概要
発着する駅が異なる国に所在し、鉄道の列車で国境を超えるものである。国境を跨ぐ事からパスポートコントロールなどCIQを要する。航空における国際線に相当するものの鉄道版であり、他には船舶の国際航路、国際路線バスにあたる。
ヨーロッパ
ヨーロッパは各国の国内鉄道網が発展しているため、それらを相互接続することにより、国際列車網も非常に充実しており、世界一国際列車が盛んな地域となっている。
英仏間の国際列車が発着する駅では、パスポートコントロールを行うCIQエリアに長蛇の列ができる。
ヨーロッパ域内の代表的な国際列車として、TGV、ICE、ユーロスターなどがある。
他にロシアやトルコを経由して、アジアなどヨーロッパ域外に向かう国際列車もある。
国際高速列車が無かった頃、西ヨーロッパでは全車一等車のTEEが隆盛を極めていたが、一等車の需要減少でインターシティへ格下げ、更にユーロシティへと変わっていった。
アジア・中東
東南アジア諸国の国際列車では、タイ王国からマレーシアに寝台国際列車が運行されており、さらにタイ王国内からラオスへの国際列車に乗り換えることもできる。
極東ロシアからロシア国内鉄道のシベリア鉄道を経由して、ヨーロッパ方面にアクセス可能である。この経路を利用すると日本からもJR九州フェリー利用の大韓民国経由でウラジオストクから非航空でヨーロッパに向かうことができる。
東アジアでは中華人民共和国を中心に、ベトナム、北朝鮮にも国際列車が発着している。香港と中国本土の間は在来線と高速鉄道の2路線でアクセスできる。
なお、北朝鮮とロシアの陸路は道路がない為、鉄道のみとなり、国際列車が唯一の越境手段である。
朝鮮半島の韓国と北朝鮮の間は、定期列車が存在せず、臨時列車のみとなっている。
アフリカ
タンザニアからアンゴラに向かうアフリカ大陸横断鉄道が存在する。
南北アメリカ大陸
北米ではアメリカ合衆国とカナダの会社が相互に相手国に乗り入れる形で国際列車を運行している。
南米ではアルゼンチン中心の国際列車が多いが、運行状況は不安定で運休も多い。
路線案内
通過する国の複数言語で案内される。