漏れ出でる光はかすかに
闇の中 彷徨は続く
地を踏みしめ 歩みは止むことなく
その身の全てを研ぎ澄まし
いよいよだ 雲を分け月は姿を現し
地を山を 銀光が降り注ぐ
躍り 駆け出し 湧き出でる力に震え
歓喜の咆哮に 真なる姿を曝け出す
概要
『モンスターハンターライズ:サンブレイク』に登場する牙竜種のモンスター。
別名「氷狼竜」。
瑠璃色の甲殻が特徴的なオオカミのような外見が特徴的であり、山頂から月を見上げて遠吠えする習性もある。体内に取り込んだ空気を冷却器官で冷やし、これを全身に巡らせて体温調節をおこなっている。
設定画で公開された生態によると夫婦で子育てを行い、幼体はケガしにくいように腹部が毛のような霜で覆われた姿をしており(このころは四肢が太いためたまに立ち上がれる)、親が凍らせた餌を与えたり、親や兄弟にかまれることで牙や体の氷(甲殻)を強く成長させていくという。
戦闘になると上記の器官を用いて全身に白い体毛のように氷や霜をまとって攻撃してくるが、その際に牙竜種としては非常に珍しい二足歩行の"真の姿"をあらわにすることがあり、前脚を巧みに操るそのさまは「その爪で切り裂けぬものはない」と恐れられている。
舞台となる異国の地では王国の領域を脅かさんとする最重要ターゲット「王域三公」に数えられ、基本的に「城塞高地」の氷雪エリアに生息しているが、長距離の移動や環境の変化にも耐えられるため広範囲に生息域をもつ。格としては中間に位置しており、ガランゴルムには圧勝できるものの、メル・ゼナには敵わない。ジンオウガと縄張り争いで相打ちになるため、古龍級生物ではない看板モンスターたちと同等といったところか。
『サンブレイク』のストーリーは、このモンスターがカムラの里近辺に出没するところから始まる。
戦闘
王域三公の先鋒のガランゴルムが一撃の威力を重視したパワーキャラの側面が強かったのに対し、こちらは手数を重視したスピードキャラというべき性質を持つ。攻撃の半分くらいが吹き飛ばない技で構成されているため、いつの間にかダメージが蓄積していることも珍しくない。
最初は四足歩行のみで、何も身に纏っていない状態から始まる。
この状態でも既に攻撃頻度は高いが、吹き飛ぶ技でも威力はあまり高くないものばかり。しかし、これはあくまで前座である。
しばらく戦闘していると、遠吠えとともに全身から冷気を発し、氷や霜を纏う行動を行うようになる。最初は前足などに氷が付着する程度だが、段階が進むと全身を氷で武装したかのような姿へと変化、二足歩行になって咆哮を発するようになる。これが真の姿とも称される強化形態である。
この状態では四足歩行だけでなく二足歩行を行うようになり、攻撃パターンが大幅に増加。特に前足に生成された氷の爪による攻撃が多く、こちらを切り裂いてくるのみならず前足を地面へ叩きつけたり、直線上に地面をめくりあげたりもしてくる。また、二足歩行を生かして後ろ足による回し蹴りを放ったりもする。
さらに、バク宙の予備動作から一気に飛び掛かり、両腕を開くように切り裂く大技「ビーストスライス」が追加。特筆すべきはその発生の速さで、なんと警戒ボイスを喋り終える前にもう攻撃が終わっているほど。このスピードでありながら、なんと威力もしっかり高い。しかし単発技、かつかなり後隙が大きく設定されている。加えてこの技は必ず他の技からの派生で使ってくるため、来るタイミングを把握できれば攻撃チャンスにもなる。
この強化形態は一定のダメージを与えると全身の氷が砕けて大ダウンを奪える。
強さはMRの中ではそこそこといったところ。体力が同ランクと比べてやや高いくらいで、行動も強すぎるというものはない。これまでの敵を倒してきた腕があるなら十分勝てるだろう。
ただし、厄介なのがその肉質。通常状態時では全武器共通で弱点特効の対象となるのが小さな頭のみ。しかも属性も通りが良くないため、どこを切っても気持ちよくない。強化形態中は肉質が軟化して腹や前足にもよくダメージが通るようになり、火属性の耐性が落ちる。というわけでここがチャンスなのだが、ダメージを与えても強化形態が解除されてから大ダウンとなってしまう…。
武具
全体的に物理攻撃力と氷属性のバランスがいい武器で、サンブレイクでは属性武器が強いとされる環境なのでどちらかに特化した武器には負けるがとりあえず作るというのも悪くない。
特に剣士武器は生産段階で切れ味が紫まであるのが特徴で、緊急クエストやセレクトクエストなどで戦う機会が多いので作りやすい。最終強化をすればかなり長い紫になるため、斬れ味を抑えるスキルも少なめで済みやすいため、他の氷武器との差別化もある程度可能。
ガンナー武器についてはライトは氷結弾が撃てないが貫通氷結弾は速射対応かつ移動撃ち対応、ヘビィは百竜スロット3のおかげで貫通氷結弾の性能を高く発揮でき、弓は物理攻撃力と氷属性のバランスが取れており第二弱点が氷属性の場合や多頭狩猟の時に役に立つ。
特にヘビィは各種テンプレ装備にもよく採用されており、MR上げやマカ錬金周回などのためにディアブロス二頭狩猟クエストや、エンドコンテンツにあたる傀異討究クエストでも精気琥珀集めにディアバゼやナスバゼ等で需要が高まっている。
また、同じく狼竜であるジンオウガを意識したデザインになっている。そのためヘビィに関しては二代目バイクを襲名することとなった。
防具
Twitterで情報されていたガランゴルムの防具はゴーレム風だったことから、狼男風の装備になるだろう…という予想があったが、実際はフルフェイスでメカニカルなデザインとなっており、女性防具は基本的に同一デザインだが頭部は犬耳のような飾をつけたものとどこかで見たようなデザインとなっている。
なおその頭部だが、見切りLv2、翔蟲使いLv2に加え、スロット2が2つついているという優秀さからテンプレに食いこまれている。
生産に玉を使うとはいえ、前述の通りルナガロンと戦う機会は多いため、以外とあっさり作れるということも。
優秀であるが見切りLv3、超会心Lv1でスロット1が3つあるカイザーXが対抗馬となるため、使いどころは考えたい。
余談
2023年6月7日に公開された「モンスターハンターライズ:サンブレイク スペシャルプログラム Final」にて、「HuntingHistory 狩人たちの軌跡」でライズ・サンブレイクでの統計情報が出た。
サンブレイクにおけるモンスター狩猟数はなんとルナガロンの狩猟数が2位となった。ちなみに1位はダイミョウザザミ、3位は紅蓮滾るバゼルギウスとなっていた。
恐らくルナガロンが2位の理由としては、「緊急クエストで何度か狩猟する」「太刀などの防具を作る」「傀異討究クエストで紅蓮滾るバゼルギウスを狩る為に使用する武器を作る為に狩猟」「単純に氷属性の武器を作る」というプレイヤーが多かったことが要因だろう。
そのモチーフは「人狼・狼男」であることが開発から明言されている。月に吠える習性を持っていたり、二足歩行を行う狼だったりと、元の要素がとても分かりやすい。
関連イラスト
関連タグ
ジンオウガ…同じくオオカミがモチーフの牙竜種。こちらは「雷狼竜」。また、本種とは縄張り争いも行う。
オルガロン、ミドガロン、オドガロン…オオカミモチーフで名称に「ガロン」がついたモンスターつながり。特にオドガロンとは設定的にも近縁種である。
ゴシャハギ…Riseで登場した氷属性のモンスター。二足歩行になった際の行動(2連引っ掻きや2連で叩き付ける攻撃等)はややゴシャハギに似ており、形態変化後で行動がかなり変わるのも共通。
ガロン…カプコンの対戦ゲームヴァンパイアシリーズに登場するワーウルフのキャラクターであり、本種を含めた上記のオオカミ系モンスターの名前の由来と思われる(特に本種は色やモチーフも含めて特に近い)。
ブリザード・ヴォルファング、フェンリー・ルナエッジ…同じくカプコンのロックマンシリーズに登場する氷属性の狼モチーフであるボスキャラクター。
ルガルガン(まよなかのすがた)…月と深い関わりがある、人狼がモチーフなど共通点が多いポケモン。色違いは青みがかった色になるため、それっぽい外見になる。