「私は今幸せだ。夢にまで見た妖怪コナキジジイファミリーが誕生した」
演/CV:ムッシュ田村
概要
妖怪の1体で、ベビー服を着た小型の人形のような姿と起き上がりこぼしのようにも赤い服を着たピエロのようにも見える丸い人形のような姿の二種類の形態を持つ。人間態は古美術店・ネバーランドを経営する紳士。
原典の「子泣き爺」は山奥で赤ん坊の泣き声を上げ、旅人が抱き上げると突然重くなり、抱いた者を押し潰す老人の妖怪である。その点は現代においても変わらず、相手に抱き付いた状態で身体を重量化させる「妖術・岩地獄」なる技を使用して来る。更には赤ん坊の様な小さな姿に化けたり、腕を触手の様に伸ばす事も出来る。
劇中では『家族』に対して憧れを抱いており、人間から奪った魂を人形に込めて作った『世界一の家族』の長になろうとした。
活躍
自身の経営する店で人形を売っていたコナキジジイは、家族と言う物に憧れを抱いていた。
「(良いなぁ、楽しい家族は……こんなにたくさんの人形たちがいるのに、私は寂しい……。)…そうだ。この人形達に魂を吹き込んで、私のファミリーを作ろう!」
自らの孤独を埋めてくれる『家族』を作る為に行動を開始したコナキジジイは、手始めに赤ん坊の姿で乳母車に乗り込んでカオリと言う少女の家族の前に現れると、抱き上げようとした彼女の母親の魂を奪う。更に今度は坂道を下る乳母車を止めた警察官から魂を奪い取る等、街で次々と人間の魂を奪って行く。
やがてカオリの証言を受けたカクレンジャーが乳母車を追跡して来ると、5人を翻弄して逃げ去った。
その後、コナキジジイを誘き出す為にサスケ達は偽物の乳母車を用意し、ジャンケンで負けたサスケが赤ん坊役を担当する事になる。とは言え、赤ん坊(サスケ)自体は可愛く無く、人々からも奇異の目で見られる始末。サイゾウも「これは妖怪ウバグルマだ」とフォローを入れる物の、コナキジジイは中々現れない。然し、場所を変えて作戦を続行するとサッカー部員に扮した6人のドロドロが現れ、サスケを連れ去って行く。
その後、臨時休業中のネバーランドで正体と共に自身の作戦を明かして記念写真まで撮ると、縄で縛ったサスケを乳母車に乗せたまま、石段から突き落としてその下の火薬に激突させる事で処刑しようとする。だが、直前に猿飛家秘伝・縄抜けの術で脱出されてしまい、5人揃ったカクレンジャーとの交戦。
レッドに圧倒されて降参したかの様に見せ掛けると、妖術・岩地獄で押し潰そうとする。抱き付かれたニンジャレッドの身体は地面にめり込んでいき、レッドは「お、重いぃぃ…!」と苦しみながら押し潰されるが、結局抜け身の術で回避された挙句、カクレンジャーボールを受け敗北してしまう。
直後に妖怪エネルギーの落雷で巨大化し、カクレンジャーを踏み潰そうとするも五獣将を召喚されて巨大戦を展開。だがレッドサルダーに押された挙句、最期は5体の合体した無敵将軍の火炎将軍剣を喰らい爆散した。
コナキジジイの死後、人形に閉じ込められていた人々の魂は無事に解放されるのだった。
劇中でこそ悪逆無道の限りを尽くした彼ではあるが、『家族』に対する憧れと思いは本物で、最後に魂を解放されて抜け殻となった人形達が散乱する部屋に落ちていた一枚の『家族写真』を拾った講釈師は、「人間にも、妖怪にも、家族が必要なんだなぁ……」としみじみ同情していた。
余談
デザインを担当した篠原保氏は『百化繚乱[上之巻]』にて、「デザインに相当悩んだが、話の流れに沿って子供の喜びそうな物をいっぱい身に着けた雰囲気にした」とコメントしている。
関連タグ
忍者戦隊カクレンジャー 妖怪(カクレンジャー) 子泣き爺 哀しき悪役
ビンボーガミ:『忍者戦隊カクレンジャー』に登場する妖怪でこちらもピエロをモチーフにした所も共通している。
ナキナキテ:『侍戦隊シンケンジャー』に登場する子泣き爺繋がりの後輩。家族の絆を引き裂く作戦を展開した所も共通している。
上級妖怪コナキジジイ:忍者スーパー戦隊第3作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場する後輩。