概要
「キン肉マン」のアニメ版第1期は1983年4月3日から1986年10月1日にかけて、全137話が日本テレビ系列にて放送された。制作は東映アニメーション。
初期の怪獣退治編から夢の超人タッグ編、アニメオリジナルのザ・サイコー超人の挑戦編と地獄の極悪超人編までを放送。
超人たち一人ひとりテーマソング「超人大全集」が作られ(但し作られなかった超人たちもいる)、いわゆるキャラクターソングの先駆けを作った。
極悪超人編からは放送時間がゴールデンタイムの火曜19時に変更されたが、野球中継により放送休止になることが多く、王位争奪編はアニメ化されることなく終了することになった。王位争奪編はその5年後に改めてアニメ化されることになる。そちらはキン肉星王位争奪編(アニメ)を参照。
その後、令和になってTBS系列のアガルアニメ枠において『完璧超人始祖編』のアニメ化が決定した。制作はプロダクションI.Gが担当する。
登場人物
主要超人
キン肉マン(キン肉スグル)
原作以上によくボケ、牛丼音頭を披露。(実は原作で歌っていたのは女性歌手である)
原作ではキン骨マンの狙撃で義足になったが、アニメでは負傷で済んでいる。
妻のアリサは原作では存命だが、アニメでは放浪の旅の途中に体を壊し亡くなっている。
原作総集編の後書きではウォーズマンに酷い捨て台詞を残しているが、アニメではちゃんと和解する(原作でもそうゆうことになった)。
初期はコミカルな喋り方をしていた。
また正体を現す前の恰好は救世主と呼ばれず赤ずきんと呼ばれている。
アニメではラッカ星編の話(宇宙野武士編)がカットされたためザ・ビッグファイトで初登場する。
本戦前に「蛇の穴」脱出途中にロビンに助けられ見つけられる過去が語られる(原作でも後に似た話『ウォーズマンビギンズ 仮面の告白』が追加された)。
髭が生えていた時期が原作より少し長く、また坊主頭を晒すシーンはない。
(計算が合うよう)倒した超人は900人に減っている。
初登場するタイミングが微妙に異なる(原作ではスニゲーター戦後、アニメではプラネットマン戦途中)。
その他超人
下記の通り原作よりある意味酷い最後を遂げた。
ビューティー・ロローデス
原作では下記の通りビューティー・ローデスで、アニメではロボ超人になっている。
原作ではブロッケンJr.に真っ二つにされたが、アニメでは真っ二つにされなかったもののラーメンマンにグルグル回されて場外までぶっ飛ばされた。
後述の様にデザインが変更され、キン肉マンに敗れた後三分殺しなる技でキン肉マンを苦しめた。
原作ではバッファローマンの指定のキン肉バスターを食らって倒されたが、アニメではタワーブリッジを食らって倒された。
ミイラパッケージの被害者がレフェリーではなくキン骨マンになっている。
デビルトムボーイが相手をバラバラに粉砕する技から派生技ジャンピングマッスルクラッシュで相手の筋肉を破壊する技に変更された。
後述のオリジナルエピソード「ザ・サイコー超人の挑戦編」でカレイヤスと対戦し戦意喪失して逃げ出したと言う(スニゲーターファンからすれば余計な)設定が追加された。
一階のリングに墜ちた時原作では上半身の着衣が脱げていたが、アニメでは両者ともパンツ一丁になっている。
パイプ椅子によるコミカル?な凶器攻撃がカットされた。
アニメでは小さい頃セメントス長老に育てられた設定が追加されたため、喧嘩男時代の来歴がよくわからんことに。
得意気に鉄柱を凶器に使う最低の行為を原作ではネプチューンマンに勧めるだけだが、アニメでは「次はお前がやれ」と命じる。
その他主要人物
タイトルコールを担当する。
バラバラにされた7人の悪魔超人編では幻影となってキン肉マンの前に現れた。
原作では途中からいなくなったが、アニメでは最後までレギュラー出演。初登場したタイミングが微妙に異なる。
原作以上にギャグ全開。
原作より出番が多い。実は名前が判明したのはアニメが先。
原作に比べ底意地の悪さや冷淡さが軽減され、情に篤い好人物になった。
原作では途中からいなくなったが、アニメでは最後までレギュラー出演。
原作では途中からいなくなったが、アニメでは最後までレギュラー出演。
ビッグファイト編ではウォーズマン関連の話で出てくるビビンバの代わりをした。
原作と風貌が大きく異なる。また原作では途中から姿が描かれなくなっていったが、アニメでは変わらず出演。
毎週冒頭で前回のあらすじを述べ、視聴者にざっくりとした説明をする。
原作のタザハマに代わり解説者を務める。
医師や警備員等、原作以上に様々な役割でレギュラー出演。
原作では赤岩と言う名前で二回しか登場していないが、アニメではコメディリリーフとしてレギュラー出演。
原作では途中からいなくなったが、アニメではコメディリリーフとしてレギュラー出演。
アニメオリジナルキャラクターでキン骨マンの伯母。
その他
上記の通り亡くなっている。またアニメオリジナルキャラクターで妹のローラがいる。
例の問題発言がマイルドな言い回しになっている。
ネプチューンマンの育ての親。
原作との相違点
デザイン等
- 名前が原作とアニメで名前が違う(ウルフマン→リキシマン、ベンキマン→ザ・ベンキーマン、ビューティー・ローデス→ビューティー・ロローデスetc)
- デザインが原作とアニメで違う(ステカセキングetc)
- テリーマンやロビンマスクなどの一部超人は視聴者に見やすいようにカラー変更されている。
- 技の名称が異なる(肉のカーテン→キン肉ガードetc)
設定
- 原作の超人オリンピック編以降における残虐なシーンは極力カットされたり変更されていたりする
- 初期しかなかった空を飛ぶシーンが何度か入れられている。
- 原作初期のみに登場したキャラ達がレギュラー化した影響で一部キャラクターが存在しない(タザハマやビビンバ(後の二期では設定を変えて登場)が登場せず代わりに中野さんやマリなどが出ているetc)
- 技のかけ方が一部変更されている。特に原作では一回しか使われなかった風林火山が多用され、キン肉バスターの使用頻度が減った。
- 原作ではプロレスモノ路線に変わってからギャグが減ったため、作者の要望でギャグが増えている(なので怪獣退治編のキャラクターがレギュラー化する形となった)。
怪獣退治編
- 原作ではすでにプロレス路線に入っていたのでカットされた話が多く、一部話は遠征編に入れられたり、映画やスペシャルで一部設定が流用された。
アメリカ遠征編
- アメリカ遠征編ではなく世界遠征編になっている。
- 原作では超人協会と超人同盟と超人評議会の三つ巴、アニメでは超人同盟と超人評議会がまとめられ二つ巴になっている。最後も原作では両者和解して合併、アニメでは会長が逮捕されて超人評議会は壊滅した。
- そのため設定(出身国等)を変えて出た超人と一切出てない超人が存在する。詳細は該当項目を参照の事。
- 原作ではロビンマスクと対決の後はタッグマッチが行われたが、アニメではロビンマスクとの対決で遠征編が終了。キン肉マンのタイトル剥奪は超人同盟とキン骨イワオ組の卑劣な罠でロビンマスクが奈落の底に落とされた事に激怒したキン肉マンが乱闘を起こした事が原因となった。
- ザ・マシンガンズのエピソードが全カット。
超人オリンピックザ・ビッグファイト編
- 原作では遠征編終了後にビビンバ編やラッカ星編など(所謂第二次怪獣退治編)が間に挟まれているが、アニメではすぐにビッグファイト編が始まる。
- 決勝戦の舞台が国立競技場ではなく東京グレートプレイランドに変更。
- ウォーズマンとの試合は原作と違い30分以上行われ、原作では35分のショートからの逆転、アニメでは多分文字通り炎の魂でショートさせて逆転し、キン肉バスターをくらわした後にウォーズマンとの最後ラウンドが行われた。
- ラーメンマンがキン肉マンに対してテレパシー(?)にしたあと、気付くのが原作ではウォーズマン終了後、アニメではウォーズマン戦途中。
7人の悪魔超人編
- 顔見せ時のメンバーがアニメでは最初から統一されている。まあ、流石にそりゃそうか。
- 原作でアイドル超人と悪魔超人の団体戦を映し出していたテアトル東京が閉館した為、放送当時建設中だった両国国技館の工事現場にモニターが置かれた。
- ロビンマスクの死因が異なる。
- モンゴルマンの正体を匂わす描写がカットされている。
- バッファローマンとキン肉マンの試合の後、原作では会場でバッファローマンがキン肉マン達と語らった後サタンによって会場外の装飾を突き立てられ、アニメでは制裁に行く途中の森でキン肉マン達と会話した後サタンによって雪山の電柱を突き立てられた。
- ミート君復活は、原作ではバッファローマンと語らった後に、アニメではバッファローマン戦後に。
黄金のマスク編
夢の超人タッグ編
- 上記の通りダックマッチをしていないため、ザ・マシンガンズは前に第一回超人タッグ選手権で出場し優勝したということになっている。
- トーナメントマウンテンの出現がはぐれ悪魔超人コンビの術によるものとされた。
- スクリュー・キッドとケンダマンに対する裁きは省かれ、二人は敗北の罪だけで処刑された(前者は自分から抵抗して粉砕された)。
- ヘル・ミッショネルズの磁気嵐ドライバーによりトーナメントマウンテンが崩壊し、唐突にセメントス長老なるオリジナルキャラクターが登場。唐突に舞台が宇宙に浮遊した北海道のピラミッドリングに移った。(多分尺稼ぎ)
オリジナルストーリー
- 夢の超人タッグ編終了後、「ザ・サイコー超人の挑戦編」「地獄の極悪超人編」と言うオリジナルストーリーが放映された。(原作は王位争奪戦の途中であった)
このようにいくつか原作と異なる点もあるが、ゆでたまごは本作に対する思い入れも強く気に入っていて、原作内でアニメネタを挟む場合も時折りある。
主題歌
オープニングテーマ
OPテーマはいずれも森雪之丞氏作詞、芹澤廣明氏作曲。串田アキラ氏が歌を担当した。
初回から7人の悪魔超人編まで担当。
登場超人は第20回超人オリンピックの面々である。
原作劇中でも『夢の超人タッグ編』決勝戦でこの歌を口にしながらキン肉マンが立ち上がるシーンがある。なおそのシーンはアニメで全カットされた。
「炎のキン肉マン」
黄金のマスク編からザ・サイコー超人編まで担当。
「キン肉マン旋風(センセーション)」
極悪超人編を担当。
エンディングテーマ
「肉・2×9・Rock'Roll」は串田アキラ氏が歌を担当したが、他の3曲はキン肉スグル役の神谷明氏がメインボーカル。
初回から7人の悪魔超人編まで放送。
「キン肉マンボ」
「キン肉マン音頭」
「キン肉マン倶楽部」
映画版
東映まんがまつりでスーパー戦隊やゲゲゲの鬼太郎などと併映された。
関連タグ
キン肉星王位争奪編(アニメ):第2期。なおサイコー超人編以降は無かったことにされた