概要
漫画第347〜350訓(アニメ第228・229話)に収録された銀魂の中短篇の一つ。脚本はお馴染み脚本界の人類悪大和屋暁。因みにラブチョリスは原作での呼び名であり、アニメ版は『愛チョリス』に変更されている。
現実でモテない男たちがゲームという二次元の彼女に思いをはせるという傍から見ればなんとも痛々しい内容でありながらも、それを通じて「恋とはいったい何なのか、どうすれば自分と向き合えるのか」を知ることができるなかなかに深い話にもなっている。
あらすじ
ある日、新八はお妙に彼女が出来たと告げる。そして連れてきた彼女と言うのは携帯ゲーム機とそれに映る少女であった。
新八は今、江戸中の男性に大人気のゲーム『ラブチョリス』にハマってしまったのであった。
銀時は新八をゲームと現実の狭間の異次元から連れ戻すべく近藤の勧めで自分もラブチョリスをやる羽目になってしまう。
彼が選ぶことになったのは白水〇×子と言うどう見てもババアキャラであり…
登場人物
ご存じみんなの主人公。二次元の世界にどっぷりはまり込んでしまった新八を元に戻すべく、近藤の指南を受けながら『ラブ(愛)チョリス 俺の嫁♡天下一武闘会』へ挑む。
あまりにもモテない結果二次元の彼女しか愛せなくなり、ゲームと現実の区別がつけられなくなってしまった哀れなメガネ。そののめり込み様は凄まじく、お妙がゲーム機を取り上げようとすれば「僕の彼女に触らないでくださいっ!!!」と激昂するレベル。
なお、以前の長編で二次元オタク達に対し「二次元の女の子に恋したって成就しないでしょ、時間の無駄でしょ!!」と批判しているのを考慮すると今回の状況は皮肉極まりないだろう。
中の人曰く「僕が恋愛ゲームをやってんのを見て空知のヤローはこのエピソードを描きやがった(意訳)」と供述している。
(ただしお笑い番組での発言のため信憑性には欠ける)
ご存知ヒロインだが今回は目立った出番は皆無で、二次元にハマってしまった新八やそれを解決するために同じゲームをプレイする銀時らに呆れていた。
二次元の世界に囚われた弟に頭を痛める姉。弟を元に戻そうと銀時に依頼する。いざとなれば力ずくで新八を正気に戻そうと考えても不思議ではないが、それすらできないレベルで弟の現状に悩んでいた様子。
ラブチョリスプレイヤーの一人で銀時の指南役。新八ほどのめり込んではいない・・・が、結局コイツもドハマリしており、鞘花の事を自分の彼女と呼んで憚らない。
一方でお妙に対してはストーカーを続けている辺り他のドハマリした連中に比べればマシなのは確か。
(※あくまで多少マシなだけである)
銀時にラブチョリスのコツや彼女と親しくなる方法を伝授する。
『俺の嫁♡天下一武道会』にも出場しようとしていたが、直前になって総悟に鞘花を奪われてしまい、なぜか審査員に落ち着く。
ご存知ドS。
ゴリ・・・もとい近藤の落としキャラである鞘花を調教して奪い『俺の嫁♡天下一武道会』に出場。
他の参加者の嫁(鞘花)を根こそぎ奪って勝ち進むが、決勝戦ではそのドSな調教が仇となり・・・。
銀時のストーカーでドMなくノ一。
ゲームを無理矢理改造して白水〇×子を銀時に似せて作った挙句、自分の方がゲームのヒロインの振りをして『俺の嫁♡天下一武道会』に参加。
しかし、無理矢理改造したのが仇となり・・・。
九兵衛のストーカー。
コイツもまた白水〇×子を無理矢理九兵衛に似せてエディットして『俺の嫁♡天下一武道会』に参加。
決勝戦ではとんでもない事実が・・・。
ラブチョリスの登場キャラ
モデルとなったゲームは言うまでもなくラブプラス。
キャラもその作品のヒロインのパロディ。
- 御高井鞘花
CV:小清水亜美
主人公の所属する鉄道部主将で文武両道の優等生タイプ。
ゴリラは勝手に自分の彼女と言い張っていたがドSに奪われた。
モデルは高嶺愛花。
- 兄ヶ崎百々
CV:遠藤綾
主人公の上級生で世話焼きのお姉さんタイプ。
メガネはこの娘にぞっこんである。
モデルは姉ヶ崎寧々。
CV:橘U子
主人公がいきつけの定食屋「苦楽」の女将で早くに角野卓造を亡くした未亡人タイプ。
断じてTBSで長年放送されたあのドラマの登場人物を演じたベテラン女優ではない、筈である。たぶん・・・
- ○×リ君
CV:浅利遼太
白水○×子の連れ子。
口癖は「そんなこと言ったってしょうがないじゃないかァ」と「そんなこと言ったってしょうがないじゃないくァ」の二通りから好きな発音を設定できる。
銀さんが電源を乱暴に切ったせいで物理的に冷たくなってしまった(その割には死体になった後も普通に喋っているが)。
白水○×子の死別した夫。
- ○×兵衛
CV:折笠富美子
東城が○×子を九兵衛に似せて作った(似ても似つかない)悲しきモンスター。
本人曰く「彼女ではなくママ」らしい。
要するに赤ちゃんプレイである。
- ○×さん
さっちゃんが○×子を銀さんに似せてエディットしたキャラ。
無理矢理作ったらしく、ゲーム自体を改造してエディットされている。
- ○×造
CV:武田幸史
余談
パロディ全開で著作権とかが心配になる話だが、銀さん役の杉田智和氏曰く、ラブプラスの内Pは笑って許可してくれたらしい。
その為か凜子をパロディしたキャラは登場しない。
自分の推しキャラを銀魂キャラとイチャつかせるのが嫌だったのだろうか?
何の因果か愛チョリス篇が放送される数日前に、元ネタの1つが最終回を迎えるという偶然を迎えている。
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結末(ネタバレ注意!)
『俺の嫁♡天下一武道会』の百々ちゃんグループを新八が、鞘花ちゃんグループを沖田が勝ち残った後、遂に決勝戦に突入した…のだが、○×子ちゃんグループの三人はぞんざいな扱いを受け、挙げ句ラブホテルがステージとなってしまう。
これに最初に挑んだのが東城であったが、ここに来て○×兵衛に関するとある事実が発覚。そのまま彼は店長ルートに陥り、最終的にバイトBとして取り込まれた。
続いてさっちゃんもラブホテルに入るが、○×子を違法改造で無理やり男性にした影響から画面がドラクエ風になってしまった。
更に、沖田はこれまでのドSな調教が仇となり鞘花をサディストに目覚めさせてしまい、自分が調教される羽目になってリタイア。
その後何やかんやで銀時と新八の一騎打ちとなり、これを銀時が制したのだった…
までは良かったのだが、勢い余ってその場で全裸になってしまっていた銀時を見た参加者たち(その姿をノリノリで撮影する約1名の変態を除き)から、「裸になるまでハマりますか普通」「あんなことになっていたのか俺たち、ちゃんと現実見なきゃな」と言った感じに完全にドン引きされてしまうというなんとも言えないオチを迎えたのだった。(一応体を張る形で当初の目的であった新八を現実に引き戻すことには成功しているが)。