演:ウィリアム・ナディラム/吹き替え:田村真
概要
第2作『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』から登場した魔法使い。
1884年生まれ。アルバス・ダンブルドアと生年がかなり近い。黒人で純血。
劇中ではレストレンジ家の因縁に関わり、ニュート・スキャマンダーらと共にゲラート・グリンデルバルドと相対する事になる。
複雑な家族
時系列順に、ユスフをとりまく家族の複雑な推移を解説する。
登場人物が多くややこしいが、ユスフ、リタ、コーヴァス5世という三人の兄妹弟の話だということを念頭に置けば整理しやすい。
そこにクリーデンスという1作目からのキーパーソンが絡んでくることを意識すると良い。
①カーマ家にユスフが生まれる
純血の魔法使いムスタファ・カーマと高貴な生まれの美女ロレナが結婚し、ユスフが産まれる。ユスフがセネガル系の黒人かつ純血であることから、カーマ家はアフリカにルーツを持つ魔法使いの旧家だと考えられる。
②レストレンジによる略奪婚
現れたフランスの純血レストレンジ家のコーヴァス・レストレンジ4世にロレナ・カーマは拉致されインペリオにより従わせられコーヴァス4世の妻となり、カーマ家にはムスタファとユスフが残される。そしてロレナはリタ・レストレンジを産んだ。つまりリタはユスフから見ると異父妹である。リタを産んで程なくしてロレナは死亡する。
リタ・レストレンジ
③レストレンジの再婚
略奪したロレナが死んだため、コーヴァス4世はクラリスという女性と再婚。クラリスはコーヴァス5世を出産する。フランスの本家レストレンジ家の男児は代々コーヴァスという名前なのだ。コーヴァス5世はリタにとって異母の弟、ユスフにとって義理の弟となる。そしてロレナと同様に子供を出産した後にクラリスは死亡。(コーヴァス4世は子供産ませたあと女を殺す性癖でもあるのか?) この時点でコーヴァス・レストレンジ4世の元にはリタとコーヴァス5世という二人の子供が残された。
〜ここまでの三兄妹弟まとめ〜
- 【長男】ユスフ・カーマ
母:ロレナ・カーマ
- 【長女】リタ・レストレンジ
母:ロレナ・カーマ
- 【次男】コーヴァス・レストレンジ5世
④赤ん坊の取り替え
ムスタファとユスフのカーマ親子は、ロレナを奪ったコーヴァス4世に復讐するべく動き出す。ムスタファとユスフが親子で復讐の「破れぬ誓い」(履行せねば死ぬという魔法契約)を結んでいたことを知ったコーヴァス4世は危険を感じ、愛する息子コーヴァス5世を守るためレストレンジ家に仕える半妖精(ハーフエルフ)の召使いアーマ・ドゥガードを使ってリタとコーヴァス5世をアメリカ合衆国に送った。
その後しばらくしてコーヴァス4世は逝去。
アメリカへの船中、泣き止まない異母弟コーヴァス5世にうんざりしたリタはこの赤子を近くのキャビンにいた別の赤子と取り替えた。嵐により船が沈没に見舞われた際、救命ボートが転覆しコーヴァス5世は溺死。リタが取り替えた赤子はニューヨークでベアボーン家の女性に引き渡されることとなる。自分が何者なのか、全く知らないまま……。
この取り替えをユスフは知らなかったため、クリーデンスをコーヴァス5世だと勘違いしてその命を狙っていたのである。
クリーデンス・ベアボーン
⑤更なる真相
クリーデンスは結局コーヴァス・レストレンジ5世ではなかった。もはや彼らが何者だったのか特定する術もない。
しかしゲラート・グリンデルバルドが、クリーデンスに不死鳥と共に彼の真の名を告げる。
その後
結局ユスフの「破れぬ誓い」がどうなったのかは不明。まぁ、復讐の標的は実は全員死んでいたわけであるが……。
クリーデンスがコーヴァス5世でなかったこと、そしてリタがグリンデルバルドの犠牲になったことでユスフは妹も弟も失う形となる。
また、ユスフは前項で解説した通りカーマ家の血しか入っていないので、フランスの本家レストレンジ家はリタの死をもって断絶した可能性が非常に高い。
となると、ハリポタ本編の1990年代に登場したイギリスのレストレンジはフランスのレストレンジ家の分家である可能性が出てくる。
余談
アフリカの魔法学校ワガドゥーで学んだ可能性もなくはないが、カーマ家はフランスのアフリカ系移民っぽいのでボーバトン出身と考えるのが妥当だろう。