概要
SF映画「STARWARS」シリーズおよびスピンオフ作品群に登場する種族の一つ。
砂漠の惑星タトゥイーンに住む人々で、他の入植者たちとは別に惑星全体に広がる広大な砂漠(デューン・シー)に暮らす砂漠の民。そのため、別名「サンド・ピープル」という。
特徴
全身を細い布きれで覆った姿をしており、遠目ではミイラかゴーレムのような異質な外見。だがこれは砂漠で生き抜くため無用な水分の消費などを防ぐための防具の一種であり、真の姿はヒューマノイド生命体であるとされる。ただし、出生時、成人の儀式の日、結婚初夜を除き彼らは生涯を通じてこの姿を解くことはないため、彼らの真の姿は今もって不明。
性格は残忍かつ凶暴。水を神聖視する宗教観から、空中の水分を凝集させ農業を営む入植者たちとは相容れない関係であり、デューン・シー内の入植者たちへの襲撃や小競り合いが頻発している。また、基本的に唸り声や雄叫びのような声しか上げることができず、人間種族との話し合いは不可能に近い。持っているテクノロジーは電子機器以前のものしかなく、使用する武器もレーザー・ビーム兵器の手合いは一切なく、スターウォーズ銀河では逆に少数派である火薬を使用した"スラッグ・スロワー"(実体弾式銃)である「サイクラー・ライフル」や金属で装飾を施した「ガッフィ・スタッフ」などの鈍器とかなり原始的。双眼鏡などを使うこともあるがその大半は入植者や旅人を襲った際に略奪した「戦利品」である。
この性格ゆえ、作中ではアナキン・スカイウォーカーの実母・シミを拉致したうえに暴行した挙句衰弱死させてしまい、彼が暗黒面に落ちる原因の一つとなってしまった。なお、シミを拉致した部族は怒りに駆られたアナキンに虐殺されている。また、R2-D2捜索に荒地を訪れたルーク・スカイウォーカーを襲撃し重傷を負わせたうえにC-3POの片腕をもいだり、ポッドレースの最中に走行中のレーシングマシーンを狙撃したりとさまざまな所業を行なっている。彼らの名前に「レイダース」=襲撃者が含まれていることからも、彼らの残忍性がわかるだろう。
また、一列で移動する事で人数の隠蔽を行うといった悪賢い習性も持つ。
だが、彼らは基本的に「砂漠の厳しい環境ゆえに縄張り意識が極端に強い部族内のつながりが強くなった種族」であり、彼らが入植者や旅人を襲撃するのも、彼らからしてみれば自分達の縄張りに勝手に入ってきた部外者に対する正当防衛であることは留意すべきである。また、言語によるコミュニケーションは不可能であるとはいえ、彼らが使用する手話を用いれば「話し合い」は一応可能であり、実際賞金稼ぎであるマンドーは唸り声と手話を併用することでタスケンたちと友好的にコミュニケーションをとっている。
また、根本的には誇り高い「砂漠の民」であり、きちんとタスケンたちの文化や慣習に敬意を払い、彼らの要求を理不尽に突っぱねない限り結んだ約束は決して自分からは破らないという義理堅い一面もある。この一面からマンドーは彼らを信頼しており、何度か彼らと抗争をしていた鉱山の町・モス・ペルゴの保安官コブ・ヴァンスも彼らと手を組んで町の周辺で暴れるグレイター・クレイト・ドラゴン討伐に成功し、モス・ペルゴの住民との間に不戦協定が約束された他、戦利品としてクレイト・ドラゴンの体内からサッカーボール程の大きさの巨大真珠(石と共に飲み込んだカイバー・クリスタルが体内で真珠化したもの)を手に入れる事に成功している。
また、武勇や機知に富んだ人物には敬意を払う一面もあり、重傷を負って砂漠に捨て置かれていたボバ・フェットを一度は捕虜(というより実態は奴隷)として従えるも、彼の戦闘スキルや勇猛さを認め、縄張りを侵すギャングたちをボバの主導で追い払ったことから彼を正式な部族の一員として認めるなど、決して排他的一辺倒ではない。
劇中での活躍
映画本編
先述の通り、こちらでは残忍かつ凶暴な一面ばかりがクローズアップされており、アナキンの一件やルークに怪我をさせたことによりそれほどいいイメージをもたれていない。
一方で、何かとガッフィ・スタッフや銃を両手で掲げて雄叫びをあげる習慣からネタ的な意味での人気がある。
「マンダロリアン」以降
「マンダロリアン」season1でのマンドーとの交流を境に話せば意外と分かる奴らというイメージが広まり、season2でのモス・ペルゴ市民とタスケンの共同作戦に「誇り高き砂漠の民」という一面が周知されることに。また、「ボバ・フェット」ではボバの回想シーンに深く関わっていることから、過去最高にかっこいいタスケンたちが拝める。