概要
ゲーム本編におけるトライフォースはこちらを参照。
多くが古い作品のため現在では入手困難である。
物語の要点やネタバレまで含めて記載しているため、これから読みたいという方は閲覧注意。
今でこそトライフォース=願いを叶える神々のアイテムという立ち位置だが、初代ゼルダの伝説では「神秘の力を持つ黄金の三角形」くらいしか説明がなかった。設定が明確化する以前に描かれたコミカライズ版では、独自解釈によってさまざまな設定が付けられている。
また原作ではリンク=勇気のトライフォースの所持者、ゼルダ=知恵のトライフォースの所持者という設定だが、初期のメディアミックスではリンクが知恵の所持者として扱われることが多かった。
登場作品
こばやし将「ゼルダの伝説」
力と知恵のトライフォースが合わされることで絶大な力を発揮するという設定で登場。不思議な力でハイラルの土地を豊かにしていたが、地球の破壊を目論む闇の大王ガノンに狙われてしまう(本作は、はるか昔の地球にあるハイラル地方という設定である)。
この漫画では、リンクが知恵のトライフォースの所持者となっている。最後の戦いではガノンにダメージを与えて弱らせた後、知恵のトライフォースを掲げることで光線を放ちトドメを刺した。
乱丸
ゼルダの伝説(初代)
当初は大地に恵みを与えるという設定であり、力と知恵がなくなったことでハイラル中の土地はやせ細ってしまっていた。
ガノンは力を所持することで凄まじいタフネスを得ており、胸を剣で貫かれても「力のトライフォースがある限りガノンは死なぬ!」と言い放っている。
対抗するべくリンクは、マジカルソードと知恵のトライフォースを合体させることで槍を生み出した。
ちなみにこの作品では、リンクが知恵の所有者となっている。マジカルシールドの表面にはめ込む形で盾として使用した。ガノンが使っていた「石像に化けるまやかし」を無効化させ真の姿を露出させた。時のオカリナに登場するまことのメガネに近い活躍である。
リンクの冒険
続編『リンクの冒険』では力、知恵、勇気の三つを揃えることで願いを叶え、死者すら生き返らせられるという描写がされた。ただし妖精たちによれば「トライフォースで人が生き返るとは思えない」とのことで、リンク自身も半信半疑だった。
3つのトライフォースを揃えたリンクがそれを掲げると、怪物に変異していた若者たちを元の人間に戻したり、溶岩の湖を清浄化して普通の湖にするというシーンが描かれた。
また前作と同じく勇気のトライフォースと剣が合体するという能力も披露されている。鍔の部分がマスターソードに似た造形に変化し、ガノンの光線を跳ね返してみせた。
しかしラストバトルでは全てのトライフォースをガノンに奪われてしまったため、リンクは自身の力で立ち向かうことになる。
蜃気楼城の戦い
リンクがガノンを倒してゼルダ姫を救出した後の物語。
トライフォースは王家に保管されていたが、ガノンの弟である魔将軍(ゼネラル)ガイアによって奪われ各地に隠されている。ガイアが所持しなかったのは、聖なる力を持つアイテムを所持し続けることが出来ないため。
なお、力と知恵のトライフォースが2枚ずつ存在しており、計4枚集めないと蜃気楼城に近づいた途端、空間の歪みに飲み込まれてどこかへ飛ばされてしまう。
その後は作者によって振り出しに戻される。
ちなみにトライフォースの1つはピラミッドに隠されている。ゼルダ編で回収しに行く。
ゲームブック「新・ゼルダの伝説」
複数の国が集まって大ハイラル王国を築いていた大昔の時代。“リンク”の正体、インパがゼルダ姫に引き取られる経緯、王家がトライフォースを保管するまでを描いている。
ゼルダ姫は侵略者ガノスの呪いによってクリスタルに閉じ込められてしまい、事情を知った旅人の青年リンクが討伐に向かうところから物語が始まる。リンクは旅の仲間に浮浪児コムを加える。
討伐の冒険の中、リンクとコムは3つの伝説の秘宝(見た目はトライフォース)を得ていく。3つの秘宝はガノスが恐れる者であり、これをすべて揃えないと倒すことが出来ずトゥルーエンドの条件が満たせない。
力の秘宝はダンジョンに隠されている。リンクに怪力を与え、ドラゴン(アクオメンタス?)の両翼を引き千切って勝利させた(力の秘宝がない場合は、ドラゴンの一撃でリンクが殺されてゲームオーバーになる)。
知恵の秘宝は木のうろの中に隠されている。リンクの術の威力を引き上げ、悪魔の使いたちを光の術で消滅させたり、もしくは次元の狭間へと葬った。術を使ったのにもかかわらず少しも疲れていないことにリンクは驚いていた(知恵の秘宝がない場合は術を封じられて発動出来ず、闇の中に閉じ込められてゲームオーバーになる)。
勇気の秘宝はラストバトルの最中、リンク、コム、クリコン(泉の妖精の使いであるいクリスタル状の鳥)の勇気が揃った時に姿を現す。強力な光線を放ってガノスを焼き尽くし勝利へと導いた。
このことから秘宝とは、人間と妖精の想いの具現化であると推察出来る。
なお、ラストバトルでは力と知恵の秘宝がリンクの剣にパワーを与え、刃からオーラを放つ状態になった。この一撃でガノスの左角を斬り落として手傷を与えた。
実はトライフォースを保管するためのプレートをガノスが所持しており、奪い取らないと勇気の秘宝(もしくはすべての秘宝)が消滅してしまいノーマルエンドになる。
この場合はガノスを倒してもハイラルに魔物が残っているため討伐の旅へ出る。
トゥルーエンドでは、身寄りのなかったコムが恩を感じたゼルダ姫によって養女として引き取られる。そしてゼルダ姫は、3つの秘宝を王家で保管することを約束した。
その際に、コムの本名がコミィ=インパであること、ゼルダ姫の本名が初代ハイラル王女ゼルダI世であることが判明する。
そして3つの秘宝は、ゼルダ姫によって“3つの力(トライフォース)”と名付けられた。
しごと大介&みなづき由宇「リンクの冒険」
ガノンはリンクに敗れて肉体を滅ぼされていたが精神のみ生き延びていた。しかし力、知恵、勇気の三つが揃うことでガノンの魂を永遠に封印した。
メディアミックスで確認できる限り「ガノンを封印した」という設定が出た初めての作品である。
ゲームブック「ハイラル英雄伝説」
リンクの存在が伝説の英雄としてのみ残り、魔王ガルゴアによって支配された並行世界のハイラルが舞台。
ハイラルには魔王の呪いが掛けられており、ガルゴアが寿命で倒れた後も解けることはなかった。解呪には力と知恵と勇気のトライフォースが必要だった。力と知恵はハイラルが保管していたが勇気だけは所在が不明であった。
そこで人々の想いに応え別世界からやって来たリンクが勇気トライフォースを求めて旅立つことに。更に魔王側もガルゴアを生き返らせるために伝説の英雄リンクの血を狙い始める。
勇気のトライフォースは大神殿の奥に秘匿されており、最後の敵である魔獣デオーを撃破して争奪戦を制する。
ここで最後の選択肢が発生。正確なパスワードを入力しないと勇気のトライフォースが手に入らない。
間違えた場合は石像から光線が発射され、主人公たちもハイラルもその周辺地域も消滅するという最悪のバッドエンドになる。
逆に正解を選べば勇気のトライフォースを手に城へと帰還を果たす。
ゲームブック「暗黒トライフォース伝承」
闇を崇める一族が持つ邪のトライフォース(ブラックトライフォース)が登場している。
これは対象を吸い込んで封印することが可能であり、黒幕はリンクを吸い込ませることで生命力と負の感情を利用してブラック・リンクを生み出した(邪のトライフォースそのものがブラック・リンクに変化した)。
まさかのトライフォースが敵になるという展開である。
最終的に脱出したリンクが「闇を封印する呪文」を唱えたことで邪のトライフォース(ブラック・リンク)は光に属性が変わり勇気のトライフォースに変化した。
未将崎雄
ゼルダの伝説(初代)
古の時代にゼルダの一族が生み出した秘宝という設定で登場している。掌に収まるくらいのサイズであり、アクセサリーのように額や前髪に張り付けて所持する。
ゼルダの一族の血を引いたものならばトライフォースの存在を察知することが出来る。リンクはゼルダ姫(17代ゼルダ)が授けてくれたと考え、この能力を用いて知恵のトライフォースのかけらを探す冒険に出る。
17代ゼルダが所持する知恵のトライフォースは“光のトライフォース”と呼ばれ、強力な光線で邪悪な存在を消し飛ばすことが出来る。所有者の感情や想いが反映されて引き出せる力が増すような描写がされている。端的に言えばトライフォース版剣ビームである。
更には巫女たちを連れた儀式によって遠見を行い、ハイラルに潜む脅威を暴くということもやっている。千里眼のように単純に遠くのものを見るのではなく、邪悪な存在のイメージを具現化・可視化させてる。このため巫女が襲われて気絶してしまった。
17代ゼルダはこの能力で魔族が辺境に潜んでいることを知った。
続編『リンクの冒険』ではバリアを展開したり、トライフォースのエネルギーを吸収してパワーアップしたり、取り込んだエネルギーをリンクのマジカルソードに送るという芸当を見せている。
また両手を添えて光を当てることでリンクのケガ(しもやけ)を直している。
ガノンが所持した力のトライフォースは暗黒に染められてしまい“暗黒のトライフォース”に変異している。バリアを展開したりトライフォースを利用したエネルギーの攻撃を吸収するなど守りに特化した能力になった。しかも人間の負の感情を喰らうため、ゼルダが抱く復讐心が反映された知恵のトライフォースの光線(エネルギー)が通用しなかった。
トライフォース自体は強力な道具でしかなく、持つ者によって光にも闇にもなるというわけである。
トライフォースに魂を移植するという描写もあるが、これがトライフォースの特性なのかゼルダの一族の能力なのかは不明(初代ゼルダと16代ゼルダが行っている)。
なお、本作に登場するホワイトソードとマジカルソードもゼルダの一族が鍛えたものとなっており、本質的にはトライフォースと同じ力を持つ。
過去、初代ゼルダはハイラル侵略を目論む魔王ガノンを魔界に封印し、魔界の扉を二つのトライフォースによって閉ざした。そして子孫たちにトライフォースを継承させ魔界を閉ざす役割を託す。
更に初代は二つのトライフォースに自身の魂を移し、肉体は魔界に残してガノンの封印の維持に使われた。
400年後には子孫である16代ゼルダ(ゼルダ姫の母親)に二つのトライフォースが渡ったが、肉体的にも精神的にも弱かったため魔界の封印が弱まるという事態を引き起こしてしまう。
現代において力のトライフォースは16代ゼルダが所持し、知恵のトライフォースは娘であるゼルダ姫に継承された。しかし母親は背後から襲って来たガノンに殺され力のトライフォースを奪い取られる。
3年後。力のトライフォースを暗黒に染めたガノンは知恵のトライフォースも奪うことで魔界の封印を完全に解こうとする。ゼルダ姫はガノンに捕まってしまうが、知恵のトライフォースだけは渡すまいと分散して各地に飛ばす。
知恵のトライフォースはリンクによって集められ、それを知ったガノンはゼルダ姫を人質に交換を要求。しかしリンクがガノンを討ったことで事態は収束した。
リンクの冒険
3年後を描いた続編『リンクの冒険』では、魔界の封印が破れてしまったことが判明する。しかも同じ封印は施せないので新たなトライフォースを生み出すしかない。それが出来るのは本来の肉体に戻った初代ゼルダのみ。
しかも前作で倒されたガノンは魔界に封印された本体の一部に過ぎず、密かに生き延びてリンクに化け各地で虐殺を働ていた。真のガノンは初代の肉体を利用した封印術によって眠りについているが、復活は時間の問題だった。
初代はいつか復活するガノンに備え、自身の魂を力と知恵のトライフォースに宿らせていた。そして接触して来たリンクとゼルダ姫の前に現れこれらの事情を伝えた。
リンクは子犬に宿った初代と協力して真のガノンと決着を付ける。そして初代の肉体を取り戻し、リンクが生み出した勇気のトライフォースを以て魔界を再び閉ざした。
絵本「リンクの大冒険」
ガノンを倒したリンクの前に現れ、いきなり神秘の力を発動させる。しかし人々が生き返った描写はなく「ハイラルに平和が訪れた」と語られるのみ。
小学一年生に掲載された短編絵本なので、その辺りはさらっと終わらせてしまったと思われる。
ゲームブック「ゼルダの伝説 神々のトライフォース」
原作と同様の役回りで登場。選択肢によって結末が変化するゲームブックであり、Aルートでは「時間を巻き戻し、平和だった頃のハイラルに戻してほしい」という願いによって死亡した人々が復活を果たす。
BルートとCルートはバッドエンドになっており、どちらもリンクがトライフォースの存在に気づかずハイラルに戻ってしまう。
小説「黒き影の伯爵」
アッサム王家の一人娘ゼルダが所持する神の石という設定で登場。
力のトライフォースは世界のすべてを制する強大なパワーを与え、知恵のトライフォースは過去・現在・未来すべての真実を知ることができると言われていた。
しかし、二つの宝石は片方だけでは効果を発揮しない。また絶大な力は人間ではとても扱いきれなかった。
ガノンはこの力で無敵の王となって世界征服を目論んでいた。手始めにアッサム城を襲撃して滅ぼしたが力の分しか奪えず、知恵はインパに持ち去られてしまう。その後はインパの手によって分割され各地に隠される。
最終局面ではリンクが知恵のトライフォースの所持者となってガノンと戦った。矢に知恵のトライフォースを取り付けることでその力を乗せて放ち、ガノンにトドメを刺した。
小説「ゼルダの伝説②_神々のトライフォース」
上記のゲームブックの派生作品だが普通の小説になっており、原作のストーリーを改変している。
トライフォースはハイリア人によって聖地に安置され、その後でマスターソードが鍛えられた。現在トライフォースはガノンの体内に宿り、倒さない限り取り戻すことができない。
ガノンが倒された後、トライフォースはリンクの傷を癒し聖地を元に戻すが、死者を生き返らせることも願いを叶えることもなくいずこかへと飛び去ってしまった。
このため死亡した人たちは生き返らないため後味の悪い結末となっている。
高長歩「魔性の影」
『リンクの冒険』の読み切り漫画。リンクは力と知恵のトライフォースを左手の甲に宿している。逆にリンクの影(ダークリンク)は右手の甲に勇気のトライフォースを宿している。
トライフォースが三つ揃うと共鳴し合うという性質がある。また退魔の力(聖なる力)も強くなるらしくリンクの影が苦しむシーンがある。
リンクの影は三つのトライフォースを利用してハイラルの支配を目論み、リンクが持つ力と知恵の分を奪おうとしたが返り討ちに遭い消え去った。
田口順子「神々のトライフォース」
眠りについていたためガノンに利用されていたという設定。原作通り闇の世界を支配して住民たちを動物に変えてしまった。
最終決戦の際、ガノンに追い詰められながら必死に呼びかけるリンクに応えて目覚め、自らの意志で力を貸した。
ガノンは資格がないためかトライフォースを球体に包んで所持している。衝撃波で相手を吹き飛ばすなど攻撃に使うことも可能。
リンクがトライフォースを継承した際は、この衝撃波でガノンを圧倒した。劇中でも珍しい「攻撃にトライフォースの力を利用できる」という設定である。
かぢばあたる「神々のトライフォース」
創世の刻から存在していたトライフォース。それを最初に手にしたのがガノンであった。
600年前、ガノンは“不老不死”を願ったことで不死身の肉体を手にする。しかも歪んだ願いのエネルギーは聖地の時間を止めてしまい、そこにいる者たちを不老にしてしまった。
主要人物の一人であるカニカは、ガノンに無理やり参謀にされて聖地まで連れて行かれたことで600年間も生き続け孤独を味わうこととなった。
やがてガノンは自ら配下を率いて光の世界へと侵攻を開始。当時の人々は不死身のガノンに対抗するべくマスターソードを鍛えたが、傷一つ付けることが出来なかった。そこで七賢者によって聖地のピラミッドに封印された。
原作とは違い死亡した人たちは生き返らず、リンクが叶えた願いも読者の想像に任せる形になっている。
リルトの誓い
パワーアップアイテムとして登場。ただし主人公たちではなく悪の三幹部に味方している。
主人公の故郷であるヘザラ村の近くにある禁断の谷に隠されていたが悪の三幹部によって暴かれる。
【恐怖】の心を持つ砂漠の盗賊ハギス。
【暴力】の心を持つ王家兵士団幹部グラスゴー。
【陰謀】の心を持つ闇の商人フーイディン。
この3人は上から順に勇気、力、知恵のトライフォースに触れたことで強大な力を得ている。力を与えた後はどこかへ飛び去ってしまったが、エンディングでは三幹部がどこかに隠していたことが示唆されている。
邪悪な心の持ち主が触れたことで世界中の犯罪者や囚人など悪党たちがモンスターに変異してしまった。また誰も願いを掛けることが出来なくなった。三幹部はモンスターたちを従えてハイラルに悪のトライアングルゾーンを形成する。
黒幕であるガノンはトライフォースを利用して復活を目論んでいたが、掲載紙の休刊により駆け足な終わり方になったため、その辺りは描写されなかった。
エンディングでは主人公たちによってトライフォースが集められ再び安置された。
姫川明
ふしぎの木の実
ハイラル城の倉庫に保管されていたが、城に入り込んだリンクに試練を与えた。
実はこれ以前からリンクの手の甲にはトライフォースが宿っており、紋章を向けるだけで邪悪な存在の動きを封じることが出来る(ただしリンクにこの能力の自覚はない)。
更には暗黒の塔が崩壊した際にリンクと仲間たちを守ってくれたので、軽い負傷だけで済んだ。
これによりリンクでは歯が立たないほどの強敵に対するアドバンテージとなった。
神々のトライフォース
ガノンが変異したのは、トライフォースが彼の欲望を具現化したからとされている。
姿だけではなく言動もトライフォースに対する執着心・独占欲が出ており、これも具現化の影響である。
もはやガノン自身でも欲望が制御出来ず暴走した怪物になってしまっている。
ガノンは神の遺物を手に入れたつもりだったが、実際は一方的に力を与えられ道具に使われている立場なのは皮肉である。
ガノンが倒れた後はリンクの手に渡ったが、無論暴走などすることなくリンクの願いを叶えている。しかし願いの内容不明である。
トワイライトプリンセス
「トライフォースは世界を創生した時、神が地上に置いた〝黄金〟だ」
「触れた者の最初の願いを形にする」
「〝汝望むものあらば、我もまたそれを望む〟」
「どんな願いかではない。願い―――。すなわち神の意思。それがトライフォース」
「俺が支配者となる事が神の意思なのだ!!」
ガノンドロフの台詞は、要約すると願いそのものが神の意思ということ。あるいはトライフォースそのものが神の意思とも言える。
自分が支配者になることを願ってトライフォースが叶えるならば、それは神の意思になる。
言い換えれば自分が最初にトライフォースに触れられる自信があるということであり、リンクに対する勝利宣言でもある。
過去にリンクは英雄になるつもりでガウロフの剣(影の世界に蓋をする封印)を引き抜いたことで故郷を消滅させてしまった。それは今でも心の傷として残っており、マスターソードという今度こそ英雄に相応しい便利な力を手にしたことで「俺は最強の戦士」「俺は神に選ばれた人間」と慢心してしまう。
が、しかし。これは勇気のトライフォースを所持した影響によるもの。リンクは心の奥底で燻っていた負の感情(英雄になれなかった不満)を暴走させられてしまい、それがダークリンクとして顕現してしまった。
ちなみにゼルダ姫とガノンドロフは、トライフォースを宿したことで「時のオカリナの記憶(7年前と7年後)」を持っているという独自設定がある。
特にガノンドロフは「リンク」さえいなければ世界を支配出来ていたとして激しく憎悪している。逆にリンクは覚醒が遅いことから当時の記憶がなく“この世界で生きるリンク”として終始立ち回った。