ワープ進化とは、本来なら通過する進化段階を飛ばし、より上の形態へと一足飛びに超進化することである。
概要
『デジモンアドベンチャー』
ゲンナイが光子郎のパソコンに転送した「はじめに、蝙蝠の群れが空をおおった。続いて、人々がアンデッドデジモンの王の名を唱えた。そして時が獣の数字を刻んだ時、アンデッドデジモンの王は獣の正体をあらわした。天使たちがその守るべき人のもっとも愛する人光と希望の矢を放つ 奇跡が起きた」という予言にある奇跡の正体。
ヴェノムヴァンデモンとの戦いで、希望の紋章と光の紋章が作り出した弓矢を天使型デジモンが太一とヤマトに照射した事で発生したエネルギーをアグモンとガブモンが浴びた事でアグモンとガブモンがこの進化方法で究極体に進化できるようになった。
主役デジモンではアグモンとガブモンが獲得した進化方法で、それぞれ、
と、間の二段階をすっ飛ばして進化している。
恐らく完全体からさらに究極進化することになると間に成熟期への進化のバンクも挟むため、テンポや尺の問題からワープ進化が採用されていると思われる。
その他にも、
- デジモンアドベンチャー本編:レオモン(→完全体不明)→サーベルレオモン
- デジモンアドベンチャーのドラマCD:パルモン(→トゲモン→リリモン)→ロゼモン
- 劇場版デジモンアドベンチャー02:パタモン(→エンジェモン→ホーリーエンジェモン)→セラフィモン
がワープ進化を披露している。なお、タケルのパタモンが成長期からセラフィモンにワープ進化したのはPSP版が初であり、劇場版02ではエンジェモンからワープ進化を果たしている。
加えて当作ではエンジェウーモンから直接ホーリードラモンから進化したので、テイルモンからのワープ進化はやはりPSP版が最初である(ただし、そちらでの進化先はオファニモンとなっている)。
外伝作品を含めれば「デジモンテイマーズ バトルエボリューション」などの先例があるが。
なお、『02』で新たに登場したパートナーデジモンは「ワープ進化」を行わず、ジョグレス進化で完全体に進化してから「究極進化」を行う(理由として単体で完全体や究極体に進化する術がないから)。
また、劇場版「ぼくらのウォーゲーム」に登場したディアボロモンも進化の過程で成長期(ケラモン)から一段階飛ばして完全体(インフェルモン)へと進化しており、成熟期(クリサリモン)を経由していない。劇中での言及こそなかったが、これもワープ進化の事例のひとつと言えるだろう。
当時販売されていた変形玩具「超進化シリーズ」との連動もこの進化方法の成立背景にあったと考えられる(ちなみにこの玩具の大人向け版である「超進化魂シリーズ」にはドルモンとケラモン、ブラックアグモンがラインナップされており、それぞれの究極体にワープ進化させることが出来る。ただし、ドルモンの出典はtri.ではなく、「DIGITAL MONSTER X-evolution」となっている。
他にもデジモンテイマーズの主役格三体とベルゼブモン、デジモンセイバーズの主要デジモンなど「ワープ進化」という名称がないものを含めれば多数の事例が存在する。特にセイバーズでは、最初の3匹による初の究極体進化が全員同時だった。
『デジモンアドベンチャーtri.』シリーズでは、全員が究極進化に統一されているため、ワープ進化は行われていない。
『デジモンアドベンチャー:』ではウォーグレイモンが正式に進化した際にはメタルグレイモンからの究極進化を経ており、ワープ進化は使用されていない。ただし、Vテイマー01とのコラボではワープ進化も披露している。
また、第2話にてグレイモンとガルルモンが合体しオメガモンが登場している。これもある意味ワープ進化と言えるかもしれない。
第50話ではアグモンとガブモンが、成長期から一気にウォーグレイモンとメタルガルルモンへの究極進化を果たす。この際、『成熟期への進化→完全体への超進化→究極体への究極進化』を数秒の間に行ったため厳密にはワープ進化ではないが、『成長期から究極体へ一瞬で進化する』過程はワープ進化のまさにそれであり、古参ファンの間で話題となった。
『デジモンゴーストゲーム』
アドベンチャー以来、久々に「ワープ進化」の呼称が使われた。
第51話にて、北斗から送られてきたBEメモリに入っていた「デジモンと人間がよりシンクロ出来るようになるプログラム」の影響か、ダークナイトモンとの戦闘中にガンマモンの叫びに呼応してデジヴァイスVがデジヴァイスVVに変化。その直後に発動したさらなる進化。
第51~53話で三体とも成長期⇒完全体への初ワープ進化をしている。
アニメ以外の媒体において
カードゲームでは「Bo.557 ザンバモン」が進化条件に成熟期のムシャモン・ヤシャモンを指定している等、一部のカードが進化段階を飛ばして指定していることがある。
武者型デジモン同士等、モチーフが似通っているが進化段階が離れている場合等に設定される事がある模様。
TVゲーム等では採用されないことの方が多い。これはゲームバランス上仕方がないことだろう。
採用されていることもあり、ストーリー追体験が主題の「PSP版デジモンアドベンチャー」では当然使用可能。それどころか原作ではワープ進化出来なかった残り6体のパートナーまで習得可能となった。
「デジタルカードアリーナ」ではそのものズバリ「ワープ進化」という進化オプションカードがある。進化段階を飛ばせるが進化エネルギーを貯めるまでレベルⅢで耐えなければならないというやや難しいカードだが、なんと八神太一がこれをフル投入したデックを使う。
「デジモンストーリー」シリーズではまれに進化段階が飛ばされて設定されているデジモンがいる事がある。
ゲーム『デジモンサヴァイブ』では進化先さえ解放されていれば、バトル中に進化過程をすっ飛ばして進化する事ができるだけでなく、同世代のデジモンへの進化(スライドエボリューション?)も可能となっており、作中用語として「ワープ進化」も存在している。
漫画作品でもあまり登場していないが、上述した『:』と『Vテイマー01』とのコラボ回ではエアロブイドラモンがアルフォースブイドラモン超究極体にワープ進化をしている(ウォーグレイモンも同時にワープ進化しているためテロップが「デジモン ワープ進化」となっている)。
余談
アニメ『ポケットモンスターXY&Z』の第5話ではハリマロンがブリガロンに一気に進化を遂げており、ライバル作品でもまさかの採用をされた。
pixivでは
- ワープ進化したデジモンのイラスト
- 同じように間をすっ飛ばして進化しているポケモンのイラスト
- 絵柄の推移を比較しているイラストのうち、上達がすっげえ早いもの
の3種類に付いている。
最後の意味でよく使われているので、このタグの絵を見る際には嫉妬に駆られないように注意すること。