概要
鳥綱カッコウ目カッコウ科カッコウ属の鳥。全長31cm。漢字では「筒鳥」、英語では「Oriental Cuckoo」と書く。学名は「Cuculus optatus」。
姿はカッコウに似る。オスは繁殖期に「ポポッ、ポポッ」と鳴き、筒の口を叩く音のように聞こえることからこの名がついた。
日本では夏鳥として山地に飛来。「筒鳥」は夏(三夏)の季語である。
他のカッコウの仲間と同様に托卵の習性をもち、宿主は主にセンダイムシクイ。
特徴
腹が白く、縞模様がある。成鳥は頭部~背、胸にかけて青灰色で、翼と尾は暗青灰色。幼鳥は上面全体が黒っぽい。カッコウやホトトギスに似る。雌雄ほぼ同色だが、メスは胸から腹にかけて褐色味がある。メスには赤色型があり、その名の通り上面全体が赤く、黒い縞模様が入る。
分布、生息環境、生態
西シベリアからカムチャツカ、サハリン、オホーツク海沿岸から中国東部および南部、台湾、マレー半島、ジャワ、ボルネオ北部で繁殖し、東南アジア、ニューギニア、オーストラリア北部で越冬する。
日本国内では夏鳥として、九州以北の低山から亜高山帯の森林に飛来。春や秋の渡りの時期には市街地の公園や林などでも通過する姿が見られる。
昆虫、主に毛虫を好んで捕食し、秋には桜並木でモンクロシャチホコの幼虫を食べる姿をよく目にする。
本州では主にセンダイムシクイ、北海道では主にウグイスに托卵する。
俳句
代表的なものに
・筒鳥や風いくたびも吹き変り(山田みづえ)
・筒鳥の霧重くなりし声音かな(大須賀乙字)
・筒鳥のはるかにこゑすまたはろか(岸田稚魚)
・筒鳥の筒打ちかへす羅臼岳(上村占魚)
関連動画
関連タグ
- ツツケラ...鳥ポケモン。名前はやや似ているが、由来は異なる。