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センシティブな作品

アンフィスバエナ(悪魔城ドラキュラ)

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あんふぃすばえな

アンフィスバエナとは、エチオピアに伝わる伝説の生物。 ここではコナミのゲーム作品『悪魔城ドラキュラ』シリーズに登場する敵キャラクターについて記載する。

概要

悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲で初登場した敵キャラクター。

ギリシャ語「両方向に進める」という意味をもつ双頭の蛇。

後世では双頭の竜としても伝わる、他の作品でもモチーフとして有名な怪物だが、

悪魔城ドラキュラシリーズに登場するコイツ・・・いや、彼女は他とは一線を画す設定を持つ。

一方の頭は緑色の鱗に覆われた巨大な口を持つワニのような姿をしており、

四肢の付け根辺りには灰色の毛が生えている。そして長く伸びたその尾の先は・・・

メイン画像のような美しい女性の姿になっているのである。

美しい褐色の肌に長い黒髪、何気に股下近くまで人型のままなのも見逃せない

近年において半人半蛇の姿をした魔物の美女というアイディア自体はそこまで珍しくはないだろう。だが、明確に元ネタがアンフィスバエナであると主張しているキャラクターとして考えても、この独自性の強い秀逸なデザインは本シリーズが初出だと言って良いのではないだろうか?

元ネタ

「一体何がどうなったらもう片方が妖艶な美女になっちまうんだよ!」と思うかもしれないが、

待って欲しい。これに関しては他の色んな怪物達とは違って、一応の理由があるのだ。

下半身が蛇の姿をした怪物と言えば・・・メドゥーサ(メデューサ)が有名だろう。

実はアンフィスバエナ誕生にはメドゥーサが大きく関わっているのだ(彼女の子供ではないよ)。

ギリシャ神話の英雄ペルセウスがメドゥーサの首を女神アテナに献上する以前、

リビア砂漠を超えて帰路に就いていた途中で、その首から零れ落ちた血が砂漠に落ちた結果、

双頭の毒蛇、または竜が誕生したのだ。本来は女性型モンスターではないアンフィスバエナだが、

メドゥーサの血から生まれた怪物が元ネタなら、よく似た姿で現れても不思議はないのである。

序盤に訪れる悪魔城の中層エリア『大理石の廊下』にのみ出現する少しレアな雑魚敵。

いきなり厳つい巨大な怪物が現れたと思ったら、その後ろには美女がくっついていると言う、

衝撃的なデビューを果たしたアンフィスバエナだが、その姿とは裏腹に実際の脅威度は低い。

弱点は炎属性聖(光)属性水属性には耐性があるが・・・一切無視して構わない。

怪物の方は鋭い牙が生えたその大口で噛みついてくることは無く、移動しかしてこない

女性の方は自由に移動はできないが、口から火炎弾を放ってくる(!?)。攻撃方法はこれだけ。

火炎弾は前方に勢いよく発射した後、アルカードに向かってゆっくりと降ってくるのだが、

そもそもコチラが中距離にいないと発射しない上に、ドコを殴っても怯んで後退してしまうため、

そのまま殴り続ければ一切の攻撃を許すことなく完封できるのだ。正に攻撃は最大の防御である。

そして怪物の背中だが普通に乗れてしまう。乗ったら最後、永遠と後退し続けるようになり、

怪物は振り落とす動作をすることもなく、女性も攻撃してこなくなるので殴り放題である。

ただしダメージを与えられる部分は尾以外の全身。女性側を攻撃しても倒せないので注意しよう。

一応、女性側でも攻撃が当たればちゃんと怯む動作はするので、全く意味がないわけではないが。

尚、狼変身中のダッシュ攻撃や蝙蝠変身中のコマンド技『ウイングスマッシュ』などを使って、

無理やり背後に回り込んで見ると、後ろに方向転換することもなく普通にそのまま後退してくる

「方向転換できないんかーい!」と思わずツッコミたくなるが、絶対に攻撃してはいけない

何故なら、尾部分にはダメージが与えられない&攻撃したら後退するという仕様の所為で、

攻撃すればする程コチラに前進してくるから。逆に倒し辛くなるため、素直に通り過ぎましょう。

ドロップアイテムは攻撃アイテム『ペンダグラム』とHP回復アイテム『いちごのタルト』

『ペンタグラム』とは五芒星の事。使用すると画面内の敵にダメージを与えることができる。

威力は高めの消費型攻撃アイテムだが、他の敵もドロップするとはいえ連発はできないだろう。

『いちごのタルト』の回復量は+12とまずます。固有ドロップなのでしっかり狙っておこう。

長い間出番に恵まれなかったが久しぶりに登場。見た目と仕様は『月下の夜想曲』と同じである。

・・・つまり怯んで何もできない見掛け倒しな部分まで全く変わっていないので、やっぱり弱い。

絵画の中の世界『熱砂の墓所』にのみ出現する。彼女のイメージにもピッタリな場所だが、

後半の砂漠エリア『消え去りし都』には出現せず、序盤の雑魚敵という立ち位置は健在である。

弱点は物理系なら鞭属性剣(斬)属性、魔法系なら炎属性。他に耐性は無し。

ちなみに本作では撃破した後、女性の部分だけが燃え尽き、怪物の死骸が残るようになった。

この状態でも背中に乗れるが大した意味はない。また回り込んだ後の動きも月下と同じなので、

部屋の上部分が広いからといって、頭上を通り抜けて後ろから倒そうと思わないように。

ドロップアイテムは頭防具『パールのティアラ』と体防具『ルビーコルセット』

両方ともシャーロット専用の防具だが、性能は時期相応でありそこまで優秀ではない。

『パールのティアラ』は防御力が+3上昇する固有ドロップだが、特殊効果は無し。

『ルビーコルセット』は防御力が+16STR(物理攻撃力)も追加で+3上昇するが、

そもそも魔法攻撃に長けたシャーロットで通常攻撃の威力を上げた所で恩恵が少ないのが実情。

しかも『ルビーコルセット』は近い時期に5000G(ゴールド)で普通に店売りされる上に、

防御力は全く同じでINT(魔法攻撃力)+3上昇する『エメラルドコルセット』か、

CON(物理防御力)+3上昇する『サファイアコルセット』も同じ値段で買えてしまう。

序盤の時期では5000G(ゴールド)は大金なので、買う必要がないと考えれば問題ないだろう。

余談

本記事ではアンフィスバエナを「彼女」と紹介したが、他の女性型モンスターとは異なり、

本来は、初登場した『月下の夜想曲』における怪物図鑑の説明欄にもあるように、

「頭が前後に二つある双頭の怪物、頭と尾の区別がつかない」女性主体ではない

其々の頭には其々の自我があり、前後で自分が得意とする役割を分担しているにすぎないのだ。

元ネタ通り、両方の頭は対等であり、これが他とは一線を画す設定だと言った理由である。

勿論、明確にゲーム内で詳細が語られたわけではないので、人それぞれの解釈は存在する。

例えば、怪物側に主体性があって女性側を餌に獲物を誘い込んでいるという見方もできるし、

または女性側が主体であれば、ただ下半身が怪物になった女性型モンスターというだけであり、

怪物側が移動しかしないのも、女性型に身体を動かす主導権があるからと理由付けはできる。

逆もまたしかり。怪物側の死骸しか残らないのも、怪物側に主導権があるからと言えるのだ。

しかし、何故だろう。この双頭の怪物を呼ぶときに、普通に「彼女」と言ってしまうのは・・・

独自性こそ話題になるが、その内容も女性型モンスターとしての枠組みで見た魅力が殆どだし、

怪物としての要素は完全におまけ扱いである。悲しいかな、対等な立場であるはずなのに、

その人気には雲泥の差があると言って良い。たまには怪物の方も可愛がってあげてください・・・

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