よかろう…覚悟、聞き届けたり。
契約だ。我は汝、汝は我…
己が信じた正義の為に、あまねく冒涜を省みぬ者よ!
その怒り、我が名と共に解き放て!
たとえ地獄に繋がれようと全てを己で見定める、
強き意志の力を!
我は汝、汝は我
モデルはフランスの作家モーリス・ルブランが生み出した、かの高名な怪盗紳士・アルセーヌ・ルパン。
契約以外では喋らない他怪盗団メンバーのペルソナと異なり、チュートリアルなどで話しかけてくる。
その威厳に満ち溢れた不遜ともとれる態度に、反逆の皇子を連想したプレイヤーも多い。
出現する際には怪盗のステレオタイプに則ったのか高笑いを上げる。
シルクハットと一体化した仮面のような顔と、タキシードのような赤い衣装、大きな黒い翼がトレードマーク。翼は「自由」の象徴として描かれることが多いが、彼が持つそれも主人公の「自由への意志」を暗示している。
キャラクターデザインを担当する副島成記氏によると、「最初はマントにしようと思っていたのですが、シルクハットと合わせるとあまりにもベタすぎるので羽にアレンジしました。まさにダークヒーローのイメージで、初見で悪だとわかるようなデザインを入れ込みました」とのこと。
なお、アルセーヌ・ルパン以外の案ではメフィストフェレスをペルソナにする案も上がっていたが、わかりやすさやテーマ性の観点からルパンがモチーフになった(出典:『ペルソナストーカー倶楽部V第5回』より)。
人気と不遇
イザナギ先輩に次ぐ、主人公のカッコいい初期ペルソナ。
その厨二心をくすぐる怪盗然としたデザインに一目惚れするプレイヤーが続出。
しかし初期ペルソナのため弱く、弱点の一つに即死攻撃属性のハマがあるため打たれ弱いのが痛い。闇耐性も強どまりな為そちらの即死攻撃呪文であるムドに確実に耐えられるわけでもない。(前作のイザナギは自身の得意分野でもないにもかかわらずムドを確実に耐えられるというのに…)
しかもベルベットルームの合体チュートリアルでは容赦なくギロチン刑に処されてアガシオンにされてしまう。
この突然の処刑に茫然とし、思わず涙したプレイヤーも少なくない(しかもP5Aでも完全再現という念の入れよう)。
それでも「アルセーヌを使いたい」「ジョーカーのペルソナといえばアルセーヌ」と悪夢から立ち上がった愛好家たちは、事故ナギならぬ事故セーヌを作るべく地道な育成に励み、思い思いのアルセーヌを生み出すのであった。
とはいえ、アップグレード版であるP5Rではペルソナ強化関係にP4G同様の調整が加えられたため、合体事故狙いをする意味は薄くなった。
作品冒頭ではジョーカーが怪盗を始めてしばらく経過した段階での出来事が描かれており、そこではアルセーヌを使用しているが、その時期ではまずアルセーヌを使う者はいない。加えて、そのアルセーヌは呪怨属性で大ダメージのエイガオンと物理属性で超特大ダメージのブレイブザッパーの2つの技を覚えているが、レベルアップではアルセーヌは覚えない技である。レベルアップでは攻撃魔法は呪怨で小ダメージのエイハ、物理では小ダメージのスラッシュ、小ダメージと中確率で睡眠がかかる夢見針だけ。スキルカードで覚させることは可能だが入手には描かれているダンジョンにしては高いレベルが要求される。
着々と増える活躍
アニメ版
P5Aでは前述の通り壺にされたが、終盤精神暴走事件の実行犯との戦いで復活。相手の専用ペルソナを撃ち破る大金星を上げ、専用ペルソナ第一号の面目を保った。
ペルソナ5スクランブル
P5の正当続編にあたるP5Sでも引き続き初期ペルソナとして登場。
初期ペルソナ故のステータスの低さと耐性面での脆さは変わらずだが、レベルアップによって習得するスキルが大幅に追加されており、特に呪怨属性の最上位スキルマハエイガオンや銃撃属性の最上位スキル至高の魔弾を自力で習得できるようになり、やや大器晩成型だが実戦でも充分に通用するようになった。
また、ステータスの低さはペルソナ合体時の「力の蓄積」(合体で生成したペルソナを素材にして更に合体を行うと直ぐステータスにボーナスが加算される)を利用した合体ループにより比較的簡単かつ確実な方法で補う事ができ、耐性面もターン制バトルから無双風アクションゲームに変わったため、極端な話全部自力で回避すれば何の問題もない。
やろうと思えば事故セーヌやスキルカード等の補填が無くとも最初から最終盤までアルセーヌを使い倒す事も可能と、アルセーヌ愛好家達には嬉しい仕様となっている。
客演での活躍
ジョーカーがグラブルやスマブラなど他ゲームとのコラボで参戦する際には必ずその相棒として抜擢されている。 時代は着実にアルセーヌに追いついているのだ。
特にスマブラにおいては、苦境をうまく凌いだ時に現れ、戦闘能力を大幅強化してくれる。
まとめ
つまりこういうことである。
本編
ド派手な登場で魅せてくれるが、即行で消えてしまう。
活躍できるかどうかはプレイヤーの腕と信頼次第。
P5A
ゲーム再現により4話でアガシオンと化す。
それまでは音沙汰皆無だったが、TV特番「Dark sun...」で復活。
ペルソナQ2
初期ペルソナが外せないため出ずっぱり。
弱点二つをなんとかする装備かスキルを用意しよう。
P5S
成長したのか比較的扱いやすい性能になった。
ワンダーランドウォーズ
一度きりの切り札であるワンダースキル「我は汝、汝は我…」発動時や、『エイガオン』『マハエイハ』発動時に登場、攻撃する。
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
招待状を盗んで参戦したジョーカーの専属ペルソナとして絶賛大活躍中。ダメージを受けるか下必殺ワザでガードしてゲージを溜めると自動で召喚され、ゲージが尽きるまでの間ほぼすべての攻撃を強化する。未召喚状態でエイハを使っているのはご愛嬌(召喚されるとエイガオンになる)。
PVでは初期ペルソナなのを某キャラにいじられてたりする。
ドラガリアロスト
ジョーカーが「竜化」の代わりに呼び出すのはもちろん、闇属性のドラゴンとしても手に入れることが出来た。
召喚中はスキルが変化、他キャラに装備させて竜化させた場合『マハエイガ』で攻撃できる他、
攻撃スキルのダメージを最大90%増加させる。闇属性なら2倍の最大180%に増加させる。
関連ペルソナ
ラウール
『ペルソナ5R』にてDLCとして追加。アルカナは「愚者」。
元ネタは『アルセーヌ・ルパン』の本名である『ラウール』。多くの女性に惚れ、多くの女性を虜にした恋多き男だった模様。(浮気はしなかったようだが深い仲となった女性が短命だった模様)
アルセーヌと元ネタを同じくしているが、怪盗然としていたアルセーヌと比べて中折れ帽を被ったお洒落な青年といった感じの風貌になっている。
基礎技中心だったアルセーヌに対して補助技が多くなっているのが特徴的で敵攻撃の命中率低下スキル「アリ・ダンス」や高確率全体催眠の「ファントムショー」、追い打ち発生率を上げる「無形の存在感」などが最大の持ち味となった上位互換的存在。攻撃面では呪怨属性が得意という点は据え置きである。
恐らくはアルセーヌとコイツ(※リンク先注意!!)を融合させたメサイアや『R』で追加された新ペルソナのような立ち位置だったのだろうが、初期レベルはそれよりも低いLv76であり、DLCとして初めから使えてしまうというなんとも締まらない立ち位置にある。
固有特性も「背水のアンカー」の強化ではない追い討ち用スキル「無形の存在感」となっている。
奪え、アルセーヌ!
我はアルセーヌ。汝の中のもう一人の汝である。
再び…お目にかかったな。
よくぞ…ここまで回想を進めた。
あの春、汝は怒りに打ち震え、この力を覚醒した。
さあ、目の前の敵を打ち倒すがいい…
今の汝の力で…!
汝の運命は…もうすぐ定まる。
最後まで…よく思い出してみるがいい。
汝が築いてきた仲間との絆をな。
汝の運命がこの先もまだ続くのなら、いずれまた会おう…
関連タグ
ソウルリバース:こちらはセガの別ゲームになるのだが、ペルソナ5コラボにて召喚する事が可能だった。
シリーズ歴代主人公の初期ペルソナ