概要
ルリグタイプ | ウリス |
---|---|
別名・旧名 | 五十嵐留未(セレクター当時) |
初出 | ブラックデザイア(2014/06/12) |
色 | 黒、無色(レベル5のみ) |
セレクター | 浦添伊緒奈(→セレクター→)繭 |
主な使用シグニ | 精像:悪魔 |
構築済みデッキ |
|
タロット | 15. 悪魔 ※ハナレと共有 |
キャラクターデザイン | 坂井久太 |
CV | 釘宮理恵 |
得意な戦法はトラッシュを利用した戦術。トラッシュのカードを肥やしてトラッシュのカードを回収したり、一定のトラッシュの量で強力なアーツを発動させたりすることができる。
また黒の特徴である相手シグニのパワーを下げその効果で0になったシグニをバニッシュするという戦術も得意。
他社作品だが、ロードオブヴァーミリオンIIIにゲストユニットとして参戦を果たしている。2017年4月には同じく黒ルリグで『Lostorage』から登場したグズ子とのWデッキが発売されており、構築済みデッキの数が3.5種と全ルリグ中でタマ(4種)に次いで2番目に多い。
アニメ『selector』シリーズにおけるウリス
CV:釘宮理恵
セレクター・浦添伊緒奈が使用するルリグ。他のルリグよりもセレクター同士のバトルに対する嗅覚が鋭く、勝敗結果までも嗅ぎ当てる。性格は残虐非道で、常に沈着冷静な伊緒奈とは対照的である。伊緒奈と同じくセレクターで読者モデルとして顔を合わせることが多く、伊緒奈に激しい嫉妬心を抱きその破滅を願っている蒼井晶およびそのルリグ・ピルルクの行動を気にかけていた。
その本性は他者を「壊す」事を何より好む異常者。他人に酷いことをするのが本当に大好き。本作における絶対悪である。
当初は虫を痛めつけるなど小さなことでその欲望を満たしていたが徐々にエスカレート、本人曰く「やりすぎた」ことで善人の仮面を被った生活を余儀なくされた。窮屈な思いをしていた所にセレクターバトルと出会い、この剥き出しの醜い感情溢れる闇のゲームに自らの居場所を見出すこととなった。
故に求めるのは対戦相手の絶望と泣き叫ぶ姿であり、ウリスはバトルにかける願いなど持たない。強いて言えばセレクターバトルを永遠に続けることであり、多くのセレクターを絶望に突き落とした肉体の乗り換えも平然と行う。
そんな彼女だが異常者なりの美学があり、直接的に相手を傷つけることは無粋と蔑んでいる。獲物が自ら破滅を望むよう仕向けるのが彼女のやり方であり、虫を痛めつける際にも「羽だけもぎとって命は奪わない」ところにその嗜好が表れている。
『spread』ではウリ奈状態を経て最終盤、再び夢限少女となり「全ルリグの解放」を賭けて白窓の部屋にたどり着いた小湊るう子を迎え撃つべく自らゲームマスターの繭をセレクターに指名した。しかし、ウリスが最強のセレクターと見込んでいた繭は実戦経験が皆無でるう子・ユキを前に苦戦を強いられる。
そして、遂にるう子のグロウでタマとユキが融合したマユの前に敗北。白窓の部屋の閉じられていた窓が全て開放された瞬間、ウリスの体は無数の腕によって底知れぬ闇に引きずり込まれて殴る蹴るの滅多打ちに遭い“処分”されるという因果応報の末路を遂げた。
ちなみに全くの余談だがコミックマーケット89にあわせて開催された献血の提供者御礼でプロモカード「閻魔 ウリス」(ナースVer.)が配布された。この御礼でカードが配布されたのは初。
関連タグ
-他の黒ルリグ(selector)
-他の黒ルリグ(Lostorage)
-他の黒ルリグ(TWIN MEMORIES)
ネタバレ注意!正体と劇場版の結末に触れています!
劇場版で明かされた人間時代の本名は五十嵐留未。
幼くして母を亡くし、叔父の戸賀崎家に引き取られて従姉妹の幸と暮らしていたが、小学生の時点で追い出されるように養護施設へと預けられた。
引取先の叔母からは非常に疎まれ、体罰を受けるなど虐待を受けていた様子が見受けられるが、これは後述の通り幸を命の危険に晒した為である。
なにより、ウリスを含めて親子関係に問題があるセレクターはるう子ですら心に歪みを抱えているのに、共に暮らしていた戸賀崎家の実子で留未の従姉妹に当たる幸は歪むどころか作中でも一二を争う善良な人物へと育っているのもこれに拍車をかけている(濃ゆいキャラクターだらけの作品なので、幸が超人的なお人好しだったと言う可能性も否定出来ないが)。
不幸な環境のせいで歪んでしまったのか、彼らのように生まれついての悪であるが故に自ら大人たちの嫌悪を招いたのかはわからないが、いずれにせよ戸ケ崎家で暮らしていた時点で既にサイコパス化しており、蝶の羽をもぎとるなどの猟奇的な行動を繰り返していた。幸を孤独にしようと自身の身を顧みずに車道に飛び込むという子供の悪戯では済まされないことまで敢行しており、他人の不幸のために自身の命もかける様である。
劇場版パンフレットにおける釘宮氏へのインタビューによればやはり生粋の悪のようである。が、その心の奥底には幾ばくかの「自分も普通の子供だったらよかったのに」という想いがあり、それをくすぐってくるのが戸ケ崎幸という存在なのだとか。
ただ、これはあくまでも中の人の解釈であることを留意されたし。
しかしそんなウリスによって命の危険に晒されても、壊れるどころか自分を慕ってきた幸の存在は後々まで彼女の心の片隅に一筋の影(というか光?)を落とし続けることとなった。
本編における数々の行動もるう子に幸と同じ綺麗なものだけを見てきたような目の輝きを感じていたが故のもの。るう子とタマを引き離したのも中途半端なひとりぼっちが本当の孤独という彼女の信条からくるものだった。
しかし晶に刺された後、TV版と異なり傷が癒える前に病室を抜けだした際に、自殺未遂によって病室で眠り続ける幸を発見。最後まで壊すことが出来なかった彼女が「壊れた」ことで心境に若干の変化が訪れる。
これが遠因かは不明だが、るう子と繭の最終決戦はカード当てではなくルリグ同士のリアルファイトへと発展(元からルリグはリアルファイトをしているようなものだが)。明確な決着がつかないまま、繭はるう子に説得されて白窓の部屋の世界が崩壊。崩落に巻き込まれたウリスはめった打ちにされる事なく闇の底へと落ちていった。
すべてが終わり、虚無の中で闇に染まっていくウリス。孤独を快楽としてきたウリスにとっては闇に染まり孤独に漂う事も快楽であり「こんなの最高じゃない」と笑みを浮かべる。
そんなウリスの前にハナレ=幸が現れ、自殺したのは幸の肉体に宿った他のルリグであること、肉体の死によって彼女はもはや元には戻れないこと、自身の願いが「留未=ウリスを救うこと」であったことを告げる。
理不尽な破滅を迎えてもウリスを想い続け、自身を迎えにまできた幸の姿にウリスはこれまで麻痺していたものが溢れるかのように号泣。幸に抱きしめられて真っ暗な闇の底へと静かに消えてゆくのだった。
以上のように劇場版では若干の心境の変化は見せる一方で、虐待を受けても笑みを浮かべたり、前述の様に車道に飛び込んだりと自身が壊される事への恐怖も見られず、ある意味TV以上のサイコパスぶりも発揮している。
また、闇に染まった空間に閉じ込められた時でさえ「最高じゃない」と笑っていた為、仮に幸が来なかったとしても本人にとってはこの結末はプラスとなっていたと思われる。
なお後に発売されたカードでは設定上は並行世界ではあるがバスケットボールをしたり、アイドル活動的なことをしていたりするが、幸とは公式で赤い糸でウリスと繋がれていたり、幸がウリスを応援しているカードが出るなど極めて良好な関係ではあるようである。
実は繭と対称になる人物(?)
セレクターシリーズにおけるダブルラスボスポジションであるウリスと繭は共通する部分、及び対極に位置する部分が多い。
境遇は違えど両者とも孤独な環境にありながら、繭はそれを嘆きウリスは喜びを感じている。
二人は自身の能力を利用し大勢の少女を絶望させてきたセレクターシリーズの二大悪であり、
繭は話術と運営権限を利用し少女達を絶望させている。
一方のウリスは運営権限を持たない代わりに、セレクターシステムの仕組みそのものを利用する事に非常に長けており、加えて自分の望んな勝敗を好きに決められるに等しいレベルの圧倒的なセレクターとしての実力と繭以上の話術も交えて大勢の少女達を絶望させている。つまり自分が負ける事で相手が絶望するなら、わざと負けたりもするし、自分が勝つことで相手が絶望するならるう子さえも敗北するレベルの圧倒的な実力で正面から叩きのめす事も出来る。
ルリグとしても白(マユ)と黒(ウリス)と対極の色にあり、レベル5時の称号もマユの創世とウリスの虚無は言葉のとらえ方によっては対局にあるとも言える。
劇場版のナレーションにおいても前半のinfectedのパートは繭、後半のspreadのパートをウリスが担当している。ラストシーンでは白窓の部屋の崩壊跡に対照的な何も無い暗黒の空間を形成し、ウリスはその中で「こんなの、最高じゃない」と呟きながらWIXOSSにおけるもう一つのレベル5ウリス『虚幸の閻魔』を彷彿させるような姿に変貌していっている。ここにおいてもほぼ白一色であった繭とは対照的な姿になっているとみる事も出来る。
これらの点から、一部の視聴者からはもし幸がいなければウリスがこの空間を拠点に次の「繭」として別のゲームでも始めていたのではないかとも言われている。
ネタバレ関連タグ
ヴェルム・ヴィータ…10年後に放送された作品で現れた担当声優が同じラスボス。同じく破滅願望を抱いている。
なおこちらは生きながらにあまたの死を経験できると、全人類の抹殺を企てており、生き地獄を経験させるのが目的のウリスとはある意味対極の存在である。
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