『ヴァルバラドライバー!』
概要
仮面ライダーヴァルバラドが使用する変身ベルト。
ガッチャードライバーに匹敵する高等物質錬成機能を備え、人間と2体のケミーによる多重錬成に黒鋼スパナの持つ黒い炎(黒紫炎)を付加した「黒紫炎強化多重錬成」が可能。
第16話では枝見鏡花が錬金連合の技術を結集させてドライバーの開発を進めている様子が描かれており(この時点での外見はガッチャードライバーと同一)、その後もファイヤーガッチャードやマジェードの出現を受けて改良を進め、実戦投入も間近だった。
しかし、本来の鏡花のプランでは変身システムの作動に必要なレベルナンバー6同士であるマッドウィールとダイオーニを組み合わせる変身方法だったが、ドライバーの完成前にスパナがマッドウィール含むケミーカードを全てをグリオン陣営の手の者に奪取されるというアクシデントが発生したことでドライバーの開発に遅れが出てしまう。
またマッドウィールを奪われたのとは別に、スパナが自身の宿す黒い炎に吞み込まれて自我を失い、暴走する可能性が危惧されていた。
だが、一度は憎しみに吞まれたスパナが亡き両親と鏡花への思いを蘇らせたことで黒い炎を制御できるようになり、それに共鳴したマッドウィールが自身を再錬成しマッハウィールが誕生。そしてマッハウィールとダイオーニのカードを装填することで仮面ライダーヴァルバラドへの変身を果たした。
結果、様々なイレギュラーを経て本来想定されていた思惑とは大きく異なる形での変身となっている。
第47話でのガッチャードとの激闘の最中スパナが黒い炎を多用した結果、ドライバーが耐えきれず黒い炎を吹き出して自壊、使用不能となってしまった。
外見・機能
外見はアルケミスドライバーと同様にガッチャードライバーをベースとしており、キッチンいちのせ連合の協力で最終調整にガッチャーイグナイターとアルケミスドライバーの実働データが用いられたためか、イグナイターと同形状をしたユニットパーツが備わっているのが特徴(玩具版でもDXガッチャードライバーとDXガッチャーイグナイターを組み合わせることにより完成する)。
だが、あちらと違いユニット正面にあるイグナイトチャッカー(イグナイトスターター)に相当する部分が上側に位置しており(下へスライドする機構はオミットされていると思われる)、イグナイトエンダー(イグナイトシリンダー)に相当するシリンダー「バーストブイツイン」には赤い炎が灯っている。
バックルを腰に当てると錬金術効果範囲律帯「ヴァラドレンジ」が展開し、変身者の腰部にドライバーを固定して錬金術の効果範囲を律し力の拡散を防止。上部の「ライドケミーカードスロット」にビークルとオカルトのライドケミーカードを同じレベルナンバーの組み合わせで挿入すると、内部の天秤機構が計測して力の均衡を測定する。
この2つの大まかな機能はガッチャードライバー、アルケミスドライバーと同様であるが、前者は名称が異なり、後者に関しては変身者と各ケミーとの関係性の構築に関する記載が見られない。おそらく、これは黒い炎とケミーの共鳴により、関係性を構築せずとも錬成が可能な設計になっているものと思われる(開発者の鏡花も「ケミーとの関係の構築はお気楽ボーイ=宝太郎の専売特権」と述べている)。
ガッチャードライバーのアルトヴォークに相当する左右のレバーはアルケミスドライバーと同じ「セミアルトヴォーク」となっており、これまた同様に「変身者のパーソナリティに応じて動作音などのカスタマイズを行うことで同調率を高める」機能は記載がないためオミットされていると考えられる。そのため、変身時の『ガッチャーンコ!バースト!』という音声はおそらくベース元に倣って鏡花がデフォルトで入れたと思われる。
セミアルトヴォークの操作でバーストブイツインが展開する際に露出するライダーヴァルバラドのフェイスパーツは黒紫炎置換型錬金術式展開装置「ヴァルバラアルケミキサ」であり、スパナの宿す黒紫炎を用いた多重錬成の高等術式展開により黒紫炎強化多重錬成を実行する。
オリジナルのガッチャーイグナイターには一度必殺技を使用するとオーバーヒートしかねない機構上の問題があるが、こちらではそういった問題は確認されていない。仮面ライダーヴァルバラドのスペック値がファイヤーガッチャードには劣っていることを考えると、最大出力を意図的に制限することで安定した高出力化を可能にしたと考えられる。
破損後
第49話にて、ヴァルバラドライバーの大元になったガッチャーイグナイターは宝太郎が自身の強化のために錬成したものである関係上、スパナとは完全には適合できていなかったことが明かされた。この問題点を克服すべく、スパナは自身の力で後継機を生み出すことを選択した。
しかし当然簡単にはいかず、完成前にギギストに襲撃された際にはヴァルバラドライバーが使えないためヴァルバラッシャーでのヴァルバラドへの鉄鋼で対処することを余儀なくされた。後に無事後継機は完成、スパナは新たな姿へと進化を遂げた。なお、ヴァルバラドライバーは破損したままのためその後の登場は不明だったが、「ファイナルステージ」で仮面ライダーヴァルバラドが登場、Vシネクスト『仮面ライダーガッチャードGRADUATIONS』で仮面ライダーヴァルバラドGTの変身に使用するため、おそらく修理されたと思われる。
立体物
「DXガッチャーイグナイター」にヴァルバラドライバーモードも収録されており、この状態で「DXガッチャードライバー」に装着することで再現可能。
少々余談にはなるが、「DXヴァルバラドローバックル」のバックル部および「DXケミーライザー 黒鋼スパナVer.」をベルト帯に装着すればさらなる劇中再現が可能な他、「DXガッチャードライバー ハイスペックベルト帯」に交換すればディティールアップする(この場合ドローバックルとケミーライザーは装着はできるが推奨はできない)。
ライドケミートレカは、変身の際使われるマッハウィール、ダイオーニが付属。
余談
- ガッチャーイグナイターをベースに完成したヴァルバラドライバーだが、そのイグナイター自体が本編では仮面ライダーガッチャードデイブレイクの介入により入手することができたアイテムであり、分岐したデイブレイクの世界線ではイグナイターの入手がかなり後のこととなっている。つまるところ、ヴァルバラドライバーはデイブレイクの介入がなければ完成しなかったということになり、デイブレイクの世界線では完成を見ないままスパナも鏡花もグリオンの手にかかってしまった可能性が十分に考えられる。
- 第47話で破損したヴァルバラドライバーはこのために新規でプロップが作成されている。至る所が黒焦げになっており、如何に限界まで使い倒したかがよくわかる。また、ヴァルバラアルケミサは左側がほぼ全損しているが、これは直前にガッチャードの攻撃で顔の左側がマスク割れした仮面ライダーヴァルバラドと同じ構図となっている。
- ガッチャーイグナイターと同形状であるメタ的な理由としては、『フィギュア王』No.322によると、元々宝太郎と貸し借りするアイテムとして設定されていた名残である。しかし、制作陣が「ガッチャードライバー」を唯一無二のアイテムとして扱っていたため量産化に疑問を感じ、取り外し不可の別物として変更された。
関連タグ
ライドケミーカード ガッチャードライバー ガッチャーイグナイター
カリスラウザー:元号第5作目のカードを読み込ませて変身する3号ライダーの変身ベルト。
マッハドライバー炎:乗り物がモチーフで紫の3号ライダーの変身ベルト。女性の科学者が開発した、変身待機音が重低音の利いたエレキギター調である、使用者が当初は疑似ライダーとして戦っていた、物語終盤で破損する等の共通点が存在する。
仮面ライダーガッチャードに登場する変身アイテム一覧
ガッチャードライバー | アルケミスドライバー | マジェスティードライバー |
ヴァルバラッシャー | ヴァルバラドライバー | ヴァルバラドライバー黒鋼 |
ガッチャードライバー(デイブレイクVer.) | レジェンドライバー | ドレッドライバー |
エルドラドライバー |
3号ライダー変身ベルト
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