「正義は君の心の中に!」
解説
「ティンクルセイバーNOVA」とは藤枝雅が1995年から2003年にかけて同人サークルで発表された同人漫画作品『ティンクルセイバー』をリメイクした漫画作品で、それに登場するスーパーヒロインの名前でもある。
『ティンクルセイバー』同様、本作は東京湾に浮かぶ人工島「美咲輝学院」を舞台に、世界征服を企む部活「世界征服部」と彼らの野望を阻止する部活「正義の味方部」との対峙構造を主軸とし、時に行われる戦いを描く特撮変身ヒロイン物のストーリー漫画で、2004年に同人誌版と平行する形でストーリー構成をフルリメイク(設定の見直し、新キャラ・新エピソードの追加など)し、一迅社出版の商業誌コミックZERO-SUM増刊WARDで連載され、後に2005年にて同出版社のComicREXに移籍した。
また、タイトルは連載当初は同人誌版と同じ『ティンクルセイバー』だったが、本作の単行本化に伴い現在のものに改題された。
ストーリーの基盤こそ無印と同じだが、前述の内容変更もあり一部ストーリーの流れが異なる。
ドラマCD
藤枝氏がドラマCD好きであることもあり、限定版の単行本や店舗特典などにはドラマCDが同梱されることもある。
休載
本作は休載期間が非常に長い(多い)ことでも有名だったりする。
2015年2月号のREX誌の掲載を最後に長期休載に入っている。休載から数年が経った後も連載再開を望む声も多かったが、後に2020年にて作者が「作画の維持ができなくなった」「もうREXさんでやらせていただけるとは考えてない」と実質的な打ち切りとなることをTwitterで明言しており、連載再開はやや絶望的(ただし、「何か出来ることがあるかも」とも語っている)と思われていたが……
2022年6月
藤枝氏のTwitterアカウントでなんと、実に10年越しの本作の執筆を同人作品(無印とは別枠)として再開することを発表!
この発表により、誰もが連載再開を諦めていた多くのファンたちを歓喜させたのであった!!
単行本未収録となったREX誌掲載分は『ティンクルセイバーNOVA REMNANT』というタイトルで収録・補完され、雑誌連載版としてはひとまずの締めくくりとなった。
なお、「(雑誌掲載版としては完結したが、ストーリー自体は)完結はしない」とのことで、今後は同人作品として展開する模様。内容についてはSNS上で毎月公開する形になるとのこと。
これに伴い、タイトルも『ティンクルセイバーHEIR』へと改題された。
この制作体制に至った理由は、「REXでの連載再開は未だに体制的にも体力的にも難しい」ことと「原点回帰」という意向によるもの。
登場人物
正義の味方部
本作の主人公。「はらぺこ姫」と称されるほど食いしん坊な少女。極星「銀」の所有者で、極星名は「銀星姫」。
はやなに憧れる、なぎなた部所属の長身の少女。極星「蒼」の所有者で、極星名は「蒼雷」。
1年生ながら陸上部のエースを勤める小柄な少女で、極星「赤」の所有者。極星名は「赤陽」
- 歌音ブライトクロイツ/ティンクルセイバー(CV:花澤香菜)
正義の味方部に入部を申し込んできた極星獲得を目論む少女。
正義の味方部の顧問を勤めるヒーロー・ロボットマニアの女性で、はやなと葵のクラスの担任かつアクティブドレスの開発者。
はやなと常に行動を共にする少女。母は著名ファッションデザイナー。
世界征服部
世界征服部の部長を勤める少女。星徒会の副会長でもある。
征服部の副部長を勤める、手品に長けた温和で紳士的な性格の青年。極星「桃」の所有者で、極星名は「桃幻」。
夕霞を心酔する中性的な風貌の青年で、ナイフ投げや策略に長けた極星「紫」の所有者。極星名は「紫閃」。
正々堂々とした戦闘を好む極星「白」の所有者の少女。極星名は「白煌」。サポートシステムの開発者でもあり、活動時はVSS「聖」を身に纏う。
気弱で泣き虫な性格をした、あきの親友の少女。極星「黒」の所有者で、極星名は「黒帝」。活動時はVSS「静」を身に纏い、魔法とも呼ばれる他の部員とは一線を画した能力を持つ。
短気かつ好戦的な武闘派の青年で、極星「朱」の所有者。極星名は「朱砂」。ストーリー中盤からPSS「鉄」を身に纏う。
新体操部から掛け持ち入部したマイペースな関西系少女で、極星「桜」の所有者。極星名は「桜流」。はやなとは、同じ部活のかつての同輩にして良きライバルで、戦闘時はVSS「桜」を身に纏う。
九郎の部下の青年コンビ。なお、七月男ははやなの大ファン。
遊に仕える諜報員三人娘。
その他の人物
二刀流を得意とする元・極星「紅」の所有者の少女で、はやなの師匠。極星名は「紅蓮姫」。律とは宿命のライバルにして恋人。
マイペースながら冷静沈着な元・日本舞踊部の青年。元・極星「銀」の所有者で、極星名は「銀麗覇」。はやなの師匠であり、稜の兄でもある。
星徒会の会長を勤める少女で、さつきの姉弟子。元・極星「蒼」の所有者で、極星名はさつき同様「蒼雷」。
報道部の部長を勤める少女で、はやなの姉。
はやなが最初に戦った剣道部の青年で、極星「紅」の所有者。極星名は「紅刃」。久遠の弟子で、はやなの弟弟子に当たる。
歌音と行動を共にする女性で、九郎の姉。元・極星「桃」の所有者。極星名は九郎同様「桃幻」。
美咲輝学院と何らかの関連性を持つ女性。
用語
美咲輝学院
本作の物語の舞台である東京湾に浮かぶ人工島「美咲輝区」にある非常識な規模を誇る超巨大学園都市。
正義の味方部
正義の味方マニアの藤代霧瀬が自ら顧問として設立した部活動。
当初は全く部員が集まらず半分休部状態だったが、世界征服部の活動を皮切りに鈴鳴はやなが入部した事で活動を開始した。
霧瀬が開発した正義の味方部の戦闘衣装。略称「AD」(ActiveDress)。
世界征服部
秋篠夕霞を部長とする、学院内の施設の制圧活動を行う部活動。
設立理由や構成メンバー、行動目的は一切不明だが、夕霞は「征服という行為があること」を知らせることが重要だと述べている。
あきが開発した世界征服部の戦闘衣装。略称「SS」(SupportSystem)。
試作型の「PSS」、完成型の「VSS」の2種類に分類されている。
星徒会
美咲輝学院各学部に存在する星徒の代表管理組織。
極星
美咲輝学院の部活動において、特筆すべき成績を修めた星徒が、星徒会から贈られる称号。
全部で24種類(ちなみに各学年のクラスも24組)。
極光
極星が本気を出した際に発生する発光現象。
余談
- 単行本
本作の単行本のレーベルは、1巻のみDNAコミックス、2巻以降はREXコミックスになっている。これは掲載誌の変遷によるもの。
- 生徒の呼称
本作での生徒の呼称として「星徒」という単語が使われている。
藤枝氏によれば「生徒」は誤りとのことだが、ビミョーにややこしい言い回しのため、呼称が混同してはっきりしないという事態になってたりする(まぁ、藤枝氏は「意味さえ分かっていればどっちでもいい」とのことだが…)。
関連タグ
藤枝雅 SF 近未来 変身ヒロイン 一迅社 休載→打ち切り→同人作品
ティンクルセイバー・・・リメイク元
ティンクルセイバーHEIR・・・事実上の続編
飴色紅茶館歓談、AliceQuartet、ことのはの巫女とことだまの魔女と、いおの様ファナティクス・・・本作と同じ世界観を共有する作品
天色くろすおーばー、九彩エンドコンテンツ・・・上記4作と同じ世界観の作品で、それに加え諸事情により雑誌連載が中止になった後、同人作品として再開・補完したという共通点がある
ファイブスター物語・・・本作の誕生に影響を与えたとされる漫画作品
HUNTER×HUNTER・・・長期休載が多い連載作品繋がり。ただ、休載に関してはこちらがネタにされることが多い
星のカービィ デデデでプププなものがたり・・・こちらも作者が諸事情で執筆できない状態になったことで断筆し、長年の歳月を経て別媒体で連載を再開した漫画作品繋がり
高速戦隊ターボレンジャー、電磁戦隊メガレンジャー、勇者指令ダグオン、仮面ライダーフォーゼ、美少女戦士セーラームーン、プリキュアシリーズ・・・学生戦士作品繋がり