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概要編集

学校にまつわる怪談の中でも代表的な逸話のひとつ。学校のトイレに現れるといわれる少女姿の。容姿は白いワイシャツに赤いスカートおかっぱ頭の女の子の姿が最も有名である。また、年齢は小学校低学年程度の幼い少女として描写されることが多い。

創作物においては出現する校種に見合った姿とされることも多く、例えば中学校に出現する花子さんは第二次性徴を迎えた中学生くらいの容姿で、服装も当該校の女子制服を着ているといった具合になっていることもある。また、制服であるには違いないがすでに廃止された旧制の物であるとする例も散見される。


1950年頃に流布された「三番目の花子さん」という学校の怪談が原型と言われる。岩手県の旧黒沢尻小学校で昭和23年3月3日に発生してしまった、トイレが落雪でつぶれ、男子生徒が犠牲になってしまった事件が噂の起源という声もある。ここでは、トイレの中から「三番目の花子さん」という声をかけられるタイプの怪談であり、花子という女性や幽霊は登場しない。


1980年代には怪談の内容が狂暴化し、「口裂け女」「人面犬」に並んで日本全国の子供達に恐れられた。1990年代には映画や漫画など、様々な作品に登場。日本国内で「彼女の事を知らない人は、まず居ない」ほどの知名度を得たことで、他行の児童生徒と話をする際に「学校に花子さんいる?」と聞き合う姿もよく見られた。

また、その印象の大きさから海外でも彼女の存在は知られており、「オバケの女の子」を代表するキャラクターとなる。現代都市伝説の妖怪の登場が見送られて来たゲゲゲの鬼太郎にもアニメ6期参戦しており、今後の活躍に期待が見込める。(しかも数ある作品でも萌え寄りのデザインである。)ちなみに、花子さん自体は生前に御大が描いていたキャラクターだったりする。


地方によって呼び出し方・逸話には様々な説があり、彼女が霊となった経緯としても「休日の学校に遊びに来ていた少女が変質者に追われ、トイレの3番目の個室に隠れたが見つかって殺害された」「生前、父親に虐待を受けた少女の霊で、おかっぱ頭はその時の傷を隠すため」「福島県の図書館の窓から落ちて死んだ少女の霊」「体調を崩してトイレに入ったが、そのまま死亡してしまった少女の霊」など、複数の説が存在する。


呼び出し方は「女子トイレの3遍目の個室の前に立ち、3回ノックしてから『花子さん、遊びましょ』と言う」といったものが代表的だが、地域によってローカルルールが多い。一般的なところでも『3階のトイレ』『5年生のトイレ』『4時44分』『夜』『ノックが先』など階や場所、時間帯まで指定されていることがある他、『個室の前で3回まわる必要がある』『「花子さん花子さん出て来てください」など呼びかけの言葉が違う』『遊び道具などの持ち物や呼び出す人数、性別が指定されている』など、マイナーなものまで含めると無数に存在し、中には子供同士で伝承される間にぎなた読みを起こしたと思われる例(本来は行動を示す「3回まわって」が「3回まわって花子さん、遊びましょ」と呼びかけに加えられている例など)もあり、場合によっては、特に呼び出す手順が無く花子さん側で勝手に出現するとする話もある。


花子さんが出現した後の挙動も多種多様であり、単に出現して終わるものから、指定の遊びに興じないと祟られるという内容、下記にある『太郎さん』を呼んでくるよう指示される、ひどい場合には「『首吊りごっこしよう』と言われて殺される」といった、呼び出した時点で殺害されることまで確定している者など、無害な花子さんから極めて危険な花子さんまで個体差が非常に大きい。

それどころか、『学校のトイレには花子さんと太郎さんがいて、夜中になると二人で遊ぶ』という人類サイドが全く干渉できないタイプの花子さんも存在する。


また、様々な派生話やバリエーションも地方によって複数存在し、正体は巨大な人食いのトカゲが化けた姿と言われていたり、ライバルに闇子さんという女性がいたり、さらに花子さんの男性バージョンとして太郎さんという種類も存在する。また、太郎さんが恋人であるとされることや、闇子さんとは太郎さんを巡るライバルであるとする話もある。

また、トイレに出現する怪異としては『赤い紙青い紙』『紫ババァ』など似た存在も数多く見られる。


生前の名前が語られる場合は「山田花子」「田中花子」など一般的な名字があてられることが多い。創作物においては、下記のように人に近しい存在として描写されることも多いことから、HAUNTEDじゃんくしょん長谷川花子など、他の登場人物との関係も意識しながら設定される例もよく見られる。


かつては「学校の怪談の代名詞」としてホラー寄りの描写をされることが多かったが、近年では「少女の霊」であることに着目して萌え寄りの描写をされることも多い。また、『人間に害をなす怪異』でなく『人間の味方』としての描写も多くなっている。



出現方法の一例編集

代表的な例編集

  1. 放課後、3階女子トイレの3番目の個室の前に立つ
  2. 3回まわる
  3. ドアを3回ノックし、「花子さん、遊びましょ」と呼びかける
  4. 「はぁい」と返事をされたら個室の扉を開ける
  5. 中に花子さんがいるので、お手玉や鞠つきをして遊ぶ

なお、遊びの内容は話によって大きく変化し、中には遊び道具を持参しなければいけない例や、「首吊りごっこしよう」と言われて持参した縄跳びで首を絞められ、殺害されるという例もある


また、「回る」「名前を呼ぶ」行為については、古来より降霊術や危篤状態にある者を蘇生させる手段として「ぐるぐる回る」「大声で名前を呼ぶ」などの手段が取られており、関連性を指摘する向きもある。


やや特殊な例編集

  1. 学校の3階にあるトイレに入る(3階がない学校の場合、どこのトイレでも良い)。女子トイレに出やすいので女子トイレで行うのが一番良い。
  2. トイレの個室の前で3回回る(出来ればブレイクダンスが良い)
  3. ドアを3回叩き(強く叩いてはいけない)「花子さん遊びましょ」と言う。
  4. 2~3を手前の個室から奥の個室まで3回行うと3番目の個室からかすかな声で「はい」と返事が返ってくる。
  5. 返事が返ってきた個室の扉を開けると赤いスカートのおかっぱ頭の女の子が立っている。
  6. 話しかけると戦闘になる。
  7. 倒すと「ラバーカップ」(スッポン)を貰える。

近年は子供たちの文化の変遷により、このようにゲームの裏技的な要素を付加された花子さんも散見される。


類似の怪談編集

トイレには花子さん以外にも様々な幽霊や妖怪が現れる。

カレーパンを食べるやみ子さん切り子さん花子さんブラック花子さん


詳細はトイレの花子さん系統の妖怪一覧


様々な花子さん編集

創作編集

センシティブな作品あーそびましょー


はなこちゃんトイレの花子さん


トイレの花子さんを題材とした作品編集

学校のコワイうわさ 花子さんがきた!!(児童小説。森京詞姫)

みんなの花子さん


トイレの花子さん(アニメ。原作:KKベストセラーズ、製作:映画「忍たま乱太郎」製作委員会)

こ~わくない こわくない♪


ふしぎ通信トイレの花子さん(漫画。原作:もぎひろむ、漫画:南条アキマサ)

ちみっこ花子さん変身花子さん


学校の怪談(コミックブンブン)(漫画。原作・監修:日本民話の会、漫画:小川京美)

「あら、見つかっちゃった」


地縛少年花子くん (漫画。あいだいろ)(この作品での花子さんは少女ではなく少年。)

花子くん


トイレの花子さんがゲストとして登場する作品編集

学校の怪談(テレビアニメ)(CV-川澄綾子)(アニメ。フジテレビ系列局)

トイレの花子さん(学校の怪談版)


HAUNTEDじゃんくしょん(漫画。夢来鳥ねむ)⇒長谷川花子
センシティブな作品


妖怪ウォッチ(ゲーム。レベルファイブ|)⇒花子さん(妖怪ウォッチ)

ゲラゲラポー!


境界のRINNE(CV-日高里菜)(漫画。高橋留美子

センシティブな作品


ゲゲゲの鬼太郎(6期)(アニメ。原作:水木しげる、制作:フジテレビ、読売広告社、東映アニメーション)⇒トイレの花子さん(ゲゲゲの鬼太郎)

トイレの花子さん


真・女神転生if...(ゲーム。ATLUS|)⇒悪霊はなこ

悪霊はなこ(真・女神転生if...)


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