デビルフィッシュとは、
- タコの別名
- 「逢魔ヶ刻動物園」に登場するキャラクター。1がモデルになっている。本項で解説。
- 「交響詩篇エウレカセブン」に登場するLFO。⇒ターミナスTB303記事参照
1.の概要
直訳すると「悪魔の魚」。日本において「英語圏、欧米ではタコが悍ましいものとみられている」事の傍証として挙げられることがよくある。
が、実際のところタコに対してこの名が用いられるのは現在では稀になっており、英語圏においては一般的にはトビエイの一種であるヒメイトマキエイ(Mobula mobular)を指す。
オックスフォード英語辞典によると「デビルフィッシュ」の初出は17世紀だが、その時点ではアンコウの仲間に用いられていた。18世紀以降になるとエイ、コククジラ、ピラニア、そしてタコを指す用法が出てくる。
タコに対しての使用例はフランスの文豪ヴィクトル・ユーゴーが1866年に出した小説『海の労働者(Les Travailleurs de la Mer)』で、作中に出てくる大きなタコのことをイギリスの水夫たちはDevil-fishと呼んでいる、とされている。
この小説はイギリスでもセンセーションを巻き起こし、1871年のロンドンで開催された第1回万国博覧会の会場クリスタル・パレス(水晶宮)にて、生きたタコが展示されると大盛況となった。
前述の通り、「タコはデビルフィッシュ」は文献上確認される初出はフランス語で書かれた小説である。
ユーゴーが参考にした情報源においてイギリス人の水夫たちによる用例があったとしても、イギリス社会全体において一般的、というわけではなかったと言える。
同じ英語圏のアメリカ合衆国の作家ラヴクラフトが生み出した、宇宙的恐怖を描くクトゥルフ神話体系における邪神の一柱クトゥルフはタコに似た部位を持つが、これはラブクラフト自身の海産物嫌いという個人的資質によるところが大きい。
2.の概説
普段はごく普通のマダコだが、館長である伊佐奈の魔力により、人間に近い姿に変身する。水族館の幹部で、No.8である。
変身しているときには、ショーの調教師を務める。作者いわく「エロい奴」。たどたどしい言葉遣いでのろのろとしているが、タコの特性を生かした忍者的な戦闘方法を取る(擬態で姿を消す・毒のあるだ液で相手の動きを止める・墨で目くらましをする・自切を利用して敵から逃れるなど)。
関連イラスト
余談
同作者の僕のヒーローアカデミアのアニメ版にはインスマス(CV:勝杏里)という名の登場人物が登場。こちらも蛸の特徴を持っている。