仕様
型式 | マーク1 |
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製造国 | ロシア |
身長 | 85メートル |
重量 | 2412トン |
ロールアウト | 2015年12月25日 |
機動力 | 3 |
攻撃力 | 10 |
防御力 | 10 |
怪獣討伐数 | 6 |
概要
その見た目から、「歩く原子炉」や「バケツ頭」と呼ばれることも。
名前の意味は「黒の1号」で、当初の名前は「チェルノボグ・アルファ」。
本編開始時点で残存している数少ないイェーガーのうちの一体である。
イェーガーの中でも初期に建造された第一世代(マーク1)。
変態兵器(誉め言葉)を好むロシアンらしい、前時代の戦車の様な重厚な出で立ちで、虚無僧を思わせる。巨大な頭部には動力である原子炉が積まれており、コクピットは胸部にある(オレンジ色の部分)。頭部にコックピットを置かないことで怪獣を惑わせる効果があるらしい。興奮すると胸の装甲がパカパカする。鳴き声?もイェーガーの中でも重々しく迫力のあるもので、思わずオオタチも振り返ったほど。
4体の中で最も重量が重く機動性は極めて低いが、それを補って余りある堅牢な装甲を備えている。
武装は巨大な拳と、そこに装備された高圧電流発生装置。腕に内蔵されたピストンで電撃を乗せた鉄拳を杭打ち機のように叩きつける。また、握力強化グリップなどでパンチ力や握力をさらに強化しており、怪獣の体を握りつぶしたり、敵を殴ると周囲が振動するというレベルにまで達するらしい。また、グリグリ攻撃で電撃の威力を最大限に発揮できるとか。ゲームでは放電も可能。
また、(クリムゾン・タイフーンのプラズマ砲と同様に)劇中では使用されなかったが、両肩の丸いのは火炎放射器。原子力と発電を転用しているだけあって、そんじょそこらのものとは別格の威力を持っているらしく、核兵器に耐える怪獣をローストできるらしい(ゲームでは必殺技扱いされることも)。核兵器も耐える怪獣と、寒い極東しかも海上での戦闘を考えると、積極的な武器というよりは敵を驚かせたり目などをピンポイントで狙う、または怪獣の遺骸や垂れ流した物を処理するためのものかもしれない。現実的に考えると、それがありとあらゆる観点からして一番利点がある。
攻撃面での不安要素は、効果的な飛び道具や刃物などを装備していない事。おそらくプラズマ砲は後年に完成したものであり、後者についても仕方ない事情があった。例えば、パイルバンカーや電流を流し込めたり敵を巻き取れるワイヤーアンカー、電撃砲または火炎放射に電撃を載せた何か鋭利な物体を同時に発射できれば、傷口を焼き痺れさせ、怪獣の体内の電気信号を撹乱させながら…など、妄想が捗るのも本機の魅力なのかもしれない。
一方で、旧式のため脱出装置が搭載されていないという致命的な欠点を持つ。
そんな劣悪な環境下で10年近くに渡って活躍し新型機に劣らぬ戦果を出せたのも、ひとえにその重装甲とパイロットであるカイダノフスキー夫妻の腕のおかげだと言えるだろう。本機が全イェーガーでも最初期にデビューした事を忘れてはいけない。ウラジオストクでの6年の任期では一度も怪獣の侵入を許さず、「命の壁」の用心棒に就いていた三機の一機。他の2機はブレードヘッドに瞬殺されたっぽい。
本機最期の戦いではクリムゾン・タイフーンと共にオオタチ相手に善戦するも、被った酸によって脆くなった頭部をレザーバックの奇襲により叩き潰され、原子炉とコックピットに浸水が発生。
そのまま海中に組み伏せられコックピットを握りつぶされ沈黙。カイダノフスキー夫妻は殉職した。
他に確認されている量産型は、たとえば同世代のホライゾン・ブレイブやコヨーテ・タンゴなどがある。
「量産出来るんなら脱出装置搭載しろよ」と思う人は沢山いると思う。
ちなみに、ロミオ・ブルーを射撃以外のありとあらゆる面で上回るらしく、本来なら防御面の関係でストライカー・エウレカの代わりに最終決戦に向かうはずだった。
その後、チェルノ・アルファのパーツを受け継いでクロノス・バーサーカーが造られた。機体のカラーリングはグリーンである。
余談
名前と頭部は某原子力発電所をイメージしているが、監督曰く大本のデザインモチーフは機動戦士ガンダムに登場するモビルスーツ・ザク(ただしこれは、監督が来日した際に初めて出されたもので、単なるリップサービスの可能性も)。それよりも以前から言われていたのは、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンの燃料装置(ミスター・フュージョン)である。
他にもアームパンチや装備すると顔が見えなくなるパイロットのヘッドギアといったむせる要素も見受けられる。
パワーファイターというロシア(の格闘家)に抱かれがちなステレオイメージがふんだんに盛り込まれ、飛び道具も小細工も使わずに己の拳のみで戦う姿からファンの多い機体である。
テーマ曲は聖歌。
ちなみに、カイダノスキー夫妻はコックピットにて『Ukrainian Hard House』という音楽を楽しむらしいが、この曲を巡ってクリムゾン・タイフーンのタン兄弟とは一悶着あったらしい。
パイロットスーツ含め、デル・トロ魂が溢れている。
その他
立体物に恵まれており、NECAからは7インチアクションフィギュア、海洋堂からはカプセルフィギュア、マックスファクトリーからはプラモデルにラインナップされている。
当時の特別映像にて、アレクシス・カイダノフスキーを演じるヘザー・ドークセン氏は『ロシアが保有するイェーガー"チェルノ・アルファ"は、巨大な戦車のようにパワーがあるの』と語っている。
一部媒体ではマーク4となっている他、特注のエネルギー砲も持ち、爆裂拳やパワーナックル、チェインソーも持ち合わせている(参照)。
なお、チェルノシリーズの後継機を期待する声もある。
関連イラスト
関連タグ
パシフィック・リム 映画 ロボット イェーガー ロボットアニメ
チャールズ・バベッジ(fate):頭部の形がほぼ同じ