!?おいっ!錫屋!!!」
10年前のミナトは当時、錬金連合の開発部門に所属する新人錬金術師として鏡花、後輩の錫屋と共に青春を謳歌し、いつか大物錬金術師になって錬金術を皆に広めたいと夢を語る後輩を無茶だと言いながらも応援していた。当時の3人を教育していたのは風雅とグリオンの2人であり、ミナトは主にグリオンの師事を受けていた。
ケミーを一つの命として最初から対等に接している宝太郎に期待を寄せていたのもそんな錫屋と同じようなことを言っている彼を重ねていたからであった。
そんな中突然行われたグリオンによる研究所襲撃の最中、何も知らないミナトは当然マルガムの襲来を教師であるグリオンに伝えていたが、直後に風雅からグリオンの企みを聞かされた錫屋から黒幕はグリオンだと知らされる。更には裏切り者は風雅と語ったグリオンと板挟みになったミナトは、苦悩の末に後輩を信じグリオンを捕縛した。
しかし、そのことがグリオンの逆鱗に触れた結果見せしめとして錫屋を殺されており、無関係の他の錬金術師までもが操られ互いに殺し合うという地獄絵図を見せられる。その恐怖心に興味を抱いたグリオンは敢えて自身の悪行の記憶をミナトから消さなかったが、彼は力尽きた夢を追い求める後輩と後ろで殺し合う仲間達を見ていることしかできなかった。
強大すぎる悪の力を見せつけられたことで「自身の選択が若い錬金術師である大輝の未来を奪ってしまった」と後悔したミナトは、「自身の大事な生徒を大輝のように失わせたくない」という考えの元、宝太郎達を巻き込まず自分一人で全ての業を背負おうとしていたのだ。
「意味がない!お前達がやっていることは…全部!!」
宝太郎「どうしてっ!?」
「……グリオンは強い……強過ぎるんだ…!俺はこれ以上アイツに…未来を奪われたく…ない!!」
かつて大切な後輩を失った暗い過去から宝太郎達からカードを奪おうとしていたミナトだったが、鏡花から事件の真相を聞かされた宝太郎達に「一緒にグリオンと戦おう」と決死の説得を受ける。
宝太郎「ミナト先生の昔のこと教えてもらった。でも俺達なら大丈夫!!俺達を信じてよ!一緒に戦おう?先生っ!!!」
「…………。」
りんね「先生!私はアカデミーにいて、皆と出会えて変われた!1人よりも、皆と一緒が良い!だから…戻ってきてください!!」
スパナ「俺は過去を克服した!臆病なアンタとは違う!コイツらのことを…一度は信じたんだろ!?なら、逃げるな!!」
錆丸「敵に囚われた時、先生は…助けようと、必死になってくれた…。嬉しかった…。なのに、裏切られてガッカリした。凄く…ムカついた。だから……!!」
アイザック「早く文句言わせろぉ!戻ってこい先生!!」
蓮華「いい加減にしてや!皆がこんなに言ってるのに…この分からず屋!!」
生徒達に説得を受けながらアイアンガッチャードの強烈な必殺技に敗北を喫したミナトは改めてグリオンを共に倒すことを誘われるが、やはり過去の呪縛はあまりにも大きく彼の脳裏に焼き付いており、静かにミナトはその場を立ち去るしかなかった…。
その後、不甲斐ない敗北を見せたミナトに対しグリオンは失望し、遂には冥黒の三姉妹に彼の抹殺命令が下されるのだった。しかし、それを名指しで命じられ、戸惑いを隠せなかったラケシスはグリオンを恐れるあまり彼に助けを求めた。
しかし、既にアトロポスとクロトーに看破されていた事からラケシス共々生命を狙われるが、スパナが乱入したことで隙が生じ、撤退した。
第27話以降の活躍
宝太郎のガッチャードライバーをとうとう手にしたグリオンによって、ウロボロス界にある暗黒の扉が開く瞬間を現実世界で目撃。
世界が危機に瀕した瞬間でさえも、グリオンに植え付けられた忌まわしい過去を拭いきれず、宝太郎達の夢を奪ってしまう事を恐れて見ているだけしかできず、様子を見にきた鏡花に本心を吐露するが、彼女から「彼らとの思い出も大切な宝でしょ?その宝を次の可能性に錬成できるんじゃないかな?」と説得されたことでついに覚悟を決める。
「一ノ瀬、遅くなって…すまない!」
そして、自身の静寂に包まれた黄金の世界を作り出すと言う野望を否定した宝太郎に向けられたグリオンの剣を同じく錬成した剣で受け止め、生身で対峙。
グリオン「何をしに来た? また間違った選択をするのか? お前のせいで若者達の命が消えるぞ!?」
「グリオン!もう、お前の言葉は……俺には響かない!」
「スパナ!九堂!鶴原!銀杏!お前達の声は響いていた……響いていたんだ!」
グリオンが呪詛の言葉で彼を惑わせようとしたが、過去を克服した彼にその言葉は響くはずもなく、りんね達が加勢したことで宝太郎はケミー達の元へ行き、救出に成功。
そして、仮面ライダープラチナガッチャードへと変身した宝太郎の活躍でグリオンの野望は打ち砕かれ、ミナトは再び宝太郎達の元へと帰還した。
スパナ「おかえり、ミナト先輩」
なお、ミナトがウロボロス界に駆けつけることができたのはラケシスがウロボロス界へのゲートを開いてくれたお陰であることも判明しており、鏡花と共にラケシスとは多少なりとも信頼関係を築いていくこととなる。
なお、その後表向きの仕事である学校の先生としても復職したらしく、生徒達の記憶も戻したのか何事もなく先生として教鞭に立っている様子。
その後現れたハンドレッドの襲来等これまで起きた事件の報告とハンドレッドとほぼ同時に現れた冥黒の王の対処を促しにスパナと共に連合本部の上層部に赴くも卑屈な態度に業を煮やしたスパナを宥めてると、ギギスト本人が連合本部に降臨。その圧倒的な力を見て不利と感じ、ギギストの黒い炎を受けて大ダメージを受けたスパナを連れて一時撤退、鏡花からりんね達がアントルーパーマルガムに苦戦してると聞き複数の剣を錬成してコマンド隊を撃破している。
その後ギギストにマルガム化されたホッパー1に襲われそうになった親子を逃がすことに成功するもその過程でアイアンガッチャードで最愛の相棒を手にかけてしまった宝太郎に複雑な表情を見せている。
その直後ホッパー1を手にかけた事による絶望からマルガム化しそうになった宝太郎の中から現れた卵によってどこかに連れて行かれた卵を見て、りんね達にかつて風雅が宝太郎のガッチャードライバーを錬成するときに幻の101体目を素材にしてたことを明かし、宝太郎がいる卵を見つけ何とか卵を割って中に入れないか試みるも頑丈のため手詰まりになっていた。
ギギストに見つかり彼の差し金でファンタスティックケミーの多重錬成マルガムを差し向けられギギストの空間操作に苦しめられていたその時、絶望を乗り越えた宝太郎が手にした最強のガッチャードの何でもありな錬金術を見て自由過ぎると驚嘆。レインボーガッチャードによってファンタスティックマルガムは倒され、レインボーガッチャードの放った虹によって機能停止していたホッパー1達が再錬成された事が鏡花によって知らされると喜ぶ宝太郎達を見て改めて鏡花と共に宝太郎達若い錬金術師の可能性を育てる事を決めた。
その後、ギギストを撃破し全101体のケミーを集めて喜ぶ宝太郎達の姿を見て、ギギスト撃破後もなおろくな対応をしない今の腐りきった上層部を打倒し、新たな組織に再錬成することをスパナに宣言した。
第40話ではりんねを通じてアトロポスからの密告で風雅が冥黒王陣営に襲撃されていると情報を受けると、エクシードファイターでウロボロス界にある風雅の隠れ家に向かい変身した事で体力が消耗していた風雅を保護し、ギギスト以外の冥黒王の存在に驚愕。クロトーと交戦しつつも、状況が不利と悟ると錬金術で煙幕を生成してアカデミーに撤退。風雅からニジゴンの中に冥黒の王達を構成する賢者の石がレインボーガッチャードの力の源で冥黒の王達と同質のものでありそれが巡り巡ってガッチャードライバーに錬成されて宝太郎が仮面ライダーに選ばれたと知る。
第41話ではスパナの言葉を真に受けてニジゴンが宝太郎のもとから家出したと知ると、目撃者の引っ越し業者2人の記憶を消している。その後ライブ会場でニジゴンを見つけてライブを見ていた宝太郎達にジェルマンが現れたと伝えた。(描写こそないものの、観客や関係者にも同様に記憶消去を行ったと思われる。)
決戦では、錆丸達と一緒に近くにあったドラム缶をジェルマンにぶつけている。
第42話では102体目のケミーの情報を得るも、りんねと蓮華がウゴケナクナール溶液の影響で固まってしまい、それを解くウゴケルヨーニナル溶液の錬成で手が回らなかったためスパナに調査に向かう宝太郎と錆丸のお目付け役を頼む。なお、宝太郎がウゴケナクナール溶液を落とした際、「あぁっ!それ一番大事なやつ!」とかなり困惑していた。
第43話でやっとウゴケルヨーニナル溶液の錬成が完了したため、二人の硬直を解こうとするも直前でズッコケてしまったことで自分も固まってしまう。宝太郎達が調査から戻ってくると、ケスゾーの力で無事元に戻れた。
第44話では、鏡花と共にラケシスの人間になるための錬成について宝太郎達に説明し、記憶消去の原理を教えていた。その際、宝太郎が加治木のことを気にしていたため、度重なる記憶消去による弊害を察知してキッチンいちのせに赴き、記憶のフラッシュバックで混乱していた加治木をとりあえず安静にさせた。
その後、サブマリンマルガム交戦時に気絶していた加治木を錬金アカデミーに保護し、ケミーと錬金術の秘密を明かす判断を下した。
第45話では、聖も記憶を取り戻してしまったため、彼女にもケミーと錬金術及び錬金術師の秘密を明かした上で、錫屋の「人とケミーの壁を取り払い、錬金術を世の中に広めていく」という夢も考慮し、宝太郎に処遇を一任させ、彼の「アイツなら絶対大丈夫」という言葉を受け、独断で記憶消去を行わず掟に背く決断をした。その際、宝太郎に対して「その夢をお前が叶えてみせろ。誰のためでもない、お前自身の【ガッチャ!】として!」と激励した。
第46話では、人々がケミーや錬金術に関する記憶を思い出したことでたっちゃんをはじめとする暴徒への対処に頭を悩ませることに。更に、後輩のスパナが突如全ケミーの廃棄を宣言したことに困惑していた。
第47話では、スパナの真意が自身とケミーを犠牲とした101重錬成による冥黒王の打倒であることがラケシスの口から明かされたことで「だが…人体に耐えられる訳が無い」と断固反対し、生徒達と共にスパナの凶行を阻止する決意を固め、スパナ側の錬金術師を首チョップで卒倒させた後、宝太郎とスパナの戦いを見届けた。
第49話では、アノマロカリスマルガム(ケミー因子)とそれにより暴徒と化した群衆の説得に追われ、自分たちの説得に応じようとしない群衆から逃げる形で身を隠すしかなかった。以前襲撃された件もあり、キッチンいちのせの様子を心配する宝太郎に対して「行ってこい!」と後押しした。
その後、(描写が無いためどのような経緯なのかは不明だが)グリオンと交戦。しかし、彼の黄金の力の犠牲となり、全身の殆どを黄金で固められ拘束された。
「自分を信じて、まっすぐ進み続けろ!」
そう言い残して全身を黄金化されてしまった。
その後、アルティマスチームホッパーの錬金術により黄金がドレットルーパー軍式や金色のキューブ共々新たな地球へと錬成されたため、黄金化も解除。同じく黄金化が解けた鏡花や生徒たちと合流し新たな地球でグリオンとの最終決戦に臨む宝太郎に激励の言葉を送った。
「一ノ瀬...お前はそれでいい。掟破りで、ビッグな錬金術を見せてやれ!!」
エンドロールでは、新入生の体験入学の案内人を担当していた先輩ズが口論になる様を見て、苦笑いをしていた。
その後、地質調査のためアカデミーの生徒やスパナ、鏡花、加治木らと共に新たな地球に赴いていた。
本編外での活躍
劇場版における『ザ・フューチャー・デイブレイク』では未来の世界においてミナトとよく似た顔付きの「冥黒のデスマスク」の1人であるアルザードが登場する。どうやらこちらの世界線では宝太郎達の隠れ家を隠すために想像を絶する程の拷問を受けて殺害されてしまい、その時の傷跡がアルザードとして改造された後にも残されている模様。こちらでは別世界とはいえかつての生徒であるりんね/マジェードと対決する。
本物のミナトは相変わらずスパナや鏡花達と共に現代の世界を守るために尽力し、ドレットルーパー軍式と対決する場面も見られた。ラストシーンでは何やら鏡花と…?
カグヤからドレットルーパーを送り込んできたのは以前宝太郎達から聞いたオレンジ色のガッチャードが存在するこの世界から分岐した未来時間軸のグリオンという情報を聞くとクリスマスの日初めてグリオン(オロチマルガム)と初めて戦ったあの日に未来からデイブレイクが現れて二人の宝太郎が出会った事でバタフライエフェクトが起きて時の流れが分岐したと推測している。
余談だが彼の墓に刻まれた名前は何故か『MINATO』と英語表記(他の面々は普通に日本語フルネーム)。宝太郎が本名を知らなかったためこうなった可能性が高いが、このことから一部のファンからはミナト先生は外国人説が提唱され、ネタにされることになってしまった。
ファイナルステージ
再び現れたマルガム達に襲われてる宝太郎達に「忘れ物だ!」と言って鏡花と一緒にケミー達をカードに入れて連れてきた。
マルガムを片付けた後は宝太郎達がマルガムの調査に行ってる間にスパナや鏡花と近頃連合支部との連絡が途絶えてる事件の調査のために支部に赴きそこの管理人に尋問を行うも、のらりくらりとかわされてしまうため手詰まりになった。
しかし、彼の手に禁術である「冥黒の力」の跡があるのを見つけ、宝太郎から支部がある施設からマルガムが出てくるのを見たという一般人からの証言を持ってきたため、クロであることを見抜く。
彼は自らを媒体に禁術でグリオンを復活させた上、禁術で蘇ったクロトーとラケシスが現れ、宝太郎のギガントライナーの力を奪いその力で究極のドレッドに変身したため、戦況的に不利と察して撤退した。
分かり合えたはずのクロトーとまた戦う羽目になってしまったことに戸惑いを隠せない宝太郎に「何度も戦ったからわかる」と説得し、クロトーの正気を取り戻させるきっかけを作る。
その後、さすまたを手にして悪意人形とドレッドルーパー相手に立ち向かうも、ゾンビ並のしつこさに手を焼いていたが、蓮華が焼け石に水と言わんがばかりにケミーライズしたズキュンパイアに加治木共々憑依されて二人分のズッキュンでドレッドルーパーは愚かラケシス達もズッキュンさせたことで救われた。
その際に、さすまたの起源となった錬金術師は「BACK-ON」という錬金術師だと言っていた。(明らかに担当アーティストネタ。)
余談
- 演じる熊木氏は過去に仮面ライダーやスーパー戦隊のオーディションに何度も挑戦しており、念願の特撮作品初出演となった。
- オーディションで落選が続いていた時期には、暴太郎戦隊ドンブラザーズで雉野つよし/キジブラザーを演じた鈴木浩文氏から励まされていた。
- 鈴木とはドンブラザーズのオーディションと並行して行われていた舞台で知り合い、共演した舞台の千秋楽公演の翌日に行われた最終オーディション会場で再会し互いにドンブラザーズのオーディションを受けてた事を知りオーディションの選考結果を待つ中、呼ばれた鈴木の姿を見て自分は落ちたと悟っていた。そして、巡りめぐってやって来たガッチャードのオーディションで、年齢的にも30半ばのため落ちたら俳優を辞める覚悟で挑んで見事ミナトを掴み取った。合格後、鈴木が励ましてくれたことを製作発表で語ったことを宮島咲良のYouTubeチャンネルで語っている。(出典)
- ちなみに、その鈴木氏だが、『王様戦隊キングオージャーVSドンブラザーズ』の番宣も兼ねてなのか、松浦大悟APと山口恭平監督からオファーを受けて『ガッチャード』第30話にタカハシシンノスケ氏と共に出演している。
- 熊木氏は本作にてセイゾンビのCVも担当している。
- ミナトの名前はガッチャードのチーフPである湊陽祐の苗字の読みが由来である。本人曰く、とりあえずつけてたらいつの間にか馴染んでいたとのこと。流石に同じである事を心配したらしいが某白い人がアドバイスとして前例があるから大丈夫と言われ決心がついたようだ。
- 一部では「3+7=10(ミ+ナ=ト)」などという声も。
- Webニュースのインタビューにて、「ミナトの役どころは、主人公が錬金術やケミーについて何も知らない「素人」なので、近くにはプロフェッショナルの人物が必要だな、という考えから生まれました。彼にも実現できなかった思いというものがあり、それを託す相手として宝太郎がいるという、絶妙な距離感を持ったキャラクターにしています。ミナトがことさら物語を大きく動かすことはないかもしれませんが、宝太郎を見守り、支える大切なキャラクターです」 と答えている。
- 第13話では三姉妹とヴァルバラド相手にさすまたで応戦していたが、リアルでも近頃「強盗犯を店員がさすまたで退けた」という事件がありタイムリーだとちょっとした話題になった(公式サイトでも「奇しくもタイムリーなものを錬成してしまったミナト先生。でも、学校の防犯対策って確かにさすまた多いですよね!さすが学校の先生ですね!」と触れられている)。
- 後にゴールデンウィークに行われた「ガッチャンコfestival」では実際にグッズとして商品化されている。
- ミナト役の熊木氏は普段の主戦場である舞台で握る刀や剣とは相手との間合いの取り方や使い勝手が違ったためなかなか感覚が掴めずそれを女性二人に振るってたため万が一に衣装に当たらないか恐怖してたようである。
- 枝見鏡花とは同級生で、制作陣曰く「語るのも野暮な裏設定」があるとのこと。
- その後、第25話放送後の公式サイトにて大学、大学院のゼミ仲間のような関係性であることが語られた。所謂腐れ縁的なものである。
- 第24話でキッチンいちのせに錬金術で送り込んだ龍型の式神は台本上では普通の折り紙だったが撮影日が年明けだったため同話監督の柴崎貴行監督の発案で龍になったことが明かされている。
- 公式サイトによると第25話の宝太郎達が説得するシーンは未成年の主張を意識したものと語っている。
- 劇中で赤くリペイントされた約束された勝利の剣(『Fateシリーズ』)を使っているシーンがある。市販品かバンダイの倉庫にあったものだと思われるが、(スーパー戦隊以外の)版権物のリペイントを使うのは割と珍しい。
- しかもグリオンはリペイントされたユナイティウォークス(『ソードアート・オンライン』)を使っている。