「雪やこんこん、霰やこんこんーー!」
登場話: 第48話「大雪女の雪合戦」
概要
妖怪の1体。季節限定の冬の定番妖怪で、外見もそれらしく白で統一された衣装を身に纏い、両肩とブーツと持っている杖に雪の結晶の意匠が見られる。ちなみに髪は緑色。
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昔の「雪女」は雪山で男を誑かすだけの妖怪だったが、現代では長い年月をかけて「雪曼荼羅」なる妖魔術を使える様になっている。この術は口から吐く白い冷気で人間を変化させた6体の雪だるまを生け贄に捧げる事により、世界を雪と氷の寒冷地獄へと変貌させると言う恐ろしい代物で、原典とは比較にならない程のパワーアップを遂げている事が分かる。
尚、「雪曼荼羅」発動の際には上記の雪やこんこのフレーズを呪文として唱える模様。
戦闘では上記の「雪曼荼羅」の為の白い冷気のみならず、「雪玉爆弾」で相手を氷漬けにしたり、吹雪の姿に変化し高速で移動する「吹雪変身」や、幻影による幻惑、更には2体の雪ダルマを召喚する等、多彩な技を繰り出して来る。
さらに武器として氷の刀を持っており、ニンジャブラックとチャンバラで渡り合って互角以上に戦ったり、消え身の術で瞬間移動したりと、近接戦闘でもかなり強い。
ちなみに召喚される雪だるまは隠大将軍やサムライマンを翻弄するほど強いうえ、ユキオンナ自身も両者をあっさり氷漬けにしてしまう等、妖怪の中でも上位の実力者だが、雪と氷の妖怪ゆえに炎の攻撃を得意とする無敵将軍に対しては実質何もできない。
活躍
スケート場でアイススケートに興じる男性の前に現れ、パートナーを装って近付き、白い冷気を吐き掛けて雪だるまに変えると、ドロドロに命じてどこかへ運ばせる。その後も同じ様にスポーツや武道の練習に取り組むアスリート4名を次々と雪だるまに変えて行く。
やがて、アスリート連続失踪事件を追っていた警察官の村田(演:児玉頼信)を襲い、彼の家族から話を聞いて追いかけてきたジライヤと共にの目の前で6体目の雪だるまに変える(本来は追いかけていた女性を雪だるまに変えようとしたが、村田が庇った)と、高らかに自身の「雪曼荼羅」による恐るべき作戦を暴露する。
「季節限定、冬の妖怪と言えば、雪女が定番よ。昔は雪山で人を誑かすだけだったけど、現代のユキオンナは、雪曼荼羅の妖魔術を使うのだ!」
「既に雪曼荼羅には5体の雪だるまが並べてある!6体の雪だるまが揃えば、世界は一挙に雪と氷の寒冷地獄に陥るのだ。大魔王様に服従しない奴等は、寒冷地獄の罰を受けて死に絶えるのだ。我が妖魔術に怯えた人間共は泣き叫び、大魔王様に許しを請うて平伏すであろう!」
そこへカクレンジャーの残りのメンバーが駆け付けた為、ドロドロをけしかけて交戦する。
ところが、サスケに蹴飛ばされたドロドロが村田の変化した雪だるまにぶつかり、坂道を転がり落ちて行方不明になるアクシデントが発生。戦闘を放棄して捜索する羽目になった。
しかしなかなか見つからず、ガイコツ城にて大魔王がしびれを切らす。
大魔王「おのれ、まだ見つからんのか! 雪だるまが溶けたら雪曼荼羅の妖魔術は使えなくなってしまう……急げくノ一組!」
命令を受けた花のくノ一組が出動し、その捜索に当たるも、一足早くカクレンジャーが発見。
村田の雪だるまは廃車置き場にまで転がっており、しかも外気で溶け始めていた。
発見したカクレンジャーと村田の家族が運び出そうとしているところに、花のくノ一組が登場。サスケ、サイゾウ、鶴姫が引き受ける中、残るジライヤとセイカイが雪だるまを抱えて逃走。
どんどん溶けていく雪だるまに焦る二人だが、途中で道端に停車している冷凍車を発見、やむなく無断借用することに(運転手はおらず、冷凍室も空っぽだったため、仕事終わりの帰り道だった模様)。
ちょうどそのタイミングでユキオンナも追いつくが、セイカイと組み合っている間にジライヤが冷凍車を発進させたため、「吹雪変身」で先回りして妨害。
ドロドロをけしかけるも蹴散らされた上に、炸裂玉で目くらましを受けて取り逃がしてしまった。
それでも花のくノ一組がどうにかこうにか、一度は振り切られながらも冷凍車を奪うことに成功。
改めて雪曼荼羅に全ての雪だるまを置き、「雪やーこんこん、霰やーこんこん」と妖魔術発動の呪文を唱えるが、何も起こらない。
くノ一組が調べると、奪還した雪だるまがなぜか冷たくない上に、息を吹きかけてみると沸騰したように熱くなる始末。
怪しんで斬り付けたところ、なんと刀が跳ね返され、
ニンジャマン「イテー!? 痛てててて、いてーなー。なーにすんのー!?」
変化が解けたニンジャマンがその場に現れた。
実は、一度くノ一組がジライヤに振り切られて倉庫街に逃げ込まれた時、事態を聞きつけたニンジャマンが合流しており、「忍法・雪だるま変化」でニンジャマンが化けた偽の雪だるまとすり替えられていたのである。
ちなみに、村田の雪だるまは溶けないようにネコマルの中の冷凍庫に保管されていた。
ニンジャマン「聞いて驚くな? これが全部俺のアイデアなんだぜ? 俺って頭がいいんだよなこれが!」
鶴姫「ホント、見直したわ! うん」
再度現れたカクレンジャーとの戦闘に入り、自身もニンジャブラックとの一騎打ちに臨むユキオンナ。
幻影で翻弄して攻撃するも、抜け身の術で脱出された挙句、カクレマルで頭部の冠を叩き落とされ、そのままオンガマニン・岩地獄之術と隠流・流れ星の連続攻撃を喰らい敗北。
直後に妖怪エネルギーの落雷を浴びて巨大化するが、ブラックに対して「この青二才め!」と禁句を言ってしまった為、ニンジャマンのサムライマンへの変身を許してしまう(巨大化しながら発言したため、本作最速の青二才発言である)。
巨大戦では周囲に雪を降らせて有利な環境を作り出し、2体の雪だるまを召喚して攻撃させ、口からの冷気から「雪玉爆弾」を放ち、更に隠大将軍とサムライマン両名を冷凍漬けにし、止めを刺そうとするも無敵将軍に氷を溶かされて形勢は逆転。火炎将軍剣とサムライ激怒斬りで雪だるまを倒され、自身も隠大将軍の鉄拳ゴッドフィニッシュを叩き込まれて爆散した。
ユキオンナが倒されたことで雪だるまにされた人々は元に戻り、村田も寒がりながら冷凍庫から出てきた。仕事一筋な村田に愛想を尽かしていた妻子は、村田に庇われた女性から事情を聞いていたため、一家は感動の再会を果たした。
本編後の活躍
演:青島心
貴公子ジュニアの復活と新たな妖怪大魔王誕生を目論む、新時代妖怪の一人。「スノウ」と言う個別名を持つ。
余談
妖怪モチーフは言うまでも無く雪女で、更に雪や氷もその他のモチーフに組み込まれている。特に後者の氷モチーフの怪人はスーパー戦隊シリーズにおいて、『バトルフィーバーJ』のツララ怪人/ツララロボット以来の登場となった。
また、某動画サイトにおいてユキオンナが登場した第48話が公式配信された際には、ユキオンナが巨大戦でカクレンジャー側から猛攻を受けるシーンにて某有名RPGに置き換えると、氷属性のユキオンナ(と2体の雪だるま)が、炎属性の火炎将軍剣→鋼属性のサムライ激怒斬り→格闘攻撃の鉄拳ゴッドフィニッシュのコンボを受けるということで相性的に考えてもオーバーキルのようなコメントがされたこともある。
本エピソードでは、『3年B組金八先生』シリーズの坂本金八の息子・坂本幸作役で有名な佐野泰臣が子役でゲスト出演している。
『中年奮闘編』でユキオンナを演じる青島女史は『仮面ライダーギーツ』でツムリ役を務めており、スーパー戦隊シリーズへの出演は初となる。
関連タグ
忍者戦隊カクレンジャー 妖怪軍団 妖怪(カクレンジャー) 雪女 氷属性
妖怪ユキオンナ:『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場する後輩だが、こっちは夏に登場した。
ゆきめ:『地獄先生ぬ~べ~』に登場する雪女繋がりのキャラ。こちらは自分が雪だるまになる。