非正史(レジェンズ)スピンオフ小説に登場する女性のジェダイ・マスター。
銀河帝国存続時は、ダース・シディアスに仕える「皇帝の手」と呼ばれる側近であり、皇帝直属のエージェントとして暗殺やスパイなど表沙汰にできない任務をこなしていた。
帝国崩壊後に彼女は行き場を失う。
その後は皇帝が断末魔にフォースで呼びかけたルーク・スカイウォーカー暗殺の思いを胸に秘め、タロン・カードのもとで密輸業者として職を得ていたが、スローン大提督の作戦によりスカイウォーカーがたまたま手元に飛び込んできたため、彼女は使命を果たそうとする。
しかし、偶然から彼と何度も共闘し、さらにスカイウォーカーのクローン、”ルウーク(Luuke)・スカイウォーカー”を倒したことで皇帝の声に悩まされることがなくなった。その後ルークと協力して、狂気のジェダイ・マスター、ジョルース・クボーズを倒し、新共和国に協力する。
その後は、スカイウォーカーが築いたジェダイアカデミーで、フォースを磨いていくとともに、彼と新共和国のための任務につく。
そして出会ってから10年の歳月を経て、2人は結ばれることとなった。
その後ユージャン・ヴォングとの戦争のさなかにルークとの第1子ベン・スカイウォーカーをもうけ、この凄惨な戦争を生き延びた数少ないジェダイとなるが、ハン・ソロとレイア・オーガナ・ソロの長男で新しいジェダイ騎士団の中心的存在となっていたジェイセン・ソロがシスの暗黒卿に転向した際に彼によって殺害される。
マラ・ジェイドはシスの暗黒卿であるダース・シディアスからダーク・ジェダイとしての訓練を受けていたため、ダーク・ジェダイの一人とする見方が一般的である。しかし彼女は自分の為では無く皇帝や銀河帝国の為に(少なくとも本人はそう信じて)フォースを使っていたため、ルークは少なくともマラ自身は最初から暗黒面に堕ちていなかったとの考えを述べたことがある。
余談
マラ・ジェイドはスピンオフ作品の登場人物の中で、原作者ジョージ・ルーカスが特に大嫌いなキャラとして知られている。
ルーカスは元々映画本編および自分が制作指揮を執ったアニメ版以外はパラレルと割り切り、小説やゲームなどのスピンオフ作品についてはある程度各作者の好きなようにやってもらおうというスタンスだったが、それらの作品にも一通り目を通した上で助言・賞賛・批判などを行なっていた。
アイラ・セキュラのように映画本編へ逆輸入されたキャラもいる一方で、マラ・ジェイドは「ジェダイは一部の例外を除き独身」という原作の設定に反してルークと結婚することから、ルーカスにかなり批判されたらしい。
ただしルーカス自身もルークのラブロマンスは考えていたらしく、それをスピンオフでやられてしまうことや、妻帯者となることでルークのキャラクター性が変わってしまうことも理由の一つだったと思われる。
しかしファンからは、「ルークは古い伝統に縛られず、時代に即したジェダイ騎士団を作っていく」という一つのテーマの象徴として概ね歓迎されており、人気の高いキャラクターである。
また、ルーカスのマラ・ジェイド嫌いは当人もネタにしている。
例えば「新作に向けた会議でとある人物が『次回作にマラ・ジェイドを出しましょう』と提案した途端、ルーカスが激怒してその人物を部屋から叩き出し、彼を会議に呼んだスタッフが『あいつは後で生きたまま燃やしておきます』とルーカスに詫びる」というネタ動画がルーカス本人出演で作られていたりする。