「知恵さえあれば…、どんな難事も解決できる、それが由緒正しき文明を持つ我らインカの誇りーっ!!」
プロフィール
出身:古代インカ
年齢:2000歳
身長:185cm
体重:87kg
超人強度:40万パワー
必殺技:恐怖のベンキ流し
タイトル歴
●超人オリンピックペルー国内予選優勝('80)
概要
初登場は『超人オリンピック ザ・ビッグファイト編』。
腹部が和式便器になっており、どのような超人も便器の中に流してしまう「恐怖のベンキ流し」が得意技。
立ち技や組み技よりも寝技を得意としており、タイルマンのような大柄な超人に対しては、相手をダンゴ状に丸める「アリダンゴ」で小さくしてから流す戦法を採る。
ちなみに便器に流された超人がどうなるかについては、本人も知らず(ちなみにベンキマンに肛門はない)作者のゆでたまごですら解らないらしい。
頭の上に乗っているのは、「見ての通り」ウンコ。さすがに作り物だが、彼の応援団は本物のウンコを投げていたりする。
しかも会場が大騒ぎになっている間、本人は跪いて感謝している。止めろよ、おい。
後の読切や第2部では頭のウンコオブジェを回転させて突き刺す「エラードスピン」という頭突き技を披露している。
ちなみに脚は腕より短い(単行本8巻の超人紹介で記されている)。
器物そのものの超人のため性格は常に冷静で、どんな残虐ファイトも平然と行う(のだが、流石にヒガンテマンが正義超人の魂を忘れ子供に暴力を振るった時と、キン肉マンがパンツを詰めた時にはブチ切れていた)。
だが冷静さの裏には「仲間の無念を晴らす」という義理堅い面を持っている。
活躍
1981年の超人オリンピックザ・ビッグファイトでは順調に予選を勝ち抜き、敗者復活に挑んだタイルマンを難なくベンキに流してしまった。
決勝トーナメントでは、Bブロックのシード選手として2回戦でキン肉マンを迎え撃つ。一度はキン肉マンをアリダンゴにして便器に流すことに成功するが、キン肉マンにパンツを便器に詰まらされてしまい、水が逆流。これまで流した超人を全て吐き出して力尽きてしまった。
アニメ版では「ザ・ベンキーマン」という名前に変更され、頭のウンコも蛇口に変更され、当然ながら前述の「応援団のウンコ投げパフォーマンス」もカットされた(これは仕方が無いか)。
また、アニメ版では黄金のマスク編でビッグ・ボンバーズや委員長他の超人たちと共に悪魔将軍のダイヤモンドリングを支えていた。
新シリーズではストロング・ザ・武道によってカレクック共々人間に変えられてしまうのだが、その姿は結構なイケメンだったりする。
なお、こちらのアニメ版では名前や容姿は原作のままとなっている。
その後、完璧・無量大数軍の撤退に伴い超人に戻ったらしく、サグラダ・ファミリアにオメガマン一味が襲来した際にはカレクックやカナディアンマン、ティーパックマンらと共にウルフマンに加勢。「正義の五本鎗」として対峙する。超人オリンピック当時と比べると表情は凛々しくなっていた。214話にて六鎗客の一人ギアマスター(222話から「ギヤマスター」に修正)と交戦。
ギヤマスターに対する挑発の言葉から、腹の便器の奥には下水が存在することが判明した。
そして222話にてサグラダ・ファミリア特設Aリングにて第三試合ギヤマスターとの戦いが描かれる。お互いに「術中にハメれば即KO」というギミックを持ってはいるがそのギミックにハメるまでがパワーとテクニックという対極的な者同士の戦いとなった。圧倒的な巨体と破壊力とパワーを持つギヤマスター相手に技とスピードで対抗するがどれも通じず、腹部の「キンカクシ」の部分をジェノサイドギアで削り落とされる程に追い詰められていくが便器内部からの水流噴射(後に「ベンキーヤウォッシング」と命名)でジェノサイドギヤのスムーズな回転に必要な機械油を洗い流してしまい、一気に優位に立つ。そして激闘の末に果てて行った戦友たちを思い火事場のクソ力と思わしき力(読者からは便器のクソ力と通称された)を発揮し、ギヤマスターをコーナーの鉄棒に串刺しにし動きを封じた。しかし容易く脱出された上に、鉄棒を勢いよく引き抜くことで逆回転するギヤとして復活してしまう。
再びベンキーヤウォッシングで回転を止めようとするが「ギヤハリケーン」の突風で跳ね返され、攻略不可となった。それでも反撃に出るが手足を捕らえられ、ギヤによる破壊とキメ技で背骨を攻める「地獄の二重殺」に捉われ絶体絶命の危機に陥る。しかしエラードオブジェをギヤに突っ込むことで回転速度を落とさせ、ベンキマン流のクソ力を発現。ティーパックマンとカナディアンマンが乗り移ったかのようなパワーを見せ、延髄斬りでギヤマスターをダウンさせる。この機を逃さず秘技アリダンゴで巨体を丸め、全身全霊を込めた「恐怖のベンキ流し」を仕掛けるが……
勝利したと思われた直後、ベンキマンの足は歯車へと変化し、更に歯車の推進力を利用し登って来たギヤマスターに脱出されてしまう。今度は逆にベンキマンがジェノサイドギヤで逆襲され、全身をボロボロに破壊されリングに投げ出される。後一歩で仲間たちの仇を討てなかったことを悔やみながら息を引き取った。
『キン肉マンII世』では死亡しており(ちなみに前述の正義の五本槍の中では唯一の故人だった。が、何故か遺影では髭を蓄えているため前述の戦いとは無関係)、弟子の洋式便器型超人ウォッシュ・アスが登場する。
前半生
「ゆでたまごが、人気投票で29位に選ばれた超人のスピンオフ作品を描く」という企画で29位に入選。このスピンオフ『ベンキマン ~失われたインカの記憶~』でベンキマンの過去が明らかになった。
ちなみに『キン肉マン 超人閻魔帳』によればこの順位を知った時、嶋田先生(原作)は「ベンキマンで読切とか…今更なに描いたらええねん!!」と本気で頭を抱えたらしい。
余談だがこの投票での28位がオメガマン、30位がサタンクロスという、キャラ的に掘り下げ甲斐のありそうな2人を絶妙に避けた形のランクインであった。
ちなみに中井先生(作画)は「非常に描きやすいキャラ」であるために喜んだという…。
なお、その後オメガマンは前述の通りちゃんと過去を掘り下げてもらっている。
なぜか過去の記憶を失ったまま、超人レスラー「エラードマン」として活躍していたが、病床の祖父から自分が「ベンキーヤ一族」に属する水洗トイレの超人で、さらに古代インカ帝国皇帝直属の警護超人だったこと、スペインが古代インカを侵略した際に両親を殺され、自らも記憶を失ってしまったことを教わる。
(ちなみにこの回想の際に敵対した鎧のスペイン兵はなぜか装備していた槍を放り出してベンキマンを迎え撃っていた。)
その後、古の記憶に従い、宿敵ヒガンテマンを「恐怖のベンキ流し」で撃破。超人オリンピック・ペルー代表の座を手にすると同時に、ベンキマンを名乗るようになったのだった。
ゲーム版
ゲーム『キン肉マン マッスルグランプリ』にプレイヤーキャラクターとして登場するが、意図的に弱キャラとして作られており、体力は最低で攻撃力も技の性能も低く、最弱の名をほしいままにしている。
ただし、必殺技「七年殺し」は当たれば即KOというとんでもない技(前動作が長すぎて普通は当てられない)。また「恐怖のベンキ流し」の派生に「恐怖のベン・・・?」があり、ベンキの中に流し入れずに放り投げ落ちてきた相手に対し七年殺しをブッかます。こちらの七年殺しはダメージはほぼ皆無になるが、相手のゲージをすっからかんにする。
ちなみにこのゲームでの2Pカラーは前述のベンキーマン仕様で、ウンコを投げる技「詰まらないものですが!」が2Pカラーではトイレットペーパーを投げるモーションになっている。
続編『マッスルグランプリ2』では体力の低さは相変わらず(キン肉マンビッグボディに次ぐワースト2位)だが、性能は強化されある程度まともに戦えるようになっており、最弱の位置から脱している。
なお、現行で関節技メインのファイトスタイルを披露した事なら仮にマッスルグランプリの続編が出るなら
『関節技メインのテクニカルキャラになるのではないか』と言われている。
ザ・女性用ベンキマン
『キン肉マンレディー』に登場する並行世界のベンキマン。外見は和式便器ではなく国立競技場でかつて設けられていた女性用立小便器そのものである。
本作においては残虐超人とは「エッチなことをして相手を辱しめるのを何とも思わない連中」と言う扱いであるが彼女は特に悪質であり、女性超人をオシッコポーズにして撮影するという悪行を働いていた。しかも証拠隠滅のために被写体は便器に流すという徹底ぶり。
女性超人のエッチ写真を撮るためだけに参加していたが、超人警察に犯行がばれて逮捕された。