ピクシブ百科事典

ラスタル・エリオン

らすたるえりおん

ラスタル・エリオンとは、TVアニメ「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」の登場人物である。
目次[非表示]

「しかし伝説と歴史とは似て非なるもの。ギャラルホルンは確かにアグニカ・カイエルから始まった。だがその歴史はアグニカ不在の中で作られたものだ」
「周囲との調和共和…『個』ではなく『組織』であるからこそ成り立つもの。歴史を尊ぶなら、むしろ奴はアグニカを否定すべきだったのだ」
CV:大川透

概要

ギャラルホルンを束ねるセブンスターズの一角エリオン家の当主にして、月外縁軌道統合艦隊アリアンロッドの司令官。

如何なる敵も正面から噛み砕く事を信条とし、実力さえ伴えば家柄の無い人間であっても重用するなど、豪快さと大胆さを併せ持つ実力主義者。
MSや艦船を直接操縦することはないが、戦略家・戦術家として、そのいずれでも能力は高い。
策謀家、思想家としての才覚にも優れており、表立っては敵を作らず、敵対者は持ち前の策略を駆使して対処する。
SAUとアーブラウの紛争を意図的に起こし、かなりの犠牲者を出したり、自身の行いを正当化させるべく、間者を仕込んでまで味方殺しに手を染めたりと負の側面があることは事実である。他にも策謀と言う名の罪を多く重ねておりとても善人と言える人間ではないが、自身の悪どい面に対する自覚は十分にあり、人情を理解しつつ他者の思想に振り回される事はない。一方で、心理描写も含めて彼がそこまでして叶えたい理想が何なのかは劇中で明らかになることは無かった

その清濁併せ持つ手腕と身分にとらわれない人格もあって部下からの支持は厚く、組織内に確固たる勢力を築くと同時に、政商として名高いマクマード・バリストンノブリス・ゴルドンと言った組織外の人脈とも連絡をとりあえる間柄である。
傭兵のガラン・モッサは訓練校時代からの親友である。

マクギリスの反乱の時もまず政治的状況で自分に都合の良い状態であるかどうかを見据え、更に相手以上の兵力を持った上で開戦。戦闘時は強者は倒すより抑制してまず弱者から叩く、間者を仕込んで禁止兵器使用の正当性を作る、最終決戦でも数の利に頼って相手の実力を見誤らず確実に叩くなど堅実に勝利を固めていった。
一方で、ガエリオとマクギリスの一騎打ちには、敢えてガエリオへの助勢はさせずに戦いの行く末を見届けようとするなど、凝り固まった合理主義者でもない。

身分差別が横行するギャラルホルンにおいて人材を実力主義で重用し其の為もあってかアリアンロッドはギャラルホンでも最精鋭とされる実力を持っている。
一例としては親友のガランからの紹介とはいえ低い身分出身のジュリエッタ・ジュリスを取り立て重宝している。だが甘やかす事はなく、彼女が自分やガラン・モッサに盲信気味な態度を示した際にはあえてたしなめている。
またマクギリス率いるクーデター派との戦いの前には彼女にモビルアーマーをも倒した鉄華団バルバトスを足止めせよというある意味、「死ね」とも言うべき命令を出している。とはいえ、瀕死の重症を負ったジュリエッタを救出したガエリオに謝意を述べたり、暴走してみずからを窮地に陥れたイオクを謹慎のみにとどめるなど、味方には非情に徹しきれない甘さもみられた。

マクギリス・ファリドによるギャラルホルンの急進的な組織改革を快く思わない一人であり、マクギリスとは彼が幼少の頃から面識を持ち、その段階から彼が政敵になる事を予見していた。
但し彼自身もギャラルホルンの現状全てを是とはしていない。

エドモントンでの戦いの後、地球外縁軌道統制統合艦隊の司令に就任し勢力拡大を続けるマクギリスの権威を失墜させるべく、彼の政策を否定する目的で旧友のガランを使いSAUとアーヴラウの紛争を仕込む等の暗躍を繰り返し、同時にマクギリスと因縁を持つヴィダールを協力者として手元に置き、彼の助言を得てマクギリスの策を読み、先手を打つ事でその動きを封じる。

部下としてアリアンロッドに身を置くイオク・クジャンの後見人でもあり、彼の持つ人望を評価し、イオクからも全幅の信頼と憧憬の念を置かれている。
しかし、同時に彼の正義感の強さからくる無謀な部分を懸念しており、ハシュマルを暴走させた一件以降、マクギリスへの敵対心から全く無関係のタービンズに無実の罪を着せて襲撃するなど迷走を繰り返すイオクに釘を指すが、それが結果としてイオクを追い詰める一因となった。

結果、テイワズマクマード・バリストンからの取引でイオクの暴走を知り、彼に謹慎処分を下すが、マクギリスの仕掛けた青年将校によるクーデターによってイオクの後見人として彼の行った不始末の責任を追求され、更にSAUとアーヴラウの紛争を手引きしていた事も白日の下に晒される。
しかし、ラスタル自身は逆にマクギリスの行動を造反と規定し、アリアンロッド艦隊の全戦力を集結。ガエリオ・ボードウィンとして仮面を外したヴィダールと共にマクギリスと直接全面対決の姿勢を示すこととなる。

マクギリスとの交戦では、政治的根回し、戦力差や策、兵士の練度など自らの持つ全てを以って戦闘の開始前から最後まで戦場を支配し、終始戦況を優位に進め、もとはカルタ・イシューの麾下であり、彼女の死後、マクギリスの麾下に組み込まれた地球外縁軌道統制統合艦隊の戦意が低いとみて同艦隊への攻撃を控えたうえで、マクギリス直属の艦隊と彼に同調する若手将校の艦隊をほぼ壊滅させ、戦力を著しく減退させた鉄華団とともに敗走に追い込んでいく。
ラスタルの計画通りに戦況は進んでいくが、しかし、不利な戦局からの逆転を試みる鉄華団はガンダムフラウロスにダインスレイヴを撃たせる策を講じていた。自らが乗る旗艦ブリッジを狙われたことに、ラスタルは劇中で唯一驚愕の表情を見せている。

更に火星に敗走した鉄華団とマクギリスを犯罪者として社会的に追い込み、失墜したギャラルホルンの権威復活の為に鉄華団を率いるオルガ・イツカからの降伏の申し出を拒絶し外部との連絡網を遮断、「鉄華団が降伏勧告を拒否した」と事実と異なる情報を公表し、悪辣な手段である事を自覚しつつもスケープゴートに仕立て上げた鉄華団殲滅を正当化する為に報道陣を招いたうえで侵攻、さらにジュリエッタ率いる精鋭部隊を火星に派遣した。
一方、後ろ楯を失ったマクギリスが特攻してくる事も察知していたラスタルは、バエルを駆って単身来襲したマクギリスがガエリオとの一騎打ちの末敗北したのを見届けると、彼の死の意義を「力に固執した愚かな人間の末路」と評して歴史に刻みつける意思を表した。

火星の地上部隊が三日月らに苦戦するなか、衛星軌道上からダインスレイヴを斉射、致命傷を負った三日月を「悪魔」としてジュリエッタに討たせる事でギャラルホルンの威信を回復した。
その功績もありギャラルホルン内でも一際発言力を強めるが、イオクが鉄華団掃討戦において戦死した事により、セブンスターズに名を連ねていたクジャン家が断絶、ファリド家、イシュー家も当主を失い、次期当主候補のガエリオが軍人として再起不能になったボードウィン家も含めた3家が発言権を減退させた事から、ギャラルホルンの民主化を進め自らはその代表に就任。

さらに火星支部を縮小して地球経済圏の植民地支配の請負業務から手を引き、火星の自治を拡大させた。火星連合初代議長に就任したクーデリアとも「ヒューマンデブリ禁止条約」を締結したことで政治的にも手を組んだ。

クーデリアが鉄華団と繋がりがあったことは知りつつも彼女の議長就任を阻止しなかったのは、以前のイオク失態によるマクマードとの密約の影響もあったと見られており、また双方の利害が一致した結果と政治家としての才能に目覚めたガエリオに推察されている。
クーデリアと「ヒューマンデブリ禁止条約」締結後に会談した際には、かつての敵である自身とも手を結ぶ強かさを身につけていたクーデリアの姿勢を評価し、従っていたジュリエッタにも「あれでこそだな」との表現で見習うよう促している。
尚、彼が進めた改革はマクギリスが望んだ「出身や身分に捉われない社会」を違うやり方で実現しようとする行為であり、マクギリスが誤ったやり方を用いず真っ当な形で改革を進めていれば協力し合うこともできたとスタッフが語っている。

鉄華団のエース機とそのパイロットを仕留めた事は喧伝の材料として使いつつも、あくまでも求めていたのは「鉄華団が壊滅した」という「事実」だけであったようで、実際事件後にて、リーダーのオルガと武力を失い、テイワズ蒔苗東護ノ介らの保護下に入った残存メンバーに対する掃討は行わず、事実上彼らの社会復帰も黙認している。この事に関しては、人情と言うよりは、藪蛇をつつく愚行をしないという思慮深さゆえであろう。

余談

ファンの中では、ラスタルの思想や手腕、信念に関して、戦国武将である徳川家康との類似点が挙げられている。
家康は手段を選ばない面はあったものの、自らの理想を実現させる為に確固たる意思で晩年に至るまで行動し続け、また「力」よりも「人」を重視し、部下達との信頼関係を損なうような政策に出ておらず、そういった点はラスタルにも共通する部分があったと言える(数多くの失態を犯したイオクを簡単に切り捨てようとはしなかった、味方に出来る者は、クーデターを起こしたマクギリスの派閥にいた者も受け入れている等)。

逆に、己自身が正義であると過信し、人との繋がりを軽視し続けた末に、誰からの協力も得られず自滅的な末路を向かえたマクギリスや圧倒的不利な状況を戦い壮絶に散った三日月・オーガスの二人は、それぞれ関ヶ原の戦いで家康に敗れた武将・石田三成大坂の陣で壮絶な討ち死にをした真田幸村との類似点が挙げられている。

しかしながら、ラスタルが行ってきたことに、負の側面があることは事実である。SAUとアーブラウの紛争を意図して起こしたラスタルであるが、その際の劇中での描写でもかなりの犠牲者がでていることがわかる(しかも一般労働者や犯罪者の類ではない一国家に属する軍人をである。しかもマクギリスの権威は落ちなかったので無駄死にさせた。)。さらにマクギリスとの開戦でも間者を仕込みはしたが、その際の劇中描写では引き金を引いた瞬間に味方のグレイズを撃墜している。つまり、望んで味方殺しを行ったことも事実である(この際、ラスタルは「こちらにも被害がなければいろいろと角が立つのでなと、頭の中で発言している)。そして、マクギリス勢とのスキャンダル合戦でも彼の行ってきた罪状を堂々と述べているが、それ以上の犯罪をラスタルが行ってきたことも事実である。

ラスタルに関しては人望の厚さが強調されているが、それを裏付けるような場面はガラン以外一切なかった。特にイオクとジュリエッタ以外のアリアンロッドの部下では一介のエンジニアであるヤマジン・トーカがフランクにラスタルに接している以外にそのような描写が皆無なのである。(先の2人は初登場から最終回までラスタルから諌められたにも関わらず終始盲信していた。)
加えて、ラスタルは決して自分の手を汚さず常に誰かを動かし、自身は安全圏で手を打っていた。つまり、ラスタルはリスクも背負わず報いさえ受けずに、事件後の新生ギャラルホルンに君臨していることになり(シノがダインスレイヴを放ったが、ジュリエッタが射線をそらした。)その意味では私利私欲のなさも免罪符のように見えてしまうことから、ここも彼が批判される所以である。

長井監督は「あの結末を幕引きできるキャラとして設定した」と明かした。だが、それは鉄華団やマクギリスにもできるため、極論すれば、長井監督の望む滅びの美学のために用意したデウスエクスマキナと言えるだろう(これは負ける側のオルガも同様であるが、オルガは結果としてそうなっただけでありラスタルはより、その色が強い)。実際ラスタルに有利な状況やキャラの不自然な所が目立つため後の火星情勢を含め長井監督が彼が決して死なないように入念にストーリーを構築していることは確定的である(なお、後継者であったであろうイオクの他にラディーチェ、ジャスレイと言った彼の協力者は皆死亡している)。

実際、ラスタルは1期には碌に登場せず2期になっていきなり登場した(つまり、視聴者にラスタルが最終的に勝利する予期さえさせなかった)。また、心理描写や本質、基本姿勢といった具体的な内面描写が一切存在せず、それらが核心に触れられることなく終了したことからトップクラスに謎が多い人物でもある(その結果としてガエリオを除くアリアンロッドのキャラ全て(ガランも含む)が過去に関しても同様の事態となってしまっている。よく言われているイオクに関してもあくまで想像の範囲でしかない)。

一人勝ちの印象が強いが、最後の最後でイオクを喪う羽目になり、そのイオクの仇(であると同時にガランの仇)である昭弘は勝ち逃げに近い形で最期を迎え、戦後は仇と同じヒューマンデブリの救済にも心血を注ぐ羽目になり(一応、『ヒューマンデブリ救済』にはラスタル自身の名誉上昇及び難敵であった『デブリ兵』の根絶などの旨味があるため一概には言えないが)、目的の大半を果たしたマクギリスの後始末をすることにもなると、実際には一人勝ちとは真逆の結末を迎えたともいえる。

SDガンダム外伝シリーズでは

新約SDガンダム外伝 新世聖誕伝説では、月の裏側にあるギャラルホルン帝国の司令官で、ギャラルホルン帝国の皇子であるマクギリスを洗脳し帝国を影で操っていたがその正体は、月の悪と呼ばれる機重奇神ジークドミヌスの傀儡であり月の裏側に生息するメタルモンスター親バグが放った種子であるメタルモンスター子バグが人間に擬態した姿だった。(人間体のラスタルの左側の顔は、何故かジャスレイ)ラスタルは、ギャラルホルン帝国がジークドミヌスに操られていると知ってもなおも月世界を我が物とするためにジークドミヌスに忠誠を誓っていた。マクギリスの洗脳が解けた後本性を現し機甲神と戦うため機兵サイズのメタルモンスターバグラスタルに変身し、バルバドス達の戦いの中バグラスタルは、さらに周囲の機兵の残骸を取り込み腕が四本に増え巨大化しメタルモンスターバグラスタルギガ(モチーフは、ラスタル+ラフレシア+スキップジャック級宇宙戦艦+バグ+テンタクラーロッド 右手に持ってる剣は、最終話の式典に出てきたレギンレイズの剣)へと変貌を遂げるが月光騎士ネオガンダムが太陽騎士ゴッドガンダムから授かったゴッドソードの黄金魂で、復活させた超機甲神ガンジェネシスRによって打ち倒された。
このように鉄華団とギャラルホルンは、本編と同じ展開でありながら立ち位置が完全に逆になっており(鉄華団が本当の正義の味方だったりギャラルホルンが太古の昔に滅んで新世聖誕伝説に出ているギャラルホルン帝国は、月に残っているデータで蘇った機械人間だったり)、特にラスタルはラスボス的立場からモンスターで傀儡で中ボスに格下げされており本編では、死ななかったがSDガンダム外伝シリーズでは、鉄血モチーフの人間キャラで死んだのがラスタルだけ(厳密には、人間体のラスタルの左側の顔のジャスレイも)で(他は、生存している)あると真逆の展開になっている
聖機兵物語に出てきたネオジオン族総帥ジーク・カロッゾ(正体はバグカロッゾ)との関連性は、不明。恐らくバグカロッゾもジークドミヌス配下だったと思われる。

SDガンダム外伝での台詞


司令官ラスタル 「皇子め、我らが秩序に逆らうことは許さん!!」

メタルモンスターバグラスタル 「この世界をバグで埋め尽くしてくれるわ!!」

メタルモンスターバグラスタルギガ 「破壊は我が糧!お前も我が糧となれ!!」

関連項目

機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ
ギャラルホルン 月外縁軌道統合艦隊アリアンロッド
マクギリス・ファリド
イオク・クジャン ジュリエッタ・ジュリス ヴィダール
デウス・エクス・マキナ 小川正和 長井龍雪

メガトロン…部下に反乱を起こされるが鎮圧する繋がり、彼の場合は頻繁にしかも同じ人物(スタースクリーム)により何度も起こされているが…。忠実な部下には寛大で結果的に圧政による平和を目指しているなど似通うところもある。
ギリアス・オズボーンエボルト…色んな意味で同族とも言えるキャラクター達。

関連記事

親記事

セブンスターズ せぶんすたーず

兄弟記事

pixivに投稿された作品 pixivで「ラスタル・エリオン」のイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 449338

コメント