概要
(※参考文献:学研の図鑑『超人』)
タイトル暦
●キン肉族格闘技オリンピック優勝('79)
●格闘技宇宙一決定戦優勝
キン肉真弓夫妻が生まれたばかり(後に5歳の時と訂正)のスグルを連れて地球旅行に来た際、どういうルートを通ったのか宇宙船に潜入し騒ぎになる。
再現画像)
(そして何故か間違えてスグルの方が地球に捨てられ、自らがキン肉星王子として育てられてしまった。
いいのかそれで。
それから20年の間、スグルと勘違いされたまま真弓の元で英才教育を受ける事になるのだが、どうやら超人の神からは目をかけられていたらしく、その試練を経る形で「ただのブタ」から「ブタ超人」への突然変異的とも言える進化を果たした(一応、ただの人間から超人の神の試練を経て超人に至ったジェロニモという例もあり、作中では異常な展開と言えない)。
まだ超人プロレス路線が定着する前のギャグ編とは言え、レスリングの他ボクシングや柔道でもスグルに圧勝する戦闘力を持つまでに至ったという恐るべきブタでもある。
その後、ウルフマンの回想からも正義超人養成学校であるヘラクレスファクトリーにも通い卒業も果たしたようだが、キン肉星へ戻った後は「キング・トーン」と名乗る様になり、格闘技オリンピックで三種目を圧倒的な力で制し、更には大王である真弓にも反逆。50万パワーの超人強度である自身を上回る65万パワーであった彼を倒して王位を簒奪した後、圧政を強いる暴君として君臨し、キン肉星をブタの支配する星へと変えてしまった。
真弓に呼び戻される形で母星を助けに来たスグルと対峙。圧倒的な力で鎧袖一触も同然で倒してしまうが、トンカツ屋のオヤジに見つかって逃亡した。
超人へ進化を果たした以上、オヤジを簡単に返り討ちに出来るはずなのだが、おそらく精神的なトラウマからパニック状態に陥っていたのかと思われる。まあ、20年間もの間、キング・トーンを執念深く追い回していたトンカツ屋もサイコパス染みて確かに怖いが…。
その後、空位になった王座へ真弓がちゃっかりと再度収まって事無きを得た。
逃亡した後の消息は不明だが(アニメでは宇宙船でキン肉星から逃亡し、同様にトンカツ屋も宇宙船で追跡した)、『キン肉マンⅡ世』にてスグルの息子・万太郎の苦手な人物リスト(テルテルボーイ調べ)に「キングトーン2」と書かれていたのを見ると、逃げおおせて何処かで家族を持ったのだと思われる。
余談
「キン肉真弓が後のキング・トーンとなるブタと間違えてスグルを捨ててしまい、それを誤魔化す為に間違えたブタをそのままスグルと偽って育ててしまう」という行動は、結果的に「キン肉王家の一時的な滅亡」を招くというキン肉王家始まって以来の最悪とも言える大失態へと繋がった。
真弓が愛する息子のスグルをブタと間違えた事実を「即座」に知ったキン肉小百合は当然激怒しているのだが、ぶちのめされている真弓の方は「わたしのせいではない!ムスコがブタにそっくりだからいかんのだ!」という信じられない暴言も同然の良い訳を吐いている始末であった。
おまけに、敗北した真弓は自身を鍛え直して再戦する気概も見せようとせず、偶然生存を知ったスグルをぶつけて王座を取り戻そうと考える情けなさを見せ、キング・トーン失踪後に至っては事件の責任全てを行方知れずとなったキング・トーンに押し付けるだけでなく、事件そのものについてを徹底的に隠蔽したようで、36巻末の紹介ページでも「キン肉星の王子を名乗った、ふとどきなブタ」としか紹介されていない。
この影響か、キン肉アタルへの虐待同然のスパルタ教育や、それに反してフェイス・フラッシュどころかキン肉族三大奥義すらも習得していない威厳の無さから、ニンテンドーDSソフト「ジャンプアルティメットスターズ」のコマ説明で真弓は「いい加減な男」と酷評され、駄目親父扱いされる事になった。
なお、キン肉星がスグルを名乗るブタによって支配された事実は、おそらく家出したアタルの耳にも入っていたはずだが、彼がそれに対して何らかの行動を起こしたという様子は、現在のキン肉マンシリーズの連載でも特に描かれていない。おそらくは、真弓の自業自得であった事に気付いて呆れ果てた事で、敢えて無視していた可能性も否めない。
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