シャウジンモン
しゃうじんもん
かつて天界で犯した罪から追放され、魔人型デジモンに身をやつしたデジモンで、恐らくチョ・ハッカイモン同様に元は天使型デジモンだったと思われる。
首輪にはデジコアと思われる何かが封印されており、これが一つでも欠けた場合恐ろしいデジモンに変貌してしまうが、その何かの正体とは未だ明かされていない。
必殺技は降妖杖(こうようじょう)で渦潮を起こす「降妖杖・渦紋の陣(かもんのじん)」、地面から間欠泉を噴きださせる「降妖杖・滝の陣(たきのじん)」、三日月型のブレード部分で敵を切り裂く「月牙斬」が必殺技。
デジモンゴーストゲーム
「生のまんま噛みちぎった時に、滴る血がうめぇんだ!首ももぎってな!肝だ…。生き肝がたまんねえ…!!」
「この天界も、さっき人間隠したのも、全部てめぇの仕業か!許さねえ…。お前ら全員、食い尽くしてやらぁっ!!」
CV:平田広明
第52話に登場。アニメでの登場は上記の『セイバーズ』以来、16年ぶりの登場となる。
宙達が住んでいる街から離れた山間部の町にある大きな湖「千憧湖」に潜む河童の正体とされ、湖にやってきた人間を次々と水中に引きずり込み、自身の住処へと連れ去っていた。
本来は仲間想いな性格で、仲間のガワッパモン達からは「お頭」と呼ばれて慕われているが、首輪の数珠玉が一つ破損したことで邪悪な本性が解放され凶暴化。ガワッパモンを乱暴に扱い、人間を食い殺すのを渇望する粗暴で凶悪な性格になってしまった。
ガワッパモンによると、最近に湖の近くにIT関係の工場が建設されたのを境にシャウジンモンの性格が豹変したという。
SNSで情報を知った瑠璃に連れて来られた宙と清司郎は調査すべく来訪。夜も近いので調査は明日から行う事にしたが、瑠璃は宙達に黙ってアンゴラモンとエスピモンを連れて千憧湖に向かってしまい、そこで水中に潜むシャウジンモンに捕まり、住処へ連れ去られてしまう。
その後、ガワッパモン達の救援で元に返され、翌朝にその経緯を宙たちから教えられると、瑠璃は真相を確かめるべく再度湖へ向かう。
「てめぇら、ふざけんなよ…!!人間…人間…。人間!人間!食わせろぉっ!!……ギヒヒヒ…人間狩リダァァッ!!」
一方、シャウジンモンは「獲物を逃がした」とガワッパモンに乱暴していると、2つ目の数珠玉が壊れて凶暴性が増し、実体化。単身で湖に集まった人々を食らおうと無差別に襲い始める。
湖に到着した瑠璃はフィールドを展開して交戦するも、水がある有利なフィールドで立ち回るシャウジンモンはジンバーアンゴラモンとカノーヴァイスモンを一瞬で退化に追い込む。更に3つ目の数珠玉が破損して理性も失い、仲間のガワッパモンすら殺そうとするほど凶暴性がますます強まってしまう。
「誰ダァ……?」
ガワッパモン「お頭……俺たちが分かんねえのか……」
「邪魔ダ…。グガガ……殺ス!」
すると、シャウジンモンを制止しようとする瑠璃を助けようとしたアンゴラモンとデジヴァイスVVが呼応して『ワープ進化』が解放され、一気にラモールモンに進化。シャウジンモンは水中に引きずり込んで有利な水中戦に持ち込むも、「降妖杖・渦紋の陣」を真っ二つにされた隙にアッパーカットを食らい、空中に投げ飛ばされたところを「豪怨毀永斬」で降妖杖をへし折られた上で叩き伏せられた。
戦闘後、テティスモンが「ドクテアーゼ」で首輪を修復した事で正気を取り戻し、迷惑をかけたことを宙達に謝罪。同じ過ちを繰り返さない為にも人里離れた山奥で身を潜めると決め、復調したガワッパモン達と湖の底へと消えていった。
後日、清司郎が知り合いの研究者に頼んで千憧湖の水質調査を行うと、工場の排水管から化学物質が漏れ出し、水質汚染が発生したことが発覚。人間に害はないものの、水の世界で暮らすシャウジンモン達は徐々に悪影響を受けて心身ともに異常をきたし、今回の怪事件を起こしてしまった模様。その結果を鑑みて工場は閉鎖される事になった。
宙「人間の世界は、デジモン達の為に作られていない。だから……」
それを聞いた宙はふとダークリザモンの言葉を思い出し、人間界とデジモンの隔たりを再認識するのだった。
声を担当した平田氏はこれまでデジモンシリーズには、主にレオモン役で何度も出演してきたが、レオモン役以外での出演は『デジモンクロスウォーズ』のマタドゥルモン以来11年ぶりである。