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オリヴィア(モブせか)

おりゔぃあ

小説『乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です』のキャラクター。本作のメインヒロインの1人。
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声:市ノ瀬加那(アニメ)、花守ゆみり(ドラマCD)


概要編集

乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です」のメインヒロインの1人。愛称は『リビア』

亜麻色のボブカットの髪型が特徴で、瞳の色は青。平民の特待生として学園に入学している。

作者によると、悪役令嬢であるアンジェリカとの差異を出す為に、優しい性格の正統派ヒロインとなっている。


本来はゲーム第1作の主人公として活躍し、王太子のユリウス・ラファ・ホルファート、その乳兄弟のジルク・フィア・マーモリア、貴族のクリス・フィア・アークライトグレッグ・フォウ・セバーグブラッド・フォウ・フィールドの5人の男子生徒と運命共同体となり、やがては「聖女」として世界の存亡を賭けた宿命を背負うはずであった。

しかし、転生者である子爵家令嬢マリエ・フォウ・ラーファンの悪意ある介入により、その運命は大きく狂ってしまう。

更には、マリエと同じ転生者であるリオン・フォウ・バルトファルト、敵対する事態が回避された悪役令嬢アンジェリカ・ラファ・レッドグレイブとの関わりも経て、ゲームで描かれた展開とは全く異なる人生を送る事になる。


エルフ里長からはアンジェと一緒に占われた際に「貴方たち二人の運命は複雑に絡み合い、本来あるべき道から大きく外れ、本来背負うべき重荷を他者が既に背負ってくれている」と告げられたが、実際にその通りの道を歩んでいる。


経歴編集

「平民」のごく普通の少女として生まれたが、ある日、王宮側の意向によって突然貴族家系の少年少女が通う学園に「特待生」として編入されてしまう。


本来なら、ユリウス達5人とカイルが数少ない味方として支える形で学園生活を送り、やがては「聖女」としての運命を背負う事になる筈だったのだが、転生者であるマリエの介入によってそれが一変。「聖女」となる運命から外れた後、学園内では誰とも仲良くできずに孤立してしまう日々を送る事になる。


平民である自身への迫害が酷くなり始めた頃、マリエと同じく「本来の物語」を知るリオンに見かねられた事でお茶会に誘われる形で交流を結ぶ。その際、彼の姉のジェナから学園内の暗黙のルール等の理由から公爵令嬢であるアンジェに挨拶する様にアドバイスを受け、結果的に対立が回避された彼女とも繋がりを持つ事になった。

やがて、5人と関係を持って増長していくマリエによってパーティーでアンジェが孤立に追いやられ、決闘騒ぎまでに至った際、リオンが代理として名乗り出る事となり、ほぼ成り行きな形ではあったが、リビアもアンジェ側となる。


これにより、主人公が悪役令嬢の味方となり、攻略対象達の敵になると言う滅茶苦茶な状況と化した


そして、始まった戦いではアンジェの真剣な想いを蔑ろにするユリウスの独り善がりぶりに我慢が出来ず彼を批判しており、これで事実上、ユリウスを始めとする攻略対象達と恋人関係になるルートは消え失せたと言って良かった。


完全にマリエに篭絡されていたユリウスには結局何一つ響かなかったが、その献身的な言葉は自分を犠牲にしてでもマリエを排除しようと考えていたアンジェを思い留まらせ、リオンやルクシオンも感心させており、自身に成り代わっていたマリエも、反感を抱きながらも気圧される事になっている等、「聖女」としての秘めたカリスマを垣間見せている。

これ以降は3人一緒に行動する事が多くなり、特にアンジェとはその後の夏季休暇におけるバルトファルト家での滞在を経て身分や立場を超えた友情を育み始める。


しかし、本来ならば自力で解決するはずであった問題に関してまでリオンが過干渉してしまった結果、リビア自身の精神的成長の大きな妨げとなってしまい、更にはオフリー家伯爵令嬢であるステファニー・フォウ・オフリーやその取り巻き達による「平民」を理由とした度重なる悪質極まりない迫害や、教師にまで平然と見捨てられた結果、これまで以上に「平民」である事へのコンプレックスが悪化。貴族の地位を持たない自身に優してくれるアンジェやリオンに対しても猜疑心が生まれてしまい、自身に構う理由について答えてくれなかった結果、「私は愛玩動物じゃない」と、彼を拒絶する発言をしてしまう。


リオンにとっては純粋な善意と同時に、「本来の主人公であるから」というゲーム的な理由もあったが、そんな事を話せる筈も無かった。やがて、ルクシオンからも指摘もあり、これまで過剰に関わり過ぎたと判断したリオンはリビアから距離を置く事を決めるが、気持ちが落ち着いたリビアは自分の失言を後悔し、距離を置いた態度を見せるリオンにショックを受けると同時に彼への想いを自覚していく。


散々絡んできたオフリー家を潰した後も微妙な状態が続いていたが、修学旅行イベントにおける縁結びの神社の一件を経て軟化し、ヘルトルーデ・セラ・ファンオース率いるファンオース公国軍の襲撃の件で、負傷者に治癒魔法をかける中、皆を守りたいという想いから「聖女」としての潜在能力を発揮。強力な障壁で学生達の乗る船を守りつつ、幾一重もの光線魔法でモンスター達を撃退する成果を挙げ、形勢逆転に繋がった。これは、リオンからもらった白のお守りと、彼の庇護下で勉学に集中する事が出来た為に得た大きなメリットであった。

その後、魔法の反動で身動きが出来なかった所でアンジェに庇われる事になり、彼女の心からの「友達だ」という言葉で和解。彼女を庇う形で船から振り下ろされるも、そこへエアバイクに乗ったリオンが駆け付け、自分の為に他の男と結ばれるべきと言う彼に対し一歩も引かない形で自らの想いを告白する。

大きな試練を経て成長を遂げた結果、リビアはリオンとアンジェとの絆をこれまで以上に深める事になった。


公国との戦争を経て、アンジェもリオンに想いを告白した後、一緒に押しかける様な形で2人同時に彼と婚約。ゲームとは異なる形でのシンデレラストーリーを歩み始める。


人物編集

平民出身だが、「正統派の美少女」と言える容姿で、ついでにリオン好みの素晴らしい巨乳で健康的な肢体の持ち主

一方で「美人だけど地味」とも見られていたが、傲慢さが目立つ他の女子とは違った純真可憐な人物で、「平民」であるのを理由に迫害されてきた影響で自己評価がやや低いが、芯の強さも持っている。

リオンが何か邪な言動をすると「『メッ!』です」と言って叱るのがパターン。

人と話す時は常に丁寧な敬語なのだが実は田舎育ちな故に言葉が訛っており、時々地を出す事がある。

古代文明の遺跡を調査するのが趣味で、冒険よりはこちらに情熱を注いでいる。


「聖女」の血を引く者であるが故に、希少能力とされる治癒魔法が得意。

また、同じ聖女の血筋で治癒魔法を使えるマリエが治療後も痛みが残ってしまう不完全な部分があるのに対し、リビアはそれが無く、勉強家である事も手伝ってかなりのレベルで行使出来る。

1年目は一般人に負けるほど弱いが、修学旅行で白のお守りをリオンから貰った影響と、生徒の妨害を受けずに魔法の勉強をする時間を彼が作ったお蔭で身を守る魔法は使えるようになった。

更に彼女自身にもある特別な能力があり、それが1作目ゲームクリアに不可欠。


だが、当然の事ながら、当の本人は自分が「聖女」となり、大きな役割を課せられる筈だった事は勿論、出生の秘密に関しても何も知らない


直接出会うまで、ゲーム知識でしか知らなかったリオンからは「あざとい」等と評されマイナスイメージで見られていたが、お茶会に招待したのを切っ掛けに親しくなり、ダンジョンで献身的に治療して役に立てた事を喜ぶ姿を見た結果、自分の考えが間違いであった事に気付き、「可愛い」、「いい子」と素直な評価で撤回されている。


一方、純真さ故に人によっては綺麗事にしか聞こえない発言をする事も少なくなく、公国との戦争では自棄を起こしたヘルトルーデの説得を試みるも、妹のヘルトラウダ・セラ・ファンオースを喪ったその辛い心情を図れず失敗し、逆に理解していたマリエに激怒される羽目になった事もあった。また、仮にも女性向けゲームの主人公なのに、巨乳美少女という男受けを狙ったとしか思えない外見と、聖女としての条件が揃えばゲームバランスが崩れる様な力を発揮する為、プレイヤーからは評判が良くなかった模様。


マリエ曰く「頭がお花畑すぎるから嫌われていた」との事だが、劇中の様子から見ても大切な者の為に哀しんだり、身を挺して献身的になる行動力も見せたり、自分が許せない相手に激怒してガムシャラになって喧嘩したり、自分を犠牲にしてでも大切な人を庇ったりするといった言動を見せており、本質的には「奇麗事を言うだけの人間」とは程遠い。


「リビアは頭がお花畑」と言うマリエやプレイヤーの主張は、ギャルゲー乙女ゲーのプレイヤーによくありがちな、異性にモテる主人公への幼稚なやっかみを含めた偏見に過ぎないと思われる(それに、劇中で色々とやらかしまくったマリエにリビアをどうこう言う資格は無いだろう)。


そんな彼女だが、意外と嫉妬深い面もあり、所謂「ヤンデレ」と言っても過言では無い程。

アルゼル共和国に留学中のリオンに浮気の疑いが浮上した際には中々の迫力で追求しており、リオンが王国の王妃であるミレーヌ・ラファ・ホルファートに懸想している事に関しても快く思っておらず、陰で不満を漏らす事も多い。

また、「最初にリオンと出会い、彼と縁を結んだ女性」という立場は数少ない誇りで、それ故に「リオンの一番は自分」とかなり大胆に自負しており、こればかりはたとえ相手がアンジェやノエルでも譲るつもりは無い模様。


貴族の問題や公国との戦争を経験した後はアンジェ同様に視野がより広くなったのだが、かつて敵対者に対しても見せていた同情心や慈悲深さは希薄になり、かなり辛辣で容赦のない態度を取るようになっている。

特に最愛の存在であるリオンとアンジェの事を悪く言う者を許さなかったりと、徐々に勝気な面が目立つようになり始め、良くも悪くも色んな意味で強く成長している。


人間関係編集

本来の運命から外れ、自身の敵か味方かの関係になる事が決まっていた者達との出会いも大きく変化し、結果としてゲームを知っている転生者達から見れば、かなり皮肉な人間関係を築いている


本来ならモブキャラでしか無いリオンを慕い、敵対する筈だった悪役令嬢のアンジェは共に彼を愛し支える無二の親友。そして、恋人候補であったユリウス達とは何だかんだで仲間程度の間柄となるが、毎回リオンに迷惑を掛けている事から辟易しており、ユリウスに対してはアンジェに行った仕打ちから明確に「嫌い」または「ポンコツ」と発言していて、ジルクは「腹黒」、ブラッドは「ナルシスト」、クリスは「構ってちゃん」、グレッグは「脳筋」と、内心で彼らそれぞれの特徴を掴んだ辛辣な評価を下している。

ちなみにユリウスの方は当初は話程度でしかリビアを知らない状態になっていたが、それでも「頑張っていると聞いた」と、悪くは無い印象を抱いていた模様。


アンジェとの関係に関しては、所謂「悪役令嬢との友情ルート」を歩んでいる様なものだが、ファンオース公国との最終決戦前に行われた王家の船における愛を確かめる装置の絆採点では、「互いに120点」と言う百合レベルの関係にまで発展している事が判明し、この結果にはリオンがショックで大泣きした程

彼女の女性の魅力に溢れたスタイルを羨む発言を何回かしているが、当のアンジェからは「胸の大きさは大差無い」と評されていて、一緒に入浴した際にはよくじゃれ合ったり、就寝時には胸を枕にされたりしている。

尚、友人関係となった一方でゲームでの立場が一部逆転しており、上述の通り本来の展開ではリビアへの嫉妬と怒りでアンジェは転落する筈だったが、異なる展開を経た本作の世界線では逆にリビアの方が怒りっぽい性格になってしまい、行きすぎが無い様にアンジェから宥められた事もあるが、下手をすればその彼女をも怖がらせる程の迫力と勢いを見せる事も少なくない。

また、アンジェ同様に自分の容姿と体つきがリオンの好みである事を自覚していて、彼を喜ばせたいとは思っているが、羞恥心が強い所為であまり自ら進んで大胆なアピールをする事は少ない。ただしアンジェと一緒ならその勇気も出るらしく、露出の多い扇情的な衣装を身に纏う時は決まって彼女が隣にいる。


パートナーになる可能性のあったルクシオンからは「ルク君」と愛称をつけた事で保護対象度が2段階アップの認定を受けている

更に、厄介な姑となる筈だったミレーヌはリオンが懸想した事で恋敵も同然の存在となり、逆にローランド・ラファ・ホルファートは何故か物分かりの良い舅の立場となる筈だったが、それが単に若い娘が好きなだけだったという酷すぎる理由が後に判明し、こちらの関係は複雑を通り越して支離滅裂と化している。


マリエに対しては決闘騒ぎの一件であまり快く思ってはいないものの、アンジェに比べれば普通に接している。だが、実は彼女はリビアが受ける筈だった恩恵を横取りした挙句、全てを台無しにした加害者であり、その被害の大きさはアンジェの比では無いのだが、先述にある通り、当のリビアは自分にそんな未来が待っていたなど知る由も無く、後に過ちを自覚したマリエがその件で自分に対して後ろめたさを抱いている事も知らない。

一方、リオンと和解したマリエが、問題行為を起こしてはリオンに泣きついて助けを求める有様には、呆れたり腹に据えかねる様子を見せる事もある。


2作目主人公こと聖樹の巫女であるノエルに対してはその複雑で苦しい立場に同情しつつも、自分とアンジェが離れている間にリオンと親しくなった事でドロドロとした嫉妬の感情を抱き、3人目の婚約者として仲間入りした後もそれを根に持った発言をして彼女の羞恥心を煽っている。

また、リオンに亡き弟の面影を感じている2作目悪役令嬢ことルイーゼ・サラ・ラウルトに対しても少なからず複雑な感情を抱き、彼女の名前を聞くと微妙な表情になる。


…事件が起きる度にリオンの人間関係は広がり、彼に想いを寄せる女性達も増えていくのだが…?


関連タグ編集

乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です

巨乳 聖女 ヒロイン 乙女ゲーム このおっぱいで聖女は無理でしょ


スレッタ・マーキュリー:発表当時一部で学園モノ乙女ゲー認定もされていたCV市ノ瀬な『水星の魔女』の主人公。こちらも同じく「学園」、「決闘」、「婚約」などがあるが、何と、百合」までも共通する事態となり、更に「同性婚」までもが加わっている






































ネタバレ注意


























マリエルート

ゲーム通りにユリウス達5人と関わり、好意を抱かれるのだが、身分の差もあって彼らに対して全く恋愛感情を抱いていない。おまけにルクシオンを使ったリオン達の監視もなく、1年目で碌に攻撃魔法も使えず、ユリウス達も頼りにならなかった為、周囲から嫉妬されて陰湿ないじめを受けて辛い思いをしている。しかもユリウス達5人がひっきりなしに構ってくるせいで自分の時間が持てず、ユリウスの婚約者のアンジェには「平民が殿下に取り入った」と誤解されて敵意を向けられているのだが、リビアの方も貴族社会に疎い所為で「下手に彼女を怒らせれば故郷が危険に晒される」と、アンジェの人間性を誤解してしまっており、余計に追い詰められていた。

いじめがエスカレートし過ぎて退学させられそうになった際には流石にリオンが助けに入った事で彼に想いを寄せるが、既に隣にマリエがいた事で失恋を察し精神的に心が折れる程、追い詰められてしまう。


そんな心身共に限界の状態でアンジェの取り巻きによってダンジョンの穴へと放り込まれてしまう。(殺人未遂であり、冒険者としても禁忌に等しい悪行。)

そこで落下中に聖女の腕輪と遭遇し辛うじて生存するが腕輪の中から現れた初代聖女の怨念に身体を乗っ取られてしまった。

心身が限界まで消耗していた為、リビア自身の意思は何とか抵抗を試みているものの現時点では全く敵わず、以降はホルファート王国への復讐に燃える怨霊の暗躍に利用される事になる。

これはリビア自身が支えを持たず、むしろ真逆にホルファート貴族への嫌悪と憎悪を持っていた為、同調する部分があった為である。


紆余曲折を経てリオン達によって解放されるも、既にホルファート王国は内乱によって崩壊してしまっており、ユリウス達5人を含めて多くの犠牲者が出た後だった。

アンジェは怨念に利用されていたと知っても、恋仇のリビアが元凶だと信じて銃口を向けるが、自責の念に苛まれていたリビアは死を受け入れる姿勢を見せると同時に、ユリウス達の誘いが迷惑でしか無かったと本音をぶちまけ、それを聞いたアンジェは今までリビアに抱いていた怒りや憎しみが誤解だったと知って崩れ落ちる。

だが、その直後に本来の目的を果たそうとするルクシオンがリオンから離反し、他のロストアイテムと合流して人類への攻撃を開始する事態となる。

リビアはパルトナーに入り、重傷を負わされたリオンを回復魔法で治療して命を繋ぐ事に成功。リオンやマリエ達が怨念の存在とその暗躍を周囲に証言した事で名誉はある程度回復したものの、自分を許せないリビアは身投げをしようとする。間一髪、アンジェによって止められ、個人的な感情に葛藤しつつも己の信じる正義を選ぶ彼女の気高い一面を見たリビアは、早い時期にアンジェに相談しなかった己の失敗を悟って自嘲し、アンジェもまたリビアと真剣に話し合おうともせずに誤解した挙句、一方的に敵視する間違いを犯した事を心から猛省していた。ようやく腹を割って話し合えた二人は互いの関係の修復を望むが…その直後にリオンの訃報が届く

まだ説得の余地があると考えたリオンは決死の覚悟でルクシオンの元へ辿り着き、説得を成功させるもイデアルの横槍によって命を落としてしまった。そして、彼の意思を受けたルクシオンの奮闘によって人類の危機は回避されるが、自分達を救ってくれたリオンはもう戻る事は無く、リビアは泣きながら彼の死を悼むのだった…。


このルートの描写から考察すると、ゲーム展開が破綻する事態そのものはリオンやマリエが介入しなかったとしても結局避けられず、リビアと五馬鹿が世界を救う運命は既に狂ってしまっていたと思われる


皮肉にも、ただでさえ壊れていた物語に更にマリエが介入した結果、リビアを含めた多くの人々が救われていたのである。


そして、マリエを始めとする生存者達の「やり直したい」という願いが届いたのか、時間は物語序盤の場面まで巻戻ると、今度はリオン自身がユリウスと接触する前のリビアの行動を変える失敗をやらかす事態が起き、この正史の展開とも異なる新たなルート分岐が発生した事を示唆する描写を最後にマリエルートの物語は幕を閉じるのだが、見様によってはループする形で本当にやり直している」と解釈する事ができる。果たして…?






本編最終章

マリエから「本物の聖女」だと言われたり、そのマリエが公国との戦争後にリオンとまるで兄妹であるかの様な態度を見せ始めたことや、自身もまたある時「リオンがおらず、自分がルクシオンのマスターとなっていた上に、そのルクシオンの裏切りで王国が滅びる」という不可解な内容の悪夢(おそらくはゲームのバッドエンドルートの1つ=可能性の未来)まで見たことで、リオンが自分や他の人間が知らない何らかの秘密を抱えている可能性を疑うようになる。

またルクシオンに対して自身の怯えを感じている


アルカディアとの戦いで瀕死となったリオンを救うべく死者の国へアンジェ達と共に赴いた際、そこで出会ったリオンの前世家族からアルトリーベ世界の秘密と転生者の存在、更に自身の血筋の秘密や教会から聖女と認定される筈だった運命と、マリエの介入によってそれが台無しになった事実等を告げられ驚愕。しかし、アンジェとの敵対など到底受け入れられない負の側面もあってかそれを無念などとは思わず、リオン達との関係に恵まれ、自分が心から幸せだと思っている現在の人生を改めて受け入れた。

なお、この時マリエが使った聖女の禁術は、乙女ゲーシリーズ三作目で聖女リビアが主人公の恋人を救うために用いたとされており、その内容から、この作中においてオリヴィア(もしくは同行者がいればその者が)がヒロインの命と引き換えに死亡する可能性が示唆されている。


そして、生還したリオンはホルファート王国の新国王として即位する事になり、リビアもアンジェ達と共に彼と結婚し、色々な紆余曲折があったが、結果的にゲーム同様に王家へ嫁入りする事になった。


直後にリオンと親しい女性達が押しかけてきたばかりか、最も恐れていたミレーヌまでが側妃の一人となる事を望む事態に直面するも、何やかんやで受け入れる事になり、数年後には多くの子宝に恵まれ、彼と共に歩んだ学生時代の冒険を基にした本を執筆した。


尚、本来ならマリエでは無く自分が五馬鹿の相手になる筈だった事について特に言及している描写は無いが、後日談では相変わらず問題を起こしてはバルトファルト家に迷惑を掛けている彼らに辟易しており、快く思わなかった事は間違い無いだろう。


4作目の時期には身分を偽って舞台である砂漠の国オシアスに潜入する事になったリオンに同行。

王妃であるアンジェの一番の親友にして、8人の妻の中で最も優れた魔法の使い手である立場故に彼と同行が認められたものと思われるが、同時に新しい女が寄ってこない為の防波堤も担っている模様


聖女

乙女ゲー1作目に神殿が認定する存在。ゲーム1作目ではオリヴィアが聖女認定されるが、この異世界ではマリエが認定された。聖女は治療魔法や守りの魔法の他、神殿の3つの装備を引き継いだ聖女のみ制約付きで禁術の蘇生魔法も使える。


Web版では、掘り下げが少なかったが書籍版及びマリエルートでは、初代聖女について掘り下げられている。


このルートで判明した聖女やその装備の正体、身に付けたオリヴィアの状態から、先述の「ルクシオンが裏切った夢」が必ずしもバッドエンドルートの結末ではない可能性や、最初に本当に裏切ったのはルクシオンではない可能性が浮上している(特に後者の可能性に関してはそれを裏付ける様に、夢の中のルクシオンが「貴女が望んだ未来」などオリヴィアの意思に従った様な発言をしている)。


本来はホルファート王国建国に関わった6人目の冒険者の血筋を指すが、初代が建国後に行方不明となったため血筋としては残らず、現在の認定制になった。

初代聖女はリーア・バルトファルトに片想いしていた様で、彼への仕打ちの件でホルファート王国に強い憎しみを抱いており、聖女の装備にはその力と怨念が分割されて宿っている。

そして聖女の血筋と資格を兼ね備えている者が装備すると、例外はあるが怨念に意識を乗っ取られてしまう。

マリエルートではゲーム通りリビアが聖女認定されるが、装備は杖と腕輪がリビアに、首飾りがマリエの手に渡っている。

杖と腕輪の怨念はリビアを支配してホルファート王国を滅ぼすべく暗躍するが、首飾りの怨霊はマリエの独特な精神構造と強すぎる防御機構に阻まれた挙句、ルクシオンに捕獲され実験動物にされてしまった。(曰く、性格が悪すぎて乗っ取れない)

その後も復讐を求めて暴れていたが、リーアそっくりのリオンと自分の血を引くマリエが結ばれている姿を見て思う所があったらしく、以降は大人しくなった。


初代聖女の当時の本名は「アン」。

外見と性格はむしろアンジェリカに近く、本質は女冒険者なので聖女というにはややぶっきらぼう。

聖女の装備は当時遺跡で見つけたアイテムに怨念と力を残し、いつかホルファート王国に復讐するためのトラップとして置いていった物で、特に神聖な出自がある訳ではない。

宿っている力と怨念もアイテムの機能で込められた物で、初代聖女の魂が乗り移っている訳ではなく、怨念達も自分達が初代聖女とは別の存在であると認識しており、自分達を込めた後彼女がどうなったかも関知していない。

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