「未来はどんどん進み来る。ぼうっとしてる暇はないだろう、オレたちには」
概要
魔術師レフ・ライノールの中にいる「過去」「現在」「未来」をそれぞれ重要視する3つの人格の中で、「未来」を重要視する人格。
蒼崎姉妹と面識があり、同じ未来派である蒼崎青子に対しては友人を必要ないとしている彼が例外的に友人でありたいと思う程に好意的だが、逆に過去に重きを置く天才である蒼崎橙子は自分にとっては異教の女神だと本人を目の前にして言うほどに疎んじている。
元々は短編小説『2015年の時計塔』でのみ登場していたが、『Fate/Grand Order』第一部では登場する事はなかった。
だが奏章第1章『虚数羅針内界 ペーパームーン』ではこの側面を再現したAIマスターの1人として登場。移送部筆頭AIであり、ライダーを従えている。
容姿は第一部のレフとほぼ同じだが、帽子を被っておらず、年代も幾分か若い。
人物
荒々しくユーモアのある言い回しを多用し、それなりの義心や面倒見も有している。
そして何より、『未来』というものに固執しており、彼の行動指針となっている。
また、聖杯戦争に際したランダマイザ人格付与の影響か、非常に強い探究心を持っており、自分の身を危険に晒しても医療部の様子を視察している。
また、とても計算高い性格であり、一挙手一投足に意図を持って行動する魔術師らしい魔術師である。
能力
属性は『虚数』であり、作中では虚数空間に大量の魔力を溜め込み、狙った時一気に解放する使い方が多い。
これに加えて本人の考察力も非常に高く、未来予知にも思える精度の未来予測能力も有している。
上記の「解放」は、あらかじめ指定した場所やタイミング以外では使えないデメリットがあり、本来なら運用が極めて難しいのだが、彼は未来予測によりその機を読んで行動する事が可能。
本編中ではこれら最大限に利用して、ライダーの宝具による能力向上があったとはいえ、キャスターの超巨大蠢魔を一撃で消し飛ばす魔力砲を披露している。
単純な比較は出来ないが、冬木に出現した巨大海魔と、巨大蠢魔が同じ規模だとすれば、アルトリア・ペンドラゴンのエクスカリバーに迫る破壊力を持っていることになる。
関連人物
蒼崎姉妹の妹の方。彼女に対しては好意的だが、そこに恋愛感情はない。『FGO』では彼女を意識したものと思しき「速射連発(スターマイン)なんざ馬鹿げた話だ」というセリフがある。
サーヴァントさえ攻めあぐねる巨大蠢魔を消し飛ばしておいて何をという話ではあるが、あちらはあちらで魔術の修行を初めてから僅か2年目にして千年を越える器物の王と称された存在を跡形もなく消滅させてしまっているため、あながち大袈裟とは言えない。
蒼崎姉妹の姉の方。未来の測定を生業とするライノールにかつて「未来なんて歴史が積み重ねたエピローグなんだから、あんまり期待しすぎるな」と言い放ち、大喧嘩となった。
なお、ライノールからすると彼女が淑女らしいのは眼鏡をかけている時の口調くらいのものであるらしく、「どの社交界にスカートの下から列車砲召喚してぶっ放す淑女がいるんだよ。オタク、やり口が吸血鬼じみてきてないか?」と呆れ返っている。妹が妹なら姉も姉である。
時計塔における考古学科のロード。ライノールが館長を務める研究棟は、彼の治める街であるロクスロートにある。
考古学者として研究成果や礼装を未来へ送っているが、彼のそれは「古きものに最大の価値を与える」為の行いであり、未来ではなく過去の魔術師の方が活かしきれると判断すれば躊躇する事なくそちらへ委ねるなど、未来にしか興味がないライノールとは似て非なる在り方をしている。
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ネタバレ注意!
彼は事前に用意していた極大の活性化ラニメント砲によってキャスターの使役する超巨大蠢魔を撃破。
そしてキャスターの退去によってペーパームーンが回転し、領地の所有権譲渡に伴ってズレた位相を見て、この聖杯戦争によって何が起こるのかという推測を立てる。
不純物と判断。排除を実行する
その結果、超遠方にいたアーチャーによって狙撃され、瀕死の重傷を負う。
今際の際にライダーに武人として戦わせてやれなかったことを謝罪すると、とあるモノを遺す。そうしてライノール・グシオンは死亡したが、その後現れた臓硯によって令呪とライダーを奪われてしまった。
更なるネタバレ注意!
聖杯戦争の最終盤、ラニ=Ⅻから全リソースを奪い取り降臨したカーリーによってアサシン、ランサー、バーサーカーは戦闘不能に追い込まれ、彼女の目論むシヴァの降臨が間近に迫る。しかしアサシンは巨大なリソースさえあれば、カーリーを止める手立てがあると踏んでいたところに、
「これはーーいわゆる、ダイイングメッセージってやつだ。」
彼はタダで死亡したわけではなく、彼が死に際に遺していた術式が発動。ライダーの宝具に紐付けていたラニメントの余りが虚数ポケットから取り出すことが可能となる。
これによってアサシンは奥の手を発動し、逆転の最大の要因となった。
また、彼のAIとしての実態は『収得』の方向性を持たせて生成されたAlterego・Import(インポート)型マスターであることも判明。