ここでは藤子・F・不二雄による短編作品を記述する。映画については『2112年ドラえもん誕生』を参照。
概要
藤子・F・不二雄による読切漫画。1978年11月25日発行の『コロコロデラックス』に掲載された。国民的漫画である『ドラえもん』及び同作品の主人公がどのように生み出されたのかを描いたメイキング作品である。
後にてんとう虫コミックス11巻に描かれた『ドラえもん』の来歴などと合わせて『2112年ドラえもん誕生』というタイトルで映画化され、『創世日記』の同時上映作品として公開された。
藤子先生はあまり「メイキング」みたいなものは好きでなく、雑誌社からの依頼でこういう企画を受けたときは拒否していたそうだが、編集者が
「オバQのやつ(『スタジオ・ボロ物語』)あるじゃないですか。あれとドラえもんの制作秘話描けばバランス取れていいんじゃないですか」
と粘ったので、しぶしぶ書くことになった。原稿を見た編集の人は、作者が後悔したり、述懐したり、猫をもふもふしたり、とほぼ全然ドラえもんのアイディアが登場しないのにハラハラしていたそうである(ただし平山隆さんはこの構造に「短編の名手」と敬意を表している)。
なおそういう訳でアニメ版では編集者が雑誌の宣伝ページへ「藤子先生新連載!」の絵を出した後で、作者へ依頼するが、こういうのは、漫画家を描いたマンガ、『燃えよペン』(島本和彦作、演)でも同様のものがある。この辺は「全てのマンガ家がこうだと思っていただきたい」なんだろうなぁ。というかマンガ版では「藤子不二雄」が気合で予告を出し、後悔しているシーンから始まる。
関連タグ
F先生が『ドラえもん』の前に描いていた漫画。「変な奴が一般的な家庭に上がり込んできて、魔法や超科学でトラブルを起こす」という藤子漫画お決まりのパターンの確立に一役買った作品で、本作の最終回の後の次号予告で主人公・デンカが「正月からぼくにかわって登場します、よろしくね。」と発言している。