「何が『カクレンジャー見参!』だぁカッコつけやがってくやしー!こうなったら今までの怨み、人間共を片っ端からやっつけてやる!!」
概要
忍者戦隊カクレンジャーにおける妖怪の1体。
昔の「朧車」は地獄にいた車の妖怪(※講釈師曰く「現代で言うと『不幸を運ぶ呪いの宅配便』」)だが、現代の姿は原典の牛車から黄色いタクシー型になっている。運転手がそのままタクシーと一体化したような外見で、車体のナンバープレートは「459HEL」で「地獄」の語呂合わせになっている。
猛スピードでの突進や、臭気の強い黄色の排気ガスによる煙幕・「オボロ忍法・ブーブーオナラ」といった車の怪人ならではの攻撃に加え、車体からの火炎弾を武器とする。
活躍
第3話「アメリカン忍者」に登場。
普段は人間に化けておぼろタクシーの運転手をしているが、マナーの悪い客の多さから密かに人間に対する恨みを抱いていた。そして或る時、とうとう怒りが頂点に達して正体を現し人間を襲い始める。
クレームを付けて無賃乗車しようとした男を襲って偶然ネコマルの前を横切った為、そのままサスケ達4人に見つかってしまい、シャーク号で追跡するニンジャレッド達4人をブーブーオナラで迎撃するも、カクレイザーで反撃されて結局追い詰められてしまう。
だが、そこへ突如出現したジライヤに助けられ撤退すると、おでんの屋台で一緒に食事をする。その人柄に感動したオボログルマは、彼を妖怪の仲間に引き入れようと親分であるアズキアライに会わせる事に決め、そのままアジトへと連れて行く。
「親分はよぉ、今こそ妖怪が一丸となって人間と戦う時だって。その通りだぜぃ!これからはどんどん悪い事して、人間を困らせてやるんだ。兄さんが仲間になってくれりゃ鬼に金棒だぜぃ!」
その後、ジライヤが巻物を奪還する為に騙して近付いた事を知ると憤慨し、アズキアライの罠に嵌ったジライヤを攻撃。だが彼はブラックにスーパー変化した為、此処にカクレンジャー5人が集結してしまう。
その直後、上記の台詞と共に妖怪エネルギーの落雷を浴びて巨大化すると、人間に復讐すべく暴走して街を破壊し始めた。レッドサルダーと交戦中に巻物を奪還しようとするブラックを攻撃するも、残りの獣将を召喚されてしまい、最期は5体の合体必殺技「忍法・真空ハリケーン」を受け爆散。梵字の形になったまま「最期まで人間に酷い目に遭うのね…悔し~!」と負け惜しみを遺して昇天し、妖怪エネルギーも消え去った。
なお、ジライヤは巻物の奪還するためにオボログルマに近付いていたが、オボログルマが人間から受けた仕打ちについては同情しており、英語で「あれは酷いと思うよ」と励ましていた(英語がわからないオボログルマには伝わらなかったが)。
第12話「出たァ!!新獣将」で妖怪レプリカの1体として再登場(CV:新井一典)。頭部の帽子がヘルメットに変わり、大砲を身体の上部に装備している。ニンジャブラックと戦った。
カクレンジャーが奥の手である獣将ファイターを呼び出したことで形成逆転されるが、よく見ると背景を横切っただけで戦っていない。
余談
演者のドン貫太郎氏は3年前の『鳥人戦隊ジェットマン』第21話にて、ゲストキャラであるゴミ収集業者・井口を演じていた。それから3年後の『電磁戦隊メガレンジャー』において焼肉屋の親父を演じた後、2000年放送の『未来戦隊タイムレンジャー』で美食放火魔ビンセントの声と人間態を演じている。
関連タグ
クズモブ:オボログルマの乗客は、『自分の耳を引っ張る子供を叱らない母親』『車内で嘔吐しようとする酔っ払い』『無賃乗車をする客』など全てロクな連中ではなかったことから。
他作品の関連怪人
上級妖怪オボログルマ:21年後の忍者戦隊に登場する後輩。声はニンジャマンと同じ。大砲が武器で別個体が登場した点も共通。
冥獣ミミック:『魔法戦隊マジレンジャー』に登場するタクシー繋がりの戦隊怪人。こちらは乗車しようと近づいた人間を襲う。