概要
『ハリー・ポッター』シリーズの主人公、ハリー・ポッターの名付け親(代父)のシリウス・ブラック三世とハリーのライバルドラコ・マルフォイの母親のナルシッサ・マルフォイ(旧姓:ブラック)のカップリングタグ。
所謂親世代に相当するカップリングだが、非公式であり直接の接点は原作で描写されていない。
公式の描写
シリウス三世(以下シリウス)にとって純血主義のブラック家の血族の者は憎むべき者ばかり、彼が心を許せる血族は死後に遺産を残してくれた叔父のアルファードと、シリウスと同じ思想を持っていたナルシッサの姉のアンドロメダの二名だけだった。
アルファードは死後にシリウスに遺産を残したため、アンドロメダはマグル生まれと駆け落ちしたためシリウス同様に家系図から抹消されてしまう。
主人公のハリー・ポッターがブラック家の家系図となっているタペストリーを辿った際に、ドラコ・マルフォイの名前を見つけており、そのすぐそばには母のナルシッサの名前があると思われる。
またナルシッサはハリー・ポッターと口論となった際、シリウスの死について言及している。
血縁関係
ブラック家本家筋のシリウス三世と分家筋のナルシッサ。
シリウスの母のヴァルブルガ・ブラックは分家筋の出身で、本家筋のオリオン・ブラックと再姉弟同士で純血結婚をした。
ヴァルブルガはナルシッサの父、シグナス・ブラック三世の姉であり、シリウスとナルシッサは従姉弟同士であると共に三従姉弟(みいとこ、高祖父母を共有)同士である。
ブラック家の家系図にはナルシッサが他家に嫁いで産んだドラコの名前が記されているのは、恐らく家系図が記されたグリムオールドプレイスを死ぬまで管理していたヴァルブルガが書き加えたであろうもので、彼女が純血婚を果たして次代を儲けた姪を可愛がっていた可能性が窺える。
シリウス自身が再妹弟婚で生まれたため、仮にシリウスがナルシッサを好いていても、彼女と結婚したら近親婚で子供の血が濃くなりすぎゴーント家の二の舞になってしまうというジレンマを抱えるものとなっている。
歳の差、年下の兄と年上の妹
シリウスは弟のレギュラスがいる長男。
ナルシッサはベラトリックスとアンドロメダの姉が二人いる三姉妹の末っ子。
しかし、年齢はナルシッサの方が上で学年でいえば4、5学年上。
ホグワーツ魔法魔術学校ではナルシッサはスリザリン寮、シリウスはグリフィンドール寮と別れてしまっているが在学期間は2、3年被っている。
ナルシッサは末っ子気質のためかトラブルを解決する能力に欠如があったため、姉たちの卒業後にシリウスないし同じ寮となったレギュラスが面倒を見ていた可能性が高い。
余談だがシリウスの両親の年の差も4、5学年差で妻のヴァルブルガの方が年上となっている。
純血婚
ナルシッサの長姉のベラトリックスは純血主義に従いロドルファス・レストレンジと純血結婚を果たしたものの、その愛はヴォルデモートに傾く仮面夫婦。
次姉のアンドロメダは家風に反し、マグル生まれの魔法使いエドワード・トンクスと駆け落ちして純愛を貫いた。
正反対の結婚を貫いた姉たちの妹であるナルシッサにとって親からの重圧は相当のものと考えられる。
受動的であるナルシッサが親の選んだ相手との結婚に逆らえず、ルシウス・マルフォイと結婚した可能性は十分に考えられる。
カップリングの魅力
上述のような血縁関係に起因するジレンマや、純血主義の思想に対する姿勢、年の差などの魅力的なシチュエーションや要素がある。