体験版の意味
体験版というのは事前にソフトウェア開発メーカー側がユーザーに対して無償でダウンロード提供し、最低限の機能の動作確認をしてもらい、その製品の機能や性能を納得してもらえれば最終的に製品を購入してもらう事を目的としている。
コンシューマーゲームソフトの体験版
体験版の種類や特徴は以下の通り。
- ゲーム機メーカー指定のスポットまたは製品版から体験版を配布
- セーブはできない(製品版とは無関係なものの場合あり)
- 製品版とは異なる内容または製品版と同一内容の序盤までの場合あり
- 起動回数制限制や制限時間制や体験版では封印されている項目や封印機能がある
- セーブができ、データの引き継ぎが可能(製品版にアイテム、追加要素のデータを送れるまたはセーブデータ自体を製品版に移せるもの)
つの言葉として集約すると遊んだユーザー(もといプレイヤー)側の購買欲を奮い立たせるものなのだ。(内容等次第だが)
発売前にユーザーにどのようなゲームであるかを紹介するためのデモンストレーションを目的とする特殊なゲームソフト。OPムービーやアクションゲームなら1面、アドベンチャーゲームなら冒頭部分などを体験できるケースが多い。なお、脱出系では謎解き等の内容が異なるケースあり。(THE密室からの脱出等)
これはソフトの値段が高価などである場合、どのようなソフトであるか雑誌の情報などでしか分からない場合、ユーザーが購入を躊躇う(迷う)ことがあるため、少しでもそれを和らげる為に無償で配布されるものである。
つまり、発売日まで待ちきれないと思うユーザーへちょっとだけでも作品を体感して買ってもらいたいという開発者からのちょっとしたご厚意なのだ。
配布方法は店頭、雑誌の付録、インターネット配信等がある。現代では基本的に無料。
また既存の正規ソフトに新作体験版を収録する場合もあり、体験版が本編で、本編はおまけと言われた「トバルNo.1」みたいな作品も存在する(ちなみにこの時収録されたのは「ファイナルファンタジーⅦ」)
製品版から体験版を配布できるものも存在する。(DSダウンロードプレイなど)
ドラゴンクエストⅪ 過ぎ去りし時を求めて S “たっぷり遊べる体験版”のように、体験版でも修正パッチが配布されるケースも存在する。
体験版の不満点やバグ報告を受けて、製品版で改善される場合もある。
非売品ソフトとして、体験版ディスクを集めるコレクターも存在する。(参考リンク)
かつては、ニンテンドーゾーン(ゲーム取扱い店舗)などで試遊機のサンプルとしてゲーム機が設置されて遊べたりもすることもできた。
PSPではプレイステーションスポット。
最近のゲーム機ではダウンロード版としての提供が基本である。
PS3以降はプレイステーションストア。
Xboxもストア配信。
ニンテンドー3DS(WiiU)やWiiではニンテンドーeショップ(Wiiショッピングチャンネル)からインターネット通信でダウンロードするといった手段に移り変わっていった。
プロジェクトクロスゾーン2はストーリー展開の順序こそ異なるが製品版で特典を得られる。
ブレイブリーデフォルトシリーズでもこの要素があったりもする。
体験版によっては体験版で作れるセーブファイルが製品版に引き継げるという特典もある。ただし、いきなり有利になるというわけではなく、通常で始める際のニューゲームより比べれば多少心強い程度のものが多い。
実例としては、ポケモンORAS特別体験版やポケモンSM特別体験版などがある。
カセキホリダームゲンギアの体験版ではコロコロコミック限定仕様の乗り物を製品版に登場させることができる。こっちの製品版はコロコロコミック経由で引換番号を購入できる特別版を含めて全2種類ある。
その他、引き継ぎ機能を持たせていない作品も存在しており、
シェンムーの体験版では「町内に隠れている湯川専務を探せ」の様に大きく異なる内容になっていることが多い。
…等々。
パソコンゲームの体験版
コンシューマーゲームと異なり、PCはハードが多種のため、動作確認も兼ねられる。
そのため、対応外OSで古いソフトを遊びたい場合などは体験版を試すと良いだろう。ただし、物によっては製品版のみのプロテクト等も存在するので、動作すると言い切れないのに注意。
エロゲの場合、エロシーンなしの序盤のみを楽しめる体験版を配信後、エロシーンありの体験版も配布といったように数回に分けて配信されるケースもある。
『Magical Charming!』『放課後シンデレラ プロモーション版』のように本編と別内容のこともあり、こういった場合はゲームを予約済みでも事前のプレイが推奨される。
『おまかせ!とらぶる天使』『めぐる季節の約束と、つないだその手のぬくもりと』のように、体験版は配信されたものの、製品版が販売されていないケースもある。
Campusの全年齢本編無料版などはエロなし版を事実上の体験版として配信している。
逆にゲームを作る方では、例えばツクールの場合、イベント作成個数制限等からのアップデート→プロダクトキーで起動可能期間の制限から解放し、そのまま製品版化するといった仕組みを導入している。
コンピュータゲーム以外の体験版
セキュリティソフトのウイルスバスターや復元を目的としたサルベージソフトなどのツールには機能制限を掛けるのが多い。業務用と家計用ツールの弥生ソフトなど。