映画『さらば仮面ライダー電王 ファイナル・カウントダウン』については →さらば電王
概要
正式名称は『ファイナル・カウントダウン』 (The Final Countdown) 。
1980年に公開されたタイムスリップをテーマとしたSF映画で、原子力空母ニミッツが初めて映画に登場した作品である。
あらすじ
1980年にハワイ沖を航行していたニミッツは、水色をした不思議な竜巻に巻き込まれてしまう。
嵐は収まったものの随伴駆逐艦とはぐれてしまい、無線を送ってもどこからも応答が無く、そのかわりに奇妙な無線通信とラジオ放送を受信する。
艦長のマシュー・イーランドはこの異常事態に緊急警戒態勢を発令し、真珠湾へ偵察機を発進させるが、ニミッツのレーダーには謎の飛行機が接近してくるのが映った。
そこで調査のためにF-14トムキャットを発艦させたが、こちらに向かってきた飛行機とは旧日本軍の零式艦上戦闘機であったのだ。
零戦は近くを航行していた民間人のヨットに攻撃を始めたために艦長は撃墜を命じ、1944年の大統領選候補であった民主党のサミュエル上院議員、女性秘書のローレル、愛犬のチャーリーを救助し、日本海軍兵のシムラを捕虜にする。
偵察機が真珠湾で撮影した過去のものであるアメリカ海軍の艦隊、奇妙な無線やラジオ番組、そして零戦の存在から、今が1941年12月6日の真珠湾攻撃の前日であることを悟ったニミッツの乗組員たちは、歴史に介入すべきかを決断させられることになり…
余談
- 1984年に公開された、1943年におこなわれたアメリカ海軍の実験により、現代に当時の水兵がタイムスリップする『フィラデルフィア・エクスペリメント』と混同されることがあるが全く違う映画である。
- 劇中で登場する零戦は『トラ・トラ・トラ!』のために制作されたT-6改造の通称テキサン・ゼロ。
- 日本で架空戦記小説がブームになるのは、この映画の公開から10年以上たった1990年代以降。それを経た現在の創作物を見慣れた目からすると、ストーリー展開が物足りなく感じるかもしれない。
- 豊田有恒の小説『異聞・ミッドウェー海戦(1987年)』は海上自衛隊の護衛艦「くらま」がミッドウェー海戦にタイムスリップするという展開が酷似しており影響がうかがえる。
- 1992年発売の『エアーコンバット2』シナリオ集Vol.2にはF-14で真珠湾に向かう零戦を迎撃する「秒読みの最後」という任務が収録されている。
- エンディングテーマ「Mr and Mrs Tideman」は「火曜サスペンス劇場」の初代エンディングテーマ「聖母たちのララバイ」の前半に酷似している。「聖母たちのララバイ」は木森敏之とジョン・スコットとの共作扱いになっているが、実際には原作曲家のスコットが東京に乗り込んで日本テレビ音楽と掛け合い、印税の8分の1を配分することでしぶしぶ和解したとか。